Z世代新入社員の8割以上が、研修に前向きに取り組んでいる——。人材育成企業アルーが120社の研修現場をもとに分析した「2025年度 新入社員レポート」で明らかになったのは、変化に柔軟で積極性のある令和世代の姿でした。彼らに“響くメッセージ”とは何か? 働き方のヒントを探ります。
Z世代と働くための“伝え方の工夫”が求められる時代に
人材育成企業アルー株式会社は、2025年度の新入社員を対象とした研修の結果を分析したレポート『Z世代と働くヒント』を発行しました。2025年4月に実施した新入社員研修に参加した120社の様子をもとに、Z世代と呼ばれる若手社員の行動傾向を明らかにしています。
注目すべきは、新入社員の82.6%が「積極的な取り組み姿勢」を見せたという結果です。これは、従来の受け身型の研修参加スタイルからの脱却を示すものであり、Z世代が主体性を持って研修に臨んでいることがうかがえます。
同レポートでは、「伝え方ひとつで行動が変わった」という事例も多数紹介されています。たとえば、「正解を求めるのではなく、“問いに向き合う力”を大切にしてほしい」と伝えたところ、自己開示や議論への参加姿勢が目に見えて活性化したといった報告もありました。
背景には、Z世代が“共感”や“意味づけ”を重視する傾向があると考えられています。単なる「指示」では動かず、「なぜそれが必要なのか」という文脈や、自分の役割への納得感が行動変容につながると、アルーの講師・コンサルタント陣は分析しています。
また、他者との距離感にも柔軟で、68.3%の新入社員が「人間関係の構築に不安を感じていない」と回答。過去の世代と比べても、社会人としての立ち上がりがスムーズな印象を受けたという声が多数を占めました。
「伝え方」「共感軸」「納得感」——Z世代の育成には、これらを押さえたコミュニケーションが不可欠になりつつあります。職場での対話や育成スタイルをアップデートすることで、彼らのポテンシャルを最大限に引き出せる可能性が高まっています。
詳しくはアルー株式会社の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 海道