JFE商事エレクトロニクス株式会社は、プラントデータや映像を統合管理するシステムの新製品「SDxV®サーマル」を発表しました。このシステムは、表面温度監視に特化したものであり、特に製鉄所や化学プラント、発電所などの重要インフラにおける事故防止や安全運転に寄与します。従来の温度監視方法では、作業員がハンディタイプのサーモビューワを用いて定期的に巡回し、温度状態を確認する必要がありました。しかし、このアプローチには人手不足という課題が存在し、定期巡回ができない状況が増えてきています。その点、「SDxV®サーマル」は光ファイバーセンシング方式と比較して初期費用を最大90%削減できるため、新たな選択肢とされています。
「SDxV®サーマル」の特長には、圧倒的なコスト優位性があります。光ファイバーの敷設工事が不要となり、初期費用を30～90%削減できます。また、既存設備への後付け導入が容易で、設備稼働停止によるダウンタイムを最小限に抑えます。
高度な統合監視機能も備えており、サーマルカメラによる非接触温度測定が可能です。映像データと各種データをリアルタイムで統合管理し、過去の温度履歴を集約することで温度変化の可視化が可能です。さらに、自動アラート機能も搭載されており、早期異常検知が可能です。
既に某鉄鋼会社では、「SDxV®サーマル熱風炉の表面及び周辺エリアの監視システムとして導入しており、耐火物欠損の予兆検知と事故防止に成功しています。このように、製鉄・非鉄金属業界をはじめ、化学プラントやエネルギーインフラなど、多岐にわたる分野での活用が期待されています。「SDxV®サーマル」は、温度監視に関する人手不足や高額な設備投資の課題を解決する、次世代の統合監視システムです。これにより、重要インフラの安全性向上に貢献し、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されます。
詳しくは「JFE商事エレクトロニクス株式会社」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
