「褒めている」は愛犬にとってご褒美なのかを見極めよう
アドバイスでも「褒めましょう」という内容はよく聞きます。
飼い主さんもそれを見聞きして「おりこうね!」と高い声で褒めたり、撫でたりして褒めている人は少なくありません。
しかしなかなかうまくいかず、「褒めてるのに全然効果がない。褒めるしつけはこの子には合っていない。」と、結論をつけてしまうケースもとても多いです。
ですがそれは、決して褒める方法が悪いのではなく、ご褒美がご褒美として機能していないだけなのです。
まずこの誤解を1つ知ることが、本当の意味で「褒める」とはどういうことなのかの理解に繋がります。
愛犬にとってご褒美になっていれば行動は増える
では『褒める』とはいったい何なのかというと、相手にとって「もっとこうしよう!」と思えるだけのご褒美になっているものです。
つまり、どんなに飼い主さんが「おりこうね!」と声をかけて撫でたりしても、その声掛けや撫でられることが愛犬にとってご褒美と思っていなければ、ご褒美として機能していないということになります。
むしろ撫でられるという行為事態を「やめてほしいな」と、愛犬が感じているケースは多いです。
そのすれ違いにより、飼い主さんは「褒めているのに全然覚えてくれない、この子には褒める方法は向いていない」となってしまい、愛犬は「撫でたり高い声を出されても嬉しくないからやらない」となってしまいます。
ただし誤解してほしくないのは、もしその子にとって声掛けや撫でられるという行為が、そのときとった行動の結果のご褒美として機能しているのであれば、どんどん覚えてほしい行動は増えていくということです。
つまり「その子にとってどうなのか?」を考えられなければ、うまくいかないのは当たり前なのです。
犬のご褒美になりやすいものは食べ物
では、犬にとってご褒美として機能しやすいのかというと、それは『食べ物』です。
動物にとって食べ物は生きるために価値の高い資源であり、大きな楽しみのひとつでもあります。
もちろん食べ物よりもスキンシップなど、食べ物以外のものに大きな価値を感じる子もいますが、多くの場合は食べ物がご褒美の役割を果たすことがほとんど。
だからこそ、犬と言葉を通わせてやってほしいことを伝えることができないツールとして、食べ物はとても便利で使いやすいのです。
人がどんなに「褒めた」と言っていても、ご褒美として機能していなければ意味がありません。
正しく褒めるということができれば、必ず愛犬にどうしてほしいのかが伝わり、どんどん反応を増やしてくれます。
もし、褒めるタイミングや食べ物の提供の仕方など、わからないことがあれば、気軽にプロに相談してみましょう。
まとめ
愛犬を撫でたり声をかけることは、人にとっては「褒めている」と認識していても、愛犬にとってはご褒美になっていないケースがよくあります。
「褒める方法はこの子に合っていない」と結論を出す前に、本当にご褒美として機能しているのかを改めて考えてみましょう。
一見些細な内容かもしれませんが、愛犬との生活全般に関わることでもあるので、一度プロに相談してみるのもおすすめですよ。
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