猫に卵は大丈夫?アレルギーはある?
猫は、基本的には卵を食べても大丈夫です。
卵には、猫にとって必要なエネルギー源となるタンパク質やアミノ酸が、豊富に含まれているため、正しく摂取できれば、健康によいメリットをもたらしてくれるでしょう。
ただし、生きるために必須な食材かと言われると、そうとも限りません。
なかには、かゆみや赤み、脱毛といった、卵アレルギーを起こす猫もいるため、注意する必要があります。
アレルギーを発症すると、痒みによる違和感や負担、皮膚炎による腫れや出血、脱毛などが発生する恐れも考えられるでしょう。
ここからは、アレルギーのリスクも踏まえながら、卵を与える際の注意点を具体的に解説していきます。
卵を与える際の注意点4つ
1.食後の様子を見守る
前述したとおり、猫によっては、卵アレルギーが起きる可能性があります。
初めて口にするときは、特に注意してほしいのですが、今までは問題なかったのに、突然発生する場合もあるため、毎回様子を見守ってあげてください。
食べさせてから数時間後に発生する傾向がありますので、飼い主さんが長時間自宅で様子見できることが望ましいでしょう。
少しでもアレルギーの疑いを感じた場合には、速やかに動物病院を受診することをオススメします。
服薬、食事の調整が必要になる場合もありますが、獣医師さんのアドバイスに沿って対応することが大切です。
2.生のままではなく、加熱する
生食用の卵が一般的とはいえ、サルモネラ菌や大腸菌による食中毒が心配されるため、必ず加熱するようにしてください。
万が一感染してしまうと、下痢や血便、嘔吐といった症状があらわれる可能性があり、猫に大きな負担がかかります。
また、卵白に含まれる「アビジン」というタンパク質は、「ビオチン(ビタミンB7)」の吸収を妨げる性質を持っています。
ビオチンは卵黄のほか、肉類や豆類などにも豊富に含まれており、被毛や皮膚の健康維持に重要な役割を担っているビタミンです。
アビジンを与え続けることで、ビオチン欠乏症を引き起こす可能性がありますが、アビジンは卵白を加熱することで不活性化されるため、卵は生ではなく、必ず火を通してから与えるようにしましょう。
3.一口サイズで与え、調味料は使わない
猫が喉に詰まらせる恐れがあるため、必ず細かくカットした状態にしてから食べさせるようにしましょう。
その際に、ケチャップや醤油などといった調味料のトッピングは、一切不要です。
人間の料理には調味料が欠かせなくとも、猫にとっては有害となります。
たとえわずかな量であっても、下痢や嘔吐を引き起こす原因となりますので、調理に使うこと自体も避けてください。
うっかり与えてしまった際には、症状の有無に関わらず、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
4.高カロリーにならないように量を制限する
卵の過剰摂取は肥満につながるため、適量を守ることが大切です。
あくまでも、卵は主食ではなく「おやつ」という立ち位置となり、量としては体格にもよりますが、「トッピング程度の少量にとどめること」が目安になるでしょう。
肥満は人間と同様に、健康に悪い影響を与えかねません。
関節への負担増大や、糖尿病といった病気につながる可能性があります。
また、すでに食事の制限を行っている場合は、そもそも摂取すること自体をよく検討し、かかりつけの先生に相談することも必要でしょう。
まとめ
基本的に、猫に卵を食べさせても大丈夫ですが、必須の食材というワケではありません。
与える際には必ず加熱し、少量にとどめるようにしてください。
調味料は一切使わない、細かくカットしてから与えるといった配慮も大切です。
アレルギーや細菌による腸炎などにつながる可能性もあるため、愛猫の体調や全身状態を把握したうえで、飼い主さんが注意点を正しく理解し、適切に対応していくことで、猫に卵を安全に食べさせることができるでしょう。
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