1.遊びの一環として楽しんでいる
机の上や棚の上に置いておいた物を前足でちょんちょんと小突いて落としてしまう時は、猫は遊んでいる気分で楽しんでいることが多いのだとか。
飼い主目線で言えば、前足で動かせるだけの絶妙なサイズ感の物を狙ってやっているように見えますが、猫からしたらサイズは関係なく、置いてあるものが獲物に見えて本能が刺激されるのでしょう。
完全室内飼いの場合、どうしても猫にとって刺激が少ない環境になってしまいがちのため、猫の狩猟本能がいまひとつ満たされていない可能性があります。
対策として、物を落とさなくても遊びたい気持ちや本能を満たしてあげられるよう、猫じゃらしやおもちゃなどで遊ぶ時間をしっかり取りましょう。
2.物が落ちるとどうなるのか知りたい
猫が物を下に落とすのは好奇心からくる行動でもあるようです。物が落下する時に一体どうなっているのか、落ちた後の状況はどうなのかと観察するかのように見つめていることがあります。
物が落ちた時に転がった様子や大きな音がするのを面白いと思い、癖になって何度も落としてしまうことも。そしてそこから遊びとして認識するようになってしまうこともあるのです。
物を落とす行動は、特に好奇心旺盛な子猫や若い猫に多く見られます。
3.飼い主の気をひきたい
猫が物を落とす背景に、飼い主の気をひきたいという心理が潜んでいる可能性があります。「構ってもらいたい」「ご飯が欲しい」「遊んでほしい」などの要求があるのかもしれません。
猫が物を落とした時に、声をあげたり怒るなどのリアクションを取ったことがあったり、または落としたものを拾いに行ったりしたことがあるという場合は、「物を落とす=飼い主が来てくれる」と誤解して記憶してしまっている可能性があります。
物を落とされると咄嗟に反応してしまうとは思いますが、できるだけノーリアクションを貫くのが得策でしょう。
4.縄張り意識を抱いている
猫は強い縄張り意識を持っている動物のため、自分の縄張りである場所に見知らぬ物や邪魔なものがある時に不安やストレスを感じます。前足で動かせるものであれば、何とかどかそうと思って下に落としてしまうのです。
また、多頭飼いをしている場合は物を落とした音によって周りの猫や動物が逃げていくため、自分の縄張りを主張する行動としても見られることがあります。
物を落とされたくない時に取るべき対策
猫に落とされたくない物がある場合や、物を落とす行動自体をやめてほしい時には以下の対策を講じましょう。
- 棚の上や机の上に物を放置しない
- 猫がよく通るところには物を置いておかない
- ケースに入れるなどして落とせないようにする
- 遊びやご飯などの猫の欲求を満たしておく
- 物を落としても過剰に反応しない
また、猫が物を落とすのは本能的な行動で怒られたとしても理解できません。頭ごなしに叱りつけてしまうのは信頼関係の崩壊にもつながりますので、事前の対策をできる限り行っておくのがベストですよ。
まとめ
今回は、猫が「置いてあるものを落とす」理由について解説しました。
猫がものを落とすのは本能的な行動ではありますが、その背景には今回解説したようなさまざまな理由が考えられます。
落とされたくないものがあるのであれば極力放置しないようにし、事前に猫の要求を叶えて満たしておくと良いでしょう。
猫が室内で暮らしていれば、人間の物を1度や2度落としてしまうことはあるかもしれませんが、物を落とすのが癖にならないようにすることが大切です。
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