犬が「いびき」をかく7つの原因
犬のいびきには、いくつかのはっきりとした原因が存在します。中には命に関わる病気が隠れていることもあるため、日ごろの観察がとても大切です。
ここでは、代表的な7つの原因をわかりやすく紹介します。
1.肥満
犬が肥満になると、喉まわりに脂肪がついて気道が圧迫され、呼吸がしづらくなります。
その結果、寝ているときにいびきをかきやすくなり、重度になると睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。
また、肥満は糖尿病や心疾患のリスクも高めるため、体重管理が重要です。
【チェックポイント】
- 以前よりいびきが大きくなった
- 散歩中に息が上がりやすい
- 肋骨に触れにくく、お腹まわりが丸い
2.アレルギーや感染症
アレルギーや風邪などで喉の粘膜が炎症を起こすと、気道が腫れて狭くなり、いびきをかきやすくなります。また、鼻水や鼻づまりも原因のひとつです。
アレルギーではくしゃみが多く、感染症では元気や食欲が落ちるなど、いびき以外の症状も見られます。
【チェックポイント】
- 鼻水やくしゃみ、咳が続いている
- 呼吸音がゼーゼーガーガーと変わってきた
- 季節や気候によっていびきがひどくなる
3.軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)
軟口蓋過長症とは、上あご奥の軟らかい部分(軟口蓋)が通常より長く、空気の通り道をふさいでしまう状態です。
先天的な疾患で、特に短頭種によく見られます。喉が狭くなるため、寝ているときに大きないびきが出やすくなります。
【チェックポイント】
- 寝ているときに喉の奥から大きな音がする
- いびきと同時に、よだれや呼吸困難が見られる
- 食事中にむせる、苦しそうな様子がある
4.鼻孔狭窄(がいびこうきょうさく)
鼻孔狭窄は、生まれつき鼻の穴が狭く、空気の通り道が細くなっている状態を指します。
特にパグやフレンチブルなどの短頭種に多く、鼻の穴がL字型に狭いため、十分に空気を吸えず呼吸がしづらいのです。その結果、寝ているときにいびきが出やすくなります。
【チェックポイント】
- 鼻の穴がとても小さい
- 口を開けて呼吸していることが多い
- 寝ているときだけでなく起きていても鼻が鳴る
5.加齢による筋力の衰え
年をとると、喉や首まわりの筋力が落ちてくることで気道が狭くなり、いびきをかくようになることがあります。
ただし、呼吸器系や心臓の病気が隠れている可能性もあるため、様子がおかしければ受診が必要です。
【チェックポイント】
- シニア期(7歳以上)になってからいびきが目立つ
- 以前より寝息が荒く、大きくなってきた
- 呼吸がつらそう、寝苦しそうに見える
6.犬種による特徴(短頭種)
いびきをかきやすい原因のひとつに、犬種の特徴があります。パグ、フレンチ・ブルドッグ、シー・ズーなどの短頭種は、生まれつき鼻や喉の構造が狭いのが特徴です。短頭種は空気の通り道が確保しづらく、いびきをかく傾向があるため注意が必要です。
【チェックポイント】
- 鼻ぺちゃの犬種である
- 子犬の頃からいびきがある
- 興奮時や暑いときにガーガーという呼吸音が聞こえる
7. 腫瘍や心臓病など重篤な病気
鼻や喉に腫瘍ができると気道が圧迫され、空気の通りが悪くなります。
また、心臓病で心臓が肥大すると、気管支を圧迫して呼吸が苦しくなり、いびきのような異常な呼吸音が聞こえることがあります。
【チェックポイント】
- いびきが突然ひどくなった
- 息が浅く、荒く、ときどき止まるように見える
- 元気がない、食欲が落ちている
家庭でできる「いびき」改善策
犬のいびきには、体質や年齢、病気など様々な原因がありますが、日常生活の中でできる対策をとることで、いびきを軽減したり悪化を防ぐことができます。
ここでは、家庭で無理なく始められる改善策を紹介します。
適正体重の維持
肥満は気道を圧迫し、いびきの大きな原因になるため、適量の食事と運動を組み合わせ理想体重を維持しましょう。
体重管理の目安として、肋骨がうっすら触れるくらいが理想です。
室内の空気環境を整える
アレルギー対策として、こまめな掃除や換気を心がけましょう。空気清浄機を使うと、花粉やハウスダストの除去に効果的です。
年に1~2回を目安に、エアコンのフィルター清掃も忘れずに。
寝る場所の見直し
寝具が柔らかすぎると気道が折れ曲がりやすくなります。少し硬めで通気性の良いベッドを選び、首の角度が安定するようにしてあげましょう。
寝る部屋は静かで涼しく、直風を避けた空調管理を。
デンタルケアの習慣化
口の中のトラブルもいびきの原因になるため、歯みがきを習慣にしましょう。いきなり歯ブラシが難しければ、ガーゼで優しく拭くだけでもOK。
口臭や歯石が気になる場合は、定期的に動物病院でのチェックをしてもらうと良いでしょう。
無理のない運動で筋力維持
加齢による筋力低下は避けられませんが、適度な運動で衰えを緩やかにできます。
短い散歩を1日数回に分ける、軽い遊びを取り入れるなど、無理のない範囲で続けましょう。
定期的な健康チェック
いびきの裏に病気が隠れていることもあるため、年に1回以上は健康診断を受けましょう。
特にシニア犬や短頭種は、呼吸器・心臓・歯の検査を重点的に。
まとめ
犬のいびきは体質や年齢によるものもありますが、肥満やアレルギー、病気が原因になっていることもあります。
「いつものこと」と見過ごさず、呼吸が苦しそうだったり、他にも症状がある場合は早めに獣医師に相談を。
日常の体重管理や空気環境の見直し、寝具の調整など、家庭でできるケアを少しずつ取り入れて、愛犬が快適に眠れるようサポートしていきましょう。
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