


1:お皿に残ったフードは指で掬って猫の口元へ
食後の皿に残された微妙な量の猫ごはん。しょうがなく廃棄していましたが、あるとき指で掬って口元に持っていってやると、なぜかペロペロバリバリ食べてくれました。食べ残しが多かったメリーのためにやっていましたが、それを見ていたペンネも真似をするようになり、手で掬ってもらうために少し残してるんじゃないかとさえ思うほど頻発しております。お年を召したからかもしれませんが、食べてくれるならそれはそれでヨシ。また、続けた結果かどうかは定かではありませんが、次第に残す量も減り、他の方法の効果も相まってか、今では掬ってやらずとも食べてくれるようになりました。2:ウエットフードの加熱ムラをまぜまぜして解消
我が家では、ウエットフード1缶を3〜4分割したものを1食分として、開封時に食べない分は小さなジップロックコンテナに入れて冷蔵庫に保存しています。冷蔵保存したウエットフードを猫に与える際は、レンジで温めてからお皿に盛ります。 プイッとそっぽを向かれたウエットフードを見てふと思い立ち、指で温度を確かめたところ「真ん中が冷たく、周辺が熱い」という電子レンジ加熱らしい温度ムラがあったので、温めた後にはスプーンや指で適度に混ぜて温度を均一化したところだいぶ食いつきが良くなりました。ただし連続して同じウエットを出されると、温めようが冷たかろうが、それはそれで飽きるようです。3:食べ残しの多いフードは、給餌頻度を変える
療法食になる以前から長らく、毎日定時にウエットフードとドライフードを与え、2匹とも完食していたのですが、療法食になってから食べ残すことが増えてしまいました。「療法食は猫にとっておいしくない」という話は聞いていたので、こういうものかと思っていましたが、特にメリーの食べ残しが多くなり体重も減少してしまいました。 ごはんの時間を変えてみたり、食感を変えようとウエットを細かく潰したりといろいろ細々と試した結果、「たまに出されるフードはよく食べる」という、猫によくある現象を再発見し給餌の頻度を変えることに。 ドライフードのみを基本として、毎日与えていたウエットフードを、数日に1回の頻度に変更。するとあれだけ残していたウエットフードの完食率が大幅アップ。ドライフードは数種類をアソート&日によって変えながら出していたのに対し、生もののウエットフードは開缶当日と翌日に連続して与えるためどうしても同じ味が続きます。そのせいで単調に感じられたのかもしれません。ウエットフードの食いつきが良くなったため、お薬を飲ませるのも楽になりました。 また、加齢のせいか一度に食べきる量も減ってきたので、いつでも好きなときに適量を食べられるよう置き餌をようにしたところ、空腹による嘔吐なども減ったように感じられました。4:1匹だけで静かに食べられる空間作り
多頭飼いでよくあるのが、一方の食べ残しを、もう一方が食べ尽くしてしまう問題であります。これまでは飼い主の起きている時間にだけごはんをあげていましたが、ちょっと目を離した隙にメリーが残したごはんを先住のペンネが食べてしまうケースが多かったため、メリーのペースでゆっくり食べられるようにする工夫が必要だろうと考えました。 そこで、飼い主が眠るときにはペンネとメリーを別の部屋に隔離して、それぞれの部屋に夜食を置き、お互いのごはんを食べられないようにしました。朝、人間が目を覚ますと、どちらの部屋のお皿も空になる日が増えてメリーの体重減少も抑えられるようになりました。自己流猫ごはん問題解決方法の「答え合わせ」ができる一冊

猫はみんな魚が好きとか肉が好きとか、うちの猫はアレが好きとか、「猫はこういうもの」と漠然と認識していた猫の味覚や好みには、ちゃんと要因があるわけです。この本のすごいところは、5つの要素の解説のみならず、猫の習性や猫が味覚をどう感じるかといった「猫目線」と、猫がどんなごはんをおいしいと感じるか調査と研究を重ねた「キャットフード作りを探究し続けた研究者目線」とが融合した、「猫タイプ別のごはんの悩み解決方法」について、つまりHow Toがたっぷり約30ページにまとめられている点であります。 先ほど挙げた、私が試行錯誤の末に効果を感じられた方法も、本書にすべて網羅されていたのはもちろんのこと、「(猫の生活)環境を整える」「空腹時間を作る」など、素人試行では至らない方法も多数掲載されておりまして、猫ごはん迷宮を進む羅針盤になることは間違いありません。 タイパが重視される昨今ではありますが、書名にある「猫はなぜごはんに飽きるのか」という問いに対して、ドンズバ明快な答えをお求めの方には向きません。すべての猫のごはん問題が確実に改善するようなブレイクスルーソリューションはあるわけないのです。それもそのはず。まだまだ猫については分からないことばかりなのですから。猫ごはん博士も、本書にてこう語っています。
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真っ当な専門家は自身の発信する情報に責任があり、自説の正しさを保証するため、科学的根拠に基づいた情報発信をしています。科学的根拠のない記事は著者の感想文のようなもの。いくら医師や獣医師のような専門家を名乗る人が書いたものでも、信頼性が低いと判断できます。そのような記事からはひとまず距離を置くのが大事です。『猫はなぜごはんに飽きるのか? 猫ごはん博士が教える「おいしさ」の秘密』P19より猫ごはん博士は歩き続けます。機序を見つけるたびに分からぬことが増えていく道のりを。素人には及びも付かぬ丁寧さと繊細さと根気強さで、猫ごはん博士は学究的な文章で道々で拾い集めたファクトをまとめてくれているのであります。内容のうっすいビジネス書が千何百円で売られているのに比べれば、本職の研究者が探究を続けたその蓄積のおすそ分けたる本書のコストパフォーマンスは雲泥の差。個人的には辞書に匹敵するコスパの高さではないかと思うほどであります。
