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話題の桜島噴火予報アプリ「へがふっど!」を純鹿児島人が使ってみた


話題の桜島噴火予報アプリ「へがふっど」を純鹿児島人が使ってみた

 近ごろSNSで注目を集めている、鹿児島の活火山「桜島」の噴火予報アプリ「へがふっど!」。一体なぜ話題になっているのかというと……使用されている言語の一部が鹿児島弁になっているのだとか。

 そもそものアプリ名「へがふっど!」は、鹿児島弁で「灰が降りますよ」の意。制作者の薩摩愛を感じるこのアプリを、生粋の薩摩んぼっけもんである筆者が使い倒していきたいと思います。

■ のっけからわっぜぇ鹿児島弁に抱腹絶倒

 まずはアプリをインストールしないことには話が進みません。「App Store」から早速ダウンロードしようとすると、説明画面には以下のように紹介されていました。(※2023年5月記事執筆段階ではAndroid非対応)

「ゆくさおじゃったもんせ!
かごんまん皆さぁ、桜島ん噴火や爆発でへが降っせ、わっぜのさんなぁ。
こんアプリは、桜島ん噴火や爆発によってどん方向にへが降っか通知すっアプリじゃっど」

 ……はい、のっけからわっぜぇ(とっても)鹿児島弁です。

 要約すると「鹿児島の皆さんは桜島の噴火で灰が降って大変なので、このアプリでどの方向に灰が降るかをお知らせします」ということですが、知らない人が見たらいきなり解読不能に陥ってしまいそう……と、下にスクロールすると、ちゃんと標準語バージョンも掲載されていました。

 なおその他にも、アップデートのお知らせには「ちんけまっげを直しちょっど(細かな不具合を修正)」「iPadに対応しちょっど」など方言が盛りだくさん。もうこの時点で腹を抱えて大笑いしていました。

話題の桜島噴火予報アプリ「へがふっど」を純鹿児島人が使ってみた

■ 肝心のアプリはシンプルで分かりやすい仕様

 そうしているうちにインストールが完了。早速アプリを使ってみると……意外といったら失礼かもしれませんが、実にシンプルでオーソドックスな作り。鹿児島県全土の地図に対して、天気や風向きが示されており、中央にはどの地域に降灰が予想されるかが一目でわかるようになっています。

アプリのアイコンはこのような感じ

 続けて右下の歯車アイコンをタップし、設定をチェックすると、噴火の「第1報」「第2報」の通知や曜日、通知許可時間を設定できるなど、こちらも分かりやすいUIになっています。

アプリ自体はシンプルな作り

 極めつけは画面下の「保存すっ」のボタン。単なる保存ボタンのはずなのに、鹿児島弁であるだけでこんなにも気になってしまうとは。

設定では曜日や時間などを変更可能

 すぐさまポチっとタップすると、「保存すっどな?(保存しますか)」の質問に対し「やむっ(やめる)」「保存すっ」という二択。

鹿児島弁で二択

 ここで「保存すっ」を選択すると「処理中やっで、いっとまてち」「保存したど」のメッセージが。細かい部分にもしっかりと鹿児島弁が散りばめられています。面白い、面白すぎる。

細かい点にも制作者のこだわりが詰まっています

■ 他県で生活する鹿児島出身者なら懐かしい気分に浸れそう

 筆者は鹿児島在住ではありますが、身近で鹿児島弁を聞いたり、話したりする機会はだいぶ少なくなっており、ここまで連続で見た(聞いた)のはとても久しぶりで新鮮な体験でした。

 たたみかけるように表示される鹿児島弁は、実に郷土愛にあふれた仕様。鹿児島県内在住者はもちろんですが、鹿児島出身者で現在は他県で生活をしている方も、このアプリを使用することで鹿児島弁で会話をしているような、懐かしい気分に浸れることでしょう。

 遠く離れた鹿児島に思いを馳せつつ、噴火や降灰の状況を観察する……そんな使い方も、アリかもしれません。

<参考>
へがふっど!
※掲載画像は「へがふっど!」のスクリーンショットです。

(山口弘剛)

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