1.食欲の低下

免疫力とは、細菌やウイルスなど体の敵となる微生物や体にできたがんなどに対する抵抗力のことをいいます。免疫力が下がると色々な症状が出ますが、お腹の不調もそのひとつです。これは、腸内細菌が深く関係しています。
猫も人間も、免疫細胞の70~80%は腸内に存在しているといわれています。免疫力低下がお腹の不調を招くのはこのためです。腸内の状態が悪くなったときは、免疫力が下がっている可能性も考えた方がいいでしょう。
具体的には、食欲低下や排便不調が挙げられます。普段より食べる量が減ったり、下痢や便秘が続いている場合は要注意。何かのきっかけで免疫力が下がり、消化器系のトラブルが起こっているかもしれません。
2.皮膚トラブル

猫の免疫力低下は、皮膚疾患のきっかけとなることもあります。顔や四肢に脱毛があったり、フケが多くなるといった症状が出ます。代表的なものでは「アレルギー・アトピー性皮膚炎」や「皮膚糸状菌症」などがありますが、痒みがないケースもあるようです。
とくに、皮膚糸状菌症は免疫力と深い関係性があります。皮膚糸状菌症はカビに感染することで発症する病気であり、免疫力が下がっていると発症しやすいと言われているのです。実際、免疫力が低い子猫や、保護されたばかりの元野良猫などが患っている場合が多いです。
皮膚疾患の中には、人間に感染するものもあります。人間もまた同様に、免疫力が低下していると移りやすいといえるでしょう。多頭飼いでは他の猫にどんどん広がっていく可能性もあるため、早急に動物病院へ連れていくことが大切です。
3.感染症や敗血症

猫の免疫力低下と聞くと、「猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症」をイメージする方が多いかもしれません。俗に「猫エイズ」と呼ばれるもので、感染猫からの唾液が原因となるケースが多いです。無症状のまま一生を終えることもありますが、発症が分かってからも免疫力を高めるためのケアが必要になります。
その他にも感染症の種類はたくさんありますが、免疫力低下が引き起こす「敗血症」にも注意が必要です。敗血症とは、感染症の原因となる細菌やウイルスが体中を巡り、命をおびやかす状態になることを指します。発熱や元気食欲の低下などから始まり、悪化していくと呼吸の異常、多臓器不全や敗血症性ショックなど危険性の高い症状が現れます。
ワクチンが有効な感染症やノミ・マダニからうつる感染症もあるので、定期的なワクチン接種や寄生虫予防薬を投薬することが大切です。
免疫力アップのための対策

バランスの取れた食事を与える
免疫力アップには、バランスのいい食事がおすすめです。嗜好性の高いものばかりを与えるのではなく、バランスに配慮された総合栄養食を適量与えることが大切です。また、免疫力を高めるには粘膜を強化することがポイントになりますので、亜鉛やビタミンA、ビタミンB2などのサプリの活用もおすすめです。サプリメントを利用する場合、過剰摂取にならないよう、猫用の製品を用量通りに与えましょう。
ストレスのない生活を心掛ける
人間と同じように、ストレスがかかる生活は免疫力を下げてしまいます。快適な寝床やトイレ、自由に移動できる場所など、猫が気持ちよく過ごせる環境を整えましょう。ストレス発散のために、短時間でもいいので毎日運動させることも大切です。お留守番が長い場合は、キャットタワーやキャットウォークなどを使用して運動できるようにしたり、知育トイなどを用いて留守番中の暇つぶしができるように工夫してあげましょう。
まとめ

猫の免疫力が下がると、さまざまな全身性の症状が現れます。中には、命を落とす危険な状態になることも…。
猫の健康を維持するには、免疫力を高めるための対策が欠かせません。ご飯や運動に配慮し、なるべくストレスのない生活を心掛けましょう。
■関連記事
・猫が嬉しい!と感じている時の4つの仕草
・『夫から送られてきた猫の様子』を見てみたら……予想外の"表情"が可愛すぎると3万3000いいね「寂しいにゃって顔」「良すぎる」
・『1週間ぶりに帰ってきた飼い主』を見て固まった猫→次の瞬間……思わず感動の光景に「うれしいのが伝わってくる」「良かったねぇ泣」の声
・「もう休むしかないww」お姉ちゃんが学校の制服を着ようとしたら…『絶対に阻止したい猫』の必死すぎる姿が64万再生「全体重かけてるのにw」
・『キッチンを物色する猫』→後ろから撮影した結果…プリティーすぎる『おしり』に2万2000いいね「可愛いから許す」「思わず拡大したw」