河原や海岸を歩いていると、時折どこからか流れ着いた流木を目にすることがあります。流されるうちに洗われ、風化したその姿は、生け花やアクアリウムの情景素材として利用されることも。
そんな流木を集め、立体作品を作る方も少なくありません。龍など大迫力の流木アートを作る「流木お兄さん」に、作品などについてうかがいました。
岸辺に流れ着いた、様々な形の流木。これを組み合わせ、立体作品を作っている流木お兄さん。作り始めたきっかけは、テレビで流木や流木アートを取り上げた番組を見たことと、たまたま流木が採集できる琵琶湖の近くに住んでいたことだったといいます。
作り始めて3年ほどになるといいますが、作品作りでは手にした流木の形状からイメージし、モチーフとその形を考えるようにしているんだとか。このため、テーブルなど一部の作品を除いては、流木をカットするような加工をせず、自然のままの姿で作品中に組み込まれています。
素材となる流木は、琵琶湖や近隣の河川で採集し、洗浄されます。用途によっては煮沸処理やアク抜き処理なども行うとのこと。
組み立てる際は、それぞれの素材は主にネジ止めで、細かい部分は接着剤で固定。出来上がった作品は流木が折り重なり、まるで意志を持って自らその形態に変化したかのような迫力があります。
ランプシェードになった、かぼちゃポケモンのパンプジンとバケッチャのファンアート作品は、流木のディティールのせいか、よりリアルに迫ってくるよう。設定にある「胴体から響く不気味な鳴き声」が聞こえてきそうです。
ウミガメの作品は甲に時計のユニットを組み込み、実用的なインテリアのオブジェとしても映えそう。サーフショップの店内にあると似合いそうです。
モチーフについては「まだまだ未熟なので、なるべく被らないように色々なジャンルに挑戦しています」と語る流木お兄さん。YouTubeの「流木お兄さん」チャンネルでは、作品が完成していく過程をタイムラプス動画にして公開もしています。
<記事化協力>
流木お兄さん(@ryuboku023)
(咲村珠樹)