改善しなければならない犬との「生活習慣」
「生活習慣病」という言葉は近年よく聞かれるようになりました。これは人間に限ったことではなく、犬にも同様の病気が存在することは知っていましたか?
そもそも生活習慣病とは、毎日の生活習慣の積み重ねで発症する病気のことです。犬の場合も食生活や運動などの日々の習慣やストレスが関係しているといわれています。
生活習慣病に限らず、毎日の同じルーティンが病気の発症リスクを高めてしまうことも十分にあり得るのです。
この記事では、改善しなければならない犬との「生活習慣」をご紹介しますので、今一度ご自身を見つめなおすきっかけにしてみてください。
1.人間の食事をお裾分けする
あなたが食事をしていると、愛犬がそばに寄ってきておねだりをすることはありませんか?食べることが大好きな食欲旺盛な犬なら自然な行動といえるでしょう。
良くないとは分かっていても「少しだけなら…」とついつい与える飼い主さんも多いと思います。美味しそうに食べる姿に、思わず頬が緩んでしまう気持ちもよく分かります。
しかし、人間用に味付けされたものを愛犬にお裾分けことはNGです。わたしたちが口にするものは、犬にとっては概して塩分や脂分、糖分が非常に多くなります。
「ちょっとだけ」与えているつもりが、気づけば長年の習慣になってしまうことも往々にしてあることです。この小さな一口の積み重ねが、思った以上に犬の体にはダメージを与えてしまいます。
前述した生活習慣病や糖尿病、肥満へと繋がる恐れが高いNG習慣ですので、すぐに改善しましょう。
2.十分な運動や遊びを行っていない
多くの犬は散歩が大好きです。毎日のルーティンで楽しみにしている犬も多いでしょう。しかし中には「うちの子は歩かないから」「小型犬は散歩が必要ないから」との思い込みで、散歩に行かない飼い主さんがいることも事実です。
そのようなことが習慣化すると、運動不足から肥満へのリスクが高まり、ストレスや不安を抱えやすくなってしまうことも。
散歩は犬の知的好奇心を満たし、脳への刺激を活性化するために必要な側面もあります。散歩が不十分でメリハリのない状態が続くと、そのストレスから吠え癖や噛み癖などの問題行動へと繋がる可能性もあるのです。
歩くのがあまり好きではない子やシニア犬には、抱っこやカートを利用し、外気浴のつもりで気分転換に出るだけでも十分なリフレッシュ効果が期待できますよ。
3.口腔内のケアをしていない
生活習慣が引き起こす問題として犬の歯周病が挙げられます。3歳以上の8割が歯周病を患っているともいわれるほどです。とはいえ、歯磨きが苦手な犬は多いので「分かっているけど…」という飼い主さんも多いはず。
しかし、歯周病は恐ろしい病気です。歯や歯茎だけにとどまらず、進行すると顎の骨を溶かしたり、全身疾患へと繋がってしまう場合も。そこまで進行してしまうと、完治が難しくなるケースも珍しくありません。
いきなり歯ブラシは難しいので、まずは歯磨きシートやガーゼを指でくるんで歯を撫でることから始めてみましょう。食後に行うだけでも十分な効果が期待できます。
4.頻繁に夜更かしをする
長くわたしたちと暮らしてきた犬は、飼い主さんの生活リズムに合わせて暮らしています。そのこと自体は特段悪いことではありませんし、その方が犬も過ごしやすいでしょう。
しかし、飼い主さんの夜更かしが習慣化している場合は問題ありです。犬は元々巣穴で暮らしていた動物ですので、暗く狭い場所を好むことが本能です。
さらに、明るく騒がしいと敵から身を守ろうとする本能ゆえの警戒心が解けず、ぐっすり眠ることが難しくなってしまいます。夜の深い時間でも常に明かりが点いている状態が続くと、犬は少しづつストレスを溜めていってしまいます。
朝日を浴びることは人も犬も大切なことなので、できるだけ早寝早起きを心がけるようにしましょう。
5.愛犬の側で喫煙する
近年、喫煙や副流煙による健康被害について広く知られるようになり、実際喫煙スペースも極端に減っています。タバコに含まれる有害物質は、それだけ体に悪影響を及ぼすということです。
それは人間に限った事ではありません。体が小さく、タバコに対して耐性の弱い犬にとっては、より大きなダメージを与えることとなります。
また、嗅覚が優れている犬にとってタバコの匂いは強烈なものです。愛犬のそばで喫煙することは絶対にやめましょう。
まとめ
生活習慣とは恐ろしいもので、ルーティンとなってしまうとその行動に疑問を覚えることもなくなっていきます。
犬は自分で食事や運動の管理ができません。愛犬の健康管理は全て飼い主さんに委ねられているといっても過言ではないのです。
この機会に今一度、愛犬との「生活習慣」を振り返ってみて、改善すべき点があればすぐに取り掛かりましょう。愛犬が日々を健やかに過ごせるように環境を整えてあげてくださいね。
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