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野良猫がアライグマ由来の狂犬病変異種で死亡 恐ろしい病気を封じる努力が続く 米国


引き取った猫が発症

治療を受ける猫

写真はイメージです

Wahlさん一家に引き取られた「Stanley」という名前の野良猫…幸せなペットになるはずだったこの猫は、突然発作を起こして、まったく餌を食べなくなりました。

実は、一家のいるネブラスカ州から遠く離れたアパラチア山脈に生息するアライグマがかかる、狂犬病の一種に感染していたのです。

Stanleyには、片方の瞳孔が大きくなるという、狂犬病によくみられる症状が表れていました。しかし、Wahlさん夫妻は、この猫に与えた白癬の治療薬の副作用による症状だと思っていました。

獣医は当初、猫の症状は何か別の理由によるものだと判断しましたが、狂犬病の可能性も若干あると話していました。診察を行ったSharon Mix医師は「長年、狂犬病にかかったペットを見たことがありませんでした」といいます。

残念ながら、Stanleyは診察の翌日に亡くなってしまいました。

最悪全米で700万人の感染者が

前足を広げるアライグマ

写真はイメージです

この猫は10人ほどの人間を噛んだり引っかいたりしていたため、被害にあった人々の検査も始まっています。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、もしこの狂犬病がきちんと抑え込まれなければ、全米の感染者数が700万人にのぼる恐れがあるそうです。

「雪だるま式に感染が広がる危険があります」というのは、郡の健康対策課長Lindsay Huseさんです。

「今回のアライグマ起源の狂犬病を、この地域で食い止めることが最優先課題です。もし広がってしまうとその影響は大きく、多くの人々が危険にさらされます」と彼女は話します。

来年2月まで予断を許さない状況

狂犬病ワクチン

写真はイメージです

当局は直ちに、この地域の野生動物に狂犬病ワクチンの接種を始めました。すでに753匹のアライグマ、41匹のスカンク、4匹のヤマネコと1匹のアカギツネがワクチン接種を受けています。

さらに1万8000個のワクチン袋が半径約13キロの区域に設置されました。動物たちがこれを噛むことで口と扁桃腺にワクチンが付着し、予防効果を発揮することが期待されています。

CDCで狂犬病を担当するRyan Wallaceさんは「今後数ヵ月間に500匹の動物を検査していきます。すべて陰性であれば、おそらく地元の野生動物へ流行することはないでしょうが、2024年2月ごろにならないと、結果はわかりません」と話しています。

出典:Cute kitten with huge pupil sparks rabies scare that could put 7million people at risk 


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