スマートフォンが普及した現代において、アプリのダウンロードは私たちの生活に欠かせない存在となっています。しかし、数えきれないほどのアプリがリリースされる中で、消費者がどのようにしてアプリを選択し、ダウンロードするのか、その決め手は何でしょうか。本記事では、最近の調査結果を基に、アプリをダウンロードする際の主な要因について考察していきます。
株式会社フォーイットの子会社であるRita株式会社が行った最近の調査によると、アプリをダウンロードするきっかけで最も多い回答は「家族や友人、知人からの推薦」で、全体の27.6%を占めています。この結果から、口コミの重要性が明らかになりました。リアルな人間関係から得られる情報が、デジタルマーケティングで多く使われている広告やキャンペーンよりも強い影響力を持つことが示されています。
次に、多くの人が利用する「無料・期間限定のキャンペーン」が21.0%と、ダウンロードのきっかけとして大きな割合を占めています。特にお得感が強調されたキャンペーンは、利用者の行動を促す効果があります。ただし、広告(SNSやウェブサイトなど)の影響は20.2%で続き、依然として無視できない存在です。しかし、他の要因に比べると、実行される広告の内容や場所が重要で、ターゲットに適した内容が求められます。
男女別でのデータを見ると、「家族や友人、知人からの推薦」は特に女性に多く見られ、累計評価がより身近であるため、積極的に情報を取り入れる傾向があります。一方で、アプリストアのランキングやレビュー、公式ウェブサイトやSNSでの情報、ゲーム実況やYouTube動画からの情報が男性に人気があるという結果が得られました。これは、男性が独自のリサーチを行うことを重視し、他者の評価を参考にする傾向が強いことを示しています。
年代別に見てみると、アプリをダウンロードする世代による違いも顕著です。特に、20代では多くのユーザーが「アプリストアのランキングやレビュー」や「公式ウェブサイトやSNSでの情報」を基にアプリを選ぶ傾向が強く、若年層の間ではタイムパフォーマンスが重要視されていることが伺えます。Z世代の若者たちは、健全な判断を下すために、事前に評価の高いアプリをリサーチし、ダウンロードを決断する傾向が強いとされています。
一方で、60代以上の年代に目を向けると、アプリをダウンロードしないという選択肢が増える中でも「店舗での紹介」でのダウンロードが他の年代に比べて高かったことが示されました。店舗の担当者から直接情報を得ることで信頼が生まれることが評価される結果となりました。また、未婚・既婚別のデータでも、既婚者は家族や友人からの推薦を基にする割合が高く、新たな人間関係の広がりが影響していることが考えられます。
以上の結果をふまえると、アプリをダウンロードする際には、口コミや店舗での紹介がいかに強い影響力を持つかを理解することが重要です。企業側はマーケティング戦略を考える際に、こうしたリアルな推薦を活かした施策を講じることで、利用者により効果的に訴求できるでしょう。消費者としても、自分自身の周りの情報を大切にし、最適なアプリを選択する手助けを得ることができるかもしれません。
デジタル化が進む今だからこそ、リアルな声を聴くことの重要性を再認識し、それを運営戦略に取り入れることが求められています。詳しくは「株式会社ドリームプランニング」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部海道