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猫を多頭飼育するなら…『猫たちの年齢差』について考えておきたい5つのこと


後から新しい猫を迎え入れる際、多頭飼育の難しさは主に相性の問題にあります。先住猫は新参猫を自分のテリトリーに入ってきた侵入者と見なす可能性があり、特に二匹目以降を迎えるコツは年齢差を考えることです。若い猫同士やメス猫同士、あるいは成猫と子猫の組み合わせは、比較的順調にいく場合が多いです。特に年齢差が3歳以内であれば、生活リズムやエネルギーレベルが似ているため、スムーズです。最初は新参猫用の空間を用意し、徐々に馴染ませることが重要で、飼い主が長期間在宅できる時期を選んでの引き入れが望ましいです。

後から新しく猫を迎え入れることの難しさ

馴染んでいく過程の猫たち

猫と暮らし始めた飼い主さんが一人暮らしや共働き家庭だった場合、留守中の寂しさを紛らわすために2匹目を迎え入れようと考えるケースは多いようです。また最初から多頭飼育を考えていても、「2匹目は慣れてきてから」と考える方も多いようです。

最初から兄妹など血縁関係のある猫を多頭飼育するのは、そんなにハードルの高いことではありません。しかしある程度単頭飼育した後に2匹目以降の猫を迎え入れる場合は、ハードルがぐんと上がります。

一番大きな問題は相性です。先住猫にとって、自分の縄張りに入り込んできた新参猫は、不審な侵入者です。先住猫が警戒し、追い払おうとしたり激しく攻撃したりするため、結局家庭内別居をしてもらうことになる場合もあります。

相性はそれぞれの猫の性格によって変わります。そのため、「これなら絶対に大丈夫」という法則はありません。しかし年齢差や性別などを考慮することで、ある程度の見当をつけることができます。

今回は、後から2匹目を迎える際に考えたい年齢差のポイントをご紹介します。

猫を多頭飼育する際に考えておきたい猫たちの年齢差について

仲良く眠る猫たち

1.若くて年齢差が少ない場合

1歳程度になる頃の先住猫の下に、まだ若い子猫を迎え入れるケースだと、先住猫もまだそこまで縄張り意識が強くなっておらず、子猫を遊び相手として受け入れるようになることが多いです。お互いの社会性を高めるためにも、良い刺激になります。

2.年齢差が大きい場合

先住猫が成猫で新参猫が子猫の場合、年齢差が大きくても比較的うまくいくケースが多いです。この場合、先住猫が子猫の面倒をよくみたり、いたずらを戒めてしつけてくれるケースも散見されます。

ただし先住猫が老猫の場合は、子猫のパワーに振り回されてストレスとなり、うまくいかないケースもあるため注意が必要です。ただ、子猫のパワーに刺激されて老猫が元気になるケースもあるため、一概には言えません。「老猫と子猫はうまくいかない」と決めつけず、トライアルをしてみるのも良いでしょう。

3年齢差が少ない成猫同士の場合

先住猫と新参猫の双方が成猫でも、年齢差がそれほど大きくないメス同士の場合、うまくいくケースも多いです。外で暮らしているメス猫は、お互いに協力しあって子育てしているケースがよく確認されています。

ただし、オス同士はうまくいかないケースが多いです。オスは縄張り意識が非常に強いためだと考えられています。例え双方が去勢済みでも、激しい喧嘩を繰り返したり、室内のあちこちにマーキングでスプレーをするケースが多く見られます。

オスとメスの組み合わせは、比較的うまくいきやすいといわれています。ただし繁殖を目的としていないのであれば、お互いのストレスを軽減させるためにも双方に避妊・去勢手術を行うことが望ましいでしょう。

4.うまくいくケースの多い年齢差の範囲

多頭飼育をする際の理想的な年齢差は3歳以内だといわれています。年齢差が3歳以内であれば、お互いのエネルギーや好奇心の度合い、行動パターンなどが似ているため、負荷がどちらか一方に偏ることが少ないでしょう。

5.年齢差が少ない場合の注意点

年齢差が少ない多頭飼育の場合、事前に検討しておくべき注意点があります。それは、猫が高齢化により複数の持病を持ったり、自宅での介護が必要になったりした場合についてです。

猫は、歳を重ねれば重ねるほど病気にかかりやすくなります。老化で体力も落ち、仮に持病がなかったとしても、足腰が弱って寝たきりになる可能性もあります。2匹以上の猫が、同時にこのような状態になることを考えておく必要があるということです。

医療費はもちろんですが、飼い主さんがご自宅で介護に費やす時間もかなり長くなり、精神面での負荷も大きくなります。多頭飼育の場合は特に、若いうちからの老化予防や対策に配慮と覚悟が必要です。

後から猫を迎え入れる際の注意点

ケージ越しに対面する猫たち

後から2匹目以降を迎え入れる際の、年齢差や性別に関するポイントを紹介してきました。しかし、いくらうまくいきやすい組み合わせでも、一朝一夕に仲良くなれるわけではありません。

最初は新参猫用の個室を用意し、ケージに入れて個室で過ごしてもらい、先住猫にはニオイや気配を感じさせます。その後ケージに入れたまま短時間だけケージ越しに対面させます。徐々に対面時間を伸ばしていき、双方が慣れてきたところで新参猫をケージから出しましょう。時間をかけて段階を踏みながら馴染ませていきましょう。

同居生活がスタートした後は、先住猫に疎外感を与えないようにしましょう。何をするにも先住猫を優先し、常に声がけをするといった配慮を行うことで、先住猫への愛情が変わっていないことを示してください。

新しい猫を迎え入れるときは、できるだけ飼い主さんが長期間在宅できる連休などを利用すると良いでしょう。

まとめ

仲良く日向ぼっこする猫たち

子猫同士やメス猫同士の場合や、成猫と子猫の組み合わせといったケースは、比較的うまくいきやすいパターンです。逆に、成猫のオス同士やかなりの高齢猫と子猫の組み合わせは、難しいケースが多いです。

しかしながら、相性はそれぞれの性格による部分が大きく影響します。できるだけ長期間のトライアルが行えるような条件を整えた上で、2匹目以降を迎え入れると良いでしょう。


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