犬のシニア期は7歳から
一般的に犬は7歳ごろから「シニア期」とされています。ただし、これはあくまで目安。体の大きさによっても前後します。
たとえば小型犬と中型犬にとって7歳はシニア期の入り口ですが、見た目も体力的にもまだまだ元気です。人間にすると中年といったところでしょう。小型犬や中型犬ではっきりと老化を感じるようになるのは、11歳以上の高齢期と呼ばれる時期に入ってからのことが多いです。
一方で、大型犬にとって7歳は、おじいちゃん、おばちゃんと言える年齢です。大型犬は小型犬や中型犬よりも老化が早く訪れると言われており、だいたい5歳ごろからシニア期に突入すると考えてよいでしょう。
シニア期に入ると、動きが鈍くなったり、寝ている時間が増えたり、頑固な性格になったりする傾向があります。さらに見た目にも被毛のパサつきや白髪が目立つようになりますし、さまざまな病気のリスクも高くなります。
シニア期の犬への配慮
犬がシニア期に入ると、今までと同じ生活では体に負担がかかることが多くなります。体力や運動能力の低下、感覚の衰えなど加齢に伴う変化が見られるようになり、日々の生活にも注意が必要になるでしょう。
ここではシニア期の犬が健康かつ快適に暮らすために考慮すべきことを紹介します。
年齢にあった食事
シニア期の犬の健康を維持するには、年齢に応じた栄養バランスの食事を与える必要があります。愛犬が7歳ごろになったら、シニア用のドッグフードに切り替えましょう。
シニア期の犬は、加齢とともに基礎代謝が落ちるため、カロリーや脂肪を控えめにして太らないように注意する必要があります。その一方で、筋肉や免疫力を保つために、タンパク質やビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。
また市販のシニア用のドッグフードには、消化しやすい成分や関節に配慮した成分が含まれているものも多く、犬の老化を食事面からサポートしてくれます。
生活環境を整える
年を重ねた犬は、運動能力や体の機能にも変化が見られるようになります。愛犬の老化にあわせて、生活環境を整えていきましょう。
たとえば足腰が弱くなり段差の上り下りが難しくなることがあります。家庭内の段差にはスロープやステップを設置し、フローリングには滑り止めマットを敷くなどの対策が有効です。寝床もクッション性のあるものにして、関節や骨への負担を軽減してあげるのも良いでしょう。
また目や耳が衰えることで周囲の変化に敏感になる犬もいるため、家具の配置を頻繁に変えず、安心して過ごせる環境を整えることも重要です。
足腰が衰えると、食事の際に頭を下げた姿勢を維持するのも大変になりますので、背の高い食器を用意する、食器台を利用するなどして食べやすい高さに調整してあげてください。
適度な散歩と刺激
シニア期にはいると運動能力や体力が衰えて若いころのように機敏に動いたり、走り回ったりするのが難しくなり、長時間の散歩も負担になってきます。とはいえ運動が不要というわけではありません。老犬にとって身体を動かすこと、外に出ることは健康維持には欠かせません。
運動によって筋肉の衰えを防ぎ、血行を良くする効果も期待できます。また適度な刺激は、認知症予防にも効果的だと言われています。
歩くのが難しくなってきたら、歩行をサポートするアイテムの使用やカートでの散歩もおすすめです。
ただし無理強いをしたり、体に負担をかけたりしないように注意してください。あくまでも愛犬のペースにあわせるようにしましょう。
定期的な健康診断と健康管理
シニア犬になると病気のリスクが高まるため、これまで以上に健康管理が重要になります。これまで年1回だった健康診断を半年に1回に増やし、獣医師と相談して検査項目を増やすのもおすすめです。
日々の健康チェックとして、食欲、排泄、皮膚や被毛の状態、体重の変化などを観察し、気になる変化があればすぐに動物病院で相談してください。
また高齢犬に多い歯周病にも注意が必要です。歯磨きをおこない口腔内を清潔に保つように努めましょう。
まとめ
犬のシニア期はおおよそ7歳からはじまりますが、老化には個体差もあります。年齢だけにとらわれず、日頃から愛犬の様子をよく観察し、適切なケアをおこなうことが大切です。年齢にあった食事や住環境の工夫、適度な運動や刺激を心がけるようにしましょう。
また年齢とともに、さまざまな病気のリスクが高まります。病気の早期発見・早期治療のためにも、半年に1回は健康診断を受けることをお勧めします。
愛犬の快適で健康な老後のためにも、年齢にあわせた適切な対策をおこなえるように準備しておきましょう。
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