1.群れを形成しないから
猫が気まぐれな理由としてまず考えられるのが、群れを形成しない生態が挙げられます。
イエネコの祖先たちは野生時代、群れではなく単独で行動することを好む生態でした。犬やヒトなどのように社会形成をしなかったこともあり、ひとりで動くことを好むようになったと言われています。
その生態の影響がイエネコとなった現在にも引き継がれ、マイペースな性格を形成しているのではないかと考えられています。
2.季節や天気の変化
猫の気分がころころ変わる要因として、季節や天気も影響します。
たとえば、春から夏の季節になると、猫は発情期を迎え外に対する興味が強まったり、逆に不安を感じることが増えます。暑い夏の日には日照時間が増えて気温も上がることで活動性が低下し、暑さでぐったりする時間が長くなります。
さらに雨の日も猫にとっては憂鬱。野生時代において、雨の日における狩りの成功率が低かったことが影響しているのか、大人しく過ごすケースが多いと言われています。
人間も季節や天気によって、気分が変わるときがありますよね。猫も同じように季節・天気の影響で気分が変動するのです。
3.野生で生き残るため
猫の気分がコロコロ変わるのは、厳しい野生を生き抜くための術である、という意見もあります。
人間の場合、失敗が続くと落ち込んでしまい、後に引きずる方も少なくありません。やる気や元気が低下し、その後も失敗が続きやすくなります。
人間の世界では、そのこと自体は当たり前の反応ではありますが、野生環境においてその習性は致命的です。
猫の場合、ただでさえ成功率が低い狩りで失敗が続き落ち込んでしまうと、それ自体が生存率に関わってきます。失敗を引きずり狩りの成功率を低下させないためにも、瞬時に気分を変える術が必要だったのです。
上手に生き残っていくためには状況に応じて臨機応変に気分を変えていくべきという考え方は、現在社会に生きる人間にとっても学ぶことが多そうです。
猫の「気まぐれ」に対応すべきか
ここまでの解説で、猫の「気まぐれ」について理解できたかと思いますが、「そもそもこのような「気まぐれ」な猫の気分によって対応は変えてあげるべきか否か」という件について疑問に思われる方もいるはずです。
結論としては、猫の気分に合わせた対応を常に心掛けるべきです。
人間の場合でも、落ち込んでいる人間をさらにへこませるような説教をする、というようなことはあまり考えられないですよね。それよりも、目の前に落ち込んでいる人がいたら、まずは励ますなどフォローをしてあげることの方が多いのではないでしょうか。
そしてそれは、猫においても同様です。元気がないときは静かにそっとしてあげて、遊びたそうにしているときはたくさん遊んであげましょう。
愛猫の気分によって対応を変えることは、一見めんどくさいように感じるかもしれませんが、猫と仲良く暮らすためには必要不可欠なスキルです。
まとめ
『猫は気分屋』と言われることもありますが、それは野生における生態や環境による影響が大きく関わっています。気まぐれだなと感じつつも、実は猫なりの意味や理由があるのです。
人間同様猫に対しても、「気まぐれ」とは思わず、そのときの愛猫の気分に合わせた対応を心掛けてあげたいところです。
今回の記事を参考に、猫の気まぐれと上手に付き合ってみてはいかがでしょうか。
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