1.お腹が空いた
言葉を話せない猫は、鳴き声や行動で飼い主に気持ちを伝えます。
その中でも強い要求としてしばしば見られる行動が、鳴きながらウロウロするというもの。身近では、空腹を訴えるためにこのような行動を取ることがあります。
人間社会では近隣トラブルなどの大きな問題につながる可能性があるため、困っている飼い主も多いかもしれません。
さらに厄介なのが、早く鳴きやませようとしてすぐにご飯を与えてしまい、行動が強化してしまうことがたびたびあるということです。
この悪循環を断ち切るためには、鳴いてすぐにご飯を与えるという流れを変える必要があります。鳴いてもご飯は出てこないということを学習させましょう。
その代わり、皿の前で静かに待つ、キッチンで1回だけ鳴くなど、理想とする行動を取ったタイミングでご飯を与えてみてください。
猫の中の「空腹を訴える方法」が上書きされ、要求鳴きが改善されるかもしれません。
2.遊んでほしい
空腹に次ぐ原因として、スキンシップ不足も考えられます。
「飼い主と遊びたい」「甘えたい」といった心理から、鳴いて訴えているのです。忙しくて最近構ってあげる時間が減った…という場合は、猫が寂しがっている可能性が高いでしょう。
飼い主に甘えたいわけでなくても、単純に運動不足で鳴いている場合もあります。有り余るエネルギーを発散したいのに、自由に動き回れる環境がないのかもしれません。
ウロウロするだけでなく、家具の上にジャンプしたり爪とぎをしたりイライラしている様子が見られたときは、猫の遊び場について再考してみるのがおすすめです。
キャットタワーやキャットウォークを設置する、忙しくても必ずスキンシップの時間を取ってあげるなど、出来る範囲で付き合ってあげるといいでしょう。
3.落ち着かない
ただ落ち着かないという理由で、ウロウロしながら鳴く場合もあります。
例えば家族が増えたり、留守番の時間が変わったりなど、猫を取り巻く環境に変化があったときにこのようなことが起こることが多いです。
猫は生活環境の変化を苦手とする動物のため、人間が思う以上にストレスを感じてしまいます。優しく声をかけ、気持ちを落ち着かせてあげてください。
また、発情期に鳴き声がひどくなる場合もあります。家中をウロウロしながら大声で鳴くのは、性別に関わらずよく見られる行動です。ウロウロしながらマーキングをする猫もいます。
なかには病気の場合も
泌尿器系の病気
トイレ周辺でウロウロしている場合、膀胱炎や腎不全など泌尿器系の病気が考えられます。排泄したいのに出ない、排泄中に痛みを伴うなどの理由から鳴くことがあります。
ニャーニャー鳴いているのに何も出ていない…という場合は要注意。その時点で症状がかなり進行している可能性もあるので、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
認知症
猫も人間と同じように認知症になります。猫の認知症には、夜鳴やご飯を食べたことを忘れていつまでも鳴いて訴える、粗相をするといった症状が現れます。
認知症を完治させる方法は確立されていませんが、お薬やサプリメントなどで症状がやわらぐケースもあります。どんなことができるか、獣医師と相談しながら生活していきましょう。
まとめ
猫が鳴きながらウロウロしている理由の多くは、何かの要求です。どんなことをしてほしいのか、猫の様子を観察して対処しましょう。
食事の時間や飼い主が帰宅した直後など、鳴くタイミングで要求の内容が分かることもあります。
何をしても行動が改善されない場合は、病気や怪我の可能性もあります。中には重篤な病状が隠れている場合もあるので、すみやかに動物病院に連れて行ってあげてください。
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