老犬のお留守番時間は4時間程度が推奨されている
犬は7歳を超えるとシニア期に突入し、徐々に身体的な衰えが見え始めると言われています。9〜10歳を超える頃には怪我や病気を発症するリスクも高まり、ひとりきりでお留守番させることが難しいワンコもいるでしょう。
老犬のお留守番は、健康状態によって異なりますが4時間程度が推奨されています。8時間以上と長時間のお留守番は、身体的に衰えている老犬の心身に負担をかけたり、さまざまなリスクが高まるからです。
また、介護が必要な重度の認知症や障害を持つ場合は、ひとりでいる時間を2時間程度に留めてあげることが推奨されています。
老犬を長時間留守番させるリスクとは
では、老犬を長時間ひとりでお留守番させると、どのようなリスクが懸念されるのでしょうか。ここでは老犬を長時間留守番させるリスクやひとりの時間に起こり得るトラブルを紹介します。
1.家具などに衝突して怪我をする
老犬になると、白内障などの目の病気を発症する犬も多く、視力が低下しがちです。そのため、今までは問題なかった歩行も危うい場面が見られるようになります。
ひとりでお留守番させている間に老犬が部屋の中を歩き回っていたところ、家具との距離感がうまく掴めず、衝突して怪我をしていた……という事例は少なくありません。家具の角にはクッションを取り付けたり、なるべく家具を端に移動させておくなど対策しましょう。
2.転倒やつまずきにより怪我をする
老犬になると足腰が弱まるため、何もないところでも転倒やつまずきといったトラブルが起こります。特にフローリングは滑りやすいため、ゆっくり歩いていてもツルッと滑ってしまい、骨折や脱臼を招いてしまう危険も。
転倒やつまずきにより、前述したように骨折や脱臼、他にも切り傷といった怪我を負いやすくなるので、床には転倒しないようマットを敷いてあげたり、必要なものを近くに置き、移動範囲を狭めてあげるとよいでしょう。
3.トイレに間に合わず排泄を失敗する
今までは「トイレに行きたい」と思ってからトイレへ向かっても十分間に合っていたワンコも、老犬になると足取りが遅く、おぼつかなくなることも多いです。その結果、トイレに間に合わず、トイレ以外の場所で排泄してしまうことも増えるでしょう。
長時間留守番させると、その分、その間のトイレ回数が増えます。老犬を飼っていた方の体験談の中には「帰宅したら部屋がウンチまみれになっていた」「あらゆる場所におしっこをしていた」という話も珍しくありません。
なるべく愛犬の寝床の近くにトイレを置いてあげたり、自力での歩行が難しいワンコは犬用おむつを着けてあげるなど対策してあげましょう。
4.脱水症状に陥る
老犬は水を飲もうと水飲み場まで歩くことが億劫に感じたり、歩くこと自体が難しくたどり着けないといった事例が多く見受けられます。その結果、夏場や暖房の効いた冬場に十分な水分量を補給できず、脱水症状に陥ってしまうことも……。
こちらも寝床の近くに水を置いてあげるなど対策し、愛犬が手軽に水分補給できるように工夫してあげてください。
5.身体的な衰えによる不安から問題行動を発症
老犬になると今までできていたことができなくなったり、身体的な衰えを犬自身も感じたりと不安要素が増えます。そのため、今までよりも留守番に不安を感じるようになり、分離不安症を発症する犬も多くいるのです。
分離不安症を発症すると、飼い主がいない環境に大きな不安を感じ、排泄を失敗したり甘え鳴きを繰り返したり、イタズラをするなどの問題行動が目立つようになります。
なるべく安心して留守番できるように環境を整えてあげたり、お留守番前に軽く遊んだり散歩に連れて行き、留守番中はお昼寝の時間に充てられるようコントロールしてあげる習慣も予防につながります。
まとめ
いかがでしたか。老犬を長時間留守番させていると、紹介したようなリスクやトラブルが懸念されます。老犬となった愛犬の健康のためにも、安心して老後を過ごしてもらうためにも、なるべく早めに帰宅することを心がけましょう。
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