1.エジプト座り
![エジプト座りのアビシニアン](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/04907daa70e48d32028524609039ae68_lg.jpg)
古代エジプトの猫の神様「バステト」の像を見たことがあるでしょうか。
猫のエジプト座りは、猫が四つ足で立った状態からそのままお尻を地面につけて、上半身を起こしている座り方のことをいいます。
この姿勢は、頭部をあげて、四本の足のすべてが地面についているので、周りの状況を把握して何かあればすぐに行動しやすい体勢です。
移動する姿勢から一時的に止まったり、何かを注意深く観察するときに見られるため、ゆったりくつろいでいるというわけでもなさそうです。
歩いているとき、寝ているとき以外の基本の姿勢といえそうです。
2.しっぽ巻
![前足に巻き付くしっぽ](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/a534b6436c22b8beeb52cb93f30222a1_lg.jpg)
エジプト座りの状態で、身体にしっぽ巻きつけているいるのが「しっぽ巻」です。
長いしっぽをくるりと前足の先まで巻いている姿は、気品高く優雅に見えますね。しっぽが短い子も、よく見ると身体の側面に一生懸命ピタッとつけていて、とてもかわいらしいものです。
エジプト座りと同様に、しっぽ巻きの座り方は周囲に注意を払っているときに見られますが、しっぽを投げ出しているエジプト座りよりも、保身する気持ちを残し、隙を見せないようにする意識があるときにする座り方です。
また、寒いときにも防寒の意味でしっぽを巻くことがあります。
3.スフィンクス座り
![スフィンクス座り](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/aa39edf8309c53eb09b144af6c5113ea_lg.jpg)
こちらもエジプトに由来しています。ピラミッドの前に鎮座するスフィンクス。前足を伸ばしたフセの状態で地面にお腹をつけている姿が「スフィンクス座り」です。
上半身を地面につけていることから、すぐに動き出す状態ではないものの、頭は持たれず周囲に注意を払うことが可能です。
あまり危険がないと考えられるときに、ひと休みの意味で行う座り方です。人間でいうとベンチにちょっと腰掛けるような感じですね。
お疲れのときには、そのまま居眠りしてしまう猫もいるかもしれません。
4. 香箱座り(はこずわり)
![香箱座り三毛猫](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/c550c17c2060396196d4313bd4e4fcee_lg.jpg)
スフィンクス座りの状態で、前足を内向きに降りたたんで胸の下に隠してしまうのが「香箱座り」です。
どこかへ移動する用事もなく、周囲に危険がないときに、猫は落ち着いた気持ちで香箱座りになります。
香箱座りの香箱とは、もともと香料を入れる取っ手のない蓋つきの箱のことをいいます。
猫が前足を隠した座り方を、いつごろから「香箱座り」というようになったかは明確ではありませんが、100年ほど前の森鴎外や芥川龍之介らの作品中には『虎柄の猫が積み上げた本の上で香箱を作って…』『鈴をつけた白猫は香箱を作っている』という記述があります。
もしかしたら、ずいぶん前から猫の香箱座りは、注目されていたのかもしれませんね。
5.横座り
![窓辺で横座りをする2匹の猫](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/6613677be822c71b80716717e3b6495f_lg.jpg)
「横座り」は、スフィンクスか座りや香箱座りのようにフセをした状態で、うしろ足を投げ出した形のことをいいます。
正座から足をくずしたような形から、お姉さん座りといわれることもありますが、どちらかといえば、寝そべっているような姿ですね。
横座りは、大型のネコ科動物にもよく見られる姿勢なので、ライオンやトラがこのような姿でいるのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
地面に胸をつけ、身体のほとんどに力が入っていないため、すぐに動く必要がなくリラックスしている証拠です。ゆっくり過ごしているうちに、そのまま前足にあごを乗せて眠ってしまうことも少なくありません。
6.スコ座り
![スコ座り](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/78097ecbd6a4d0f76eb54fe4e2c8c122_lg.jpg)
「スコ座り」は、お尻をペタンと地面につけて、足を前へ投げ出してお腹を前面に見せた状態での座り方です。
動物園にいるジャイアントパンダがササを食べているときに「おじさん」のような座り方をしていますが、まさにあの座り方がスコ座りです。
名前の由来となった、スコティッシュフォールドが頻繁にすることから、スコ座りと呼ばれています。
スコ座りは、お腹やおしりなどの毛づくろいをしていて、そのままお尻が落ち着いてしまったときに見られます。
背もたれになる場所で猫が毛づくろいをしていたら、スコ座りを見られるチャンスかもしれません。
まとめ
![りりしいアビシニアン](https://image.kingsoft.jp/starthome/nekochan/2024-01-14/1e6625ef3d7cc106d0a69a49e16838b0_lg.jpg)
以上、猫の座り方6パターンを紹介しました。
移動中に一時的に立ち止まるような座り方は、すぐに動けるよう警戒心の残るときに見られます。一方、足も投げ出してお腹も見せちゃうスコ座りは完全にリラックスしている証拠です。
バリエーション豊富な猫の座り方ですが、こんな座り方をしていたらちょっと注意というものもあります。
- 香箱座り
- スフィンクス座り
これらの体勢から、何時間もずっと動かないときには、身体に痛みがあるなど体調不良の可能性も考えられます。元気の有無や食欲と排泄の状態、発熱などを確認して、もし異常があれば動物病院を受診してください。
また、遺伝的に骨や関節に異常が生じる猫種は、成長期から変形が発生する可能性があるため、座り方も含めて日頃から注意深く観察してあげましょう。
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