難聴患者の聴力を補う医療機器である「補聴器」。実はひとつひとつにシリアル番号が設けられています。
つまり、もしもこれを拾った場合は、警察に届けることでメーカー、販売店へ連絡が行き、確実に本人に届けられる仕組みになっています。「補聴器を拾ったら警察へ」。メガネのプロこと坂田頼彦さんの呼び掛けが、Xで大きな反響を呼んでいます。
医療機器としての補聴器は、実は単なる集音機ではありません。一人ひとりに合わせて性能が調整されており、機種も「RIC型」「耳かけ型」「耳あな型」などさまざま。
また、購入に必要な平均価格は両耳でなんと30万円程度、と決して安いものではなく、新たに買い替えるのも経済的に大きな負担となります。
こうした理由から、万が一の紛失時でも、可能な限り本人の元に届けられるよう、2022年から「一般社団法人 日本補聴器販売店協会」の呼び掛けにより、警察、メーカー、販売店、各所における連携が強化されるようになったといいます。
普段補聴器を使用しない方にとって、なかなか馴染みのない情報には、「これは知りませんでした!」「シリアル番号があったとは」と驚きの声が多数。3万回以上リポストされるなど、多くの方が関心を示しています。
補聴器は、耳の不自由な方にとって、大切な体の一部。部品が小さく、紛失したらなかなか見つけられないものだからこそ、拾得時には速やかに警察に届けるよう、協力しましょう。
<記事化協力>
よしひこ|メガネのプロさん(@sakata_yoshi)
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024020302.html