猫にまつわる「数字」の話7つ
1.歯の数
猫の歯の数は、全部で30本あります。人は32本(親知らず4本込み)なので、猫と比較しても実は同じくらいなのです。「猫は肉食動物なのに、イメージより意外と少ない!」と思った人もいるでしょう。しかし猫の仲間のライオンやチーターでも歯の数は30本です。
上下の歯の数は上の歯は16本・下の歯は14本で、鋭い犬歯(キバ)が上下に2本ずつあります。そして犬ほど強靭なあごの力をもっていなくても、獲物を簡単に仕留めることができるのは歯の形が「山」の形をしているから。
「山」の形をした歯では人のように食べ物をすり潰すことはできませんが、猫の仲間はみんな肉をちぎっては丸のみというスタイル(※1)なので、人のように上部が平らの歯はなくても問題はないのです。
※1:ペットの猫は奥歯でフードを噛み砕いて食べます
2.骨の数
猫の全身の骨は全部で約240本。体の小さい猫ですが、人よりも約40本も骨が多いのです。
数が多い秘密は、背骨と尾椎(しっぽの骨)が関係します。とくに猫の尾椎はしっぽの長さにもよりますが、多い猫では20個以上もあり、人間と大差があるのはこの理由があるからです。
3.乳首の数
猫の乳首の数は8個です。しかし個体差があるので、それよりも多い猫・少ない猫もいます。
生まれたときから乳首の数は決まっているので、愛猫の乳首の数をチェックしてみるのも面白いですよ。猫をヘソ天の姿勢にして、お腹の少し下の方にあるピンクのポチっとしたものが猫の乳首です。
なお性別は乳首の数に関係はありません。つまりメスだから多いということはないのです。
4.一度に出産する子猫の数
猫が一度に出産する猫の数は一般的に4~8頭です。猫の乳首の数は8個が一般的とお話ししましたが、基本的にその数を超えない数の子猫が生まれてきます。
ちなみに猫が妊娠できるのは発情期(1週間ほど)のみで、妊娠期間はたった約2ヵ月!子猫が母猫のおっぱいを飲む期間も1〜2ヵ月程度なので、人と比べると妊娠・育児はかなりスピーディーに進んでいきます。出産する数は多いですが、少し羨ましい気もします。
5.指の数
猫の指は前足各5本・後ろ足各4本で合計18本です。後ろ足の親指がないので、人よりも2本少ないのが特徴的。
「なんで親指がないの?」と疑問を抱く人もいるかと思いますが、木に登ったり軽やかに走ったりする猫の生活に親指は必要なく、退化していったためです。
しかし猫のなかには「多指症」といわれる先天奇形を、生まれながらもっている猫もいます。多指症とはその名の通り指の数が多い状態を指します。ただ、一般的な猫と指の本数が異なるとはいえ猫の日常に支障をきたすものではありません。
日本ではあまりみられませんが、海外では遺伝的に多指症をもっている猫が多い地域もあるようです。
6.口周りのひげの数
口周りのひげの数は個体差はあるものの片側約24本で、合計50本も生えています。しかもひげにも毛周期があって、数ヶ月〜半年ごとに古いヒゲが抜け落ち新しいヒゲが生えてきます。
また猫のひげはセンサーのような機能があって、猫にとっては視覚よりも重要なものです。たとえば周囲の環境を感じ取ったり、障害物との距離を予測したり、平衡感覚の役目を担います。
とても高感度な猫のひげですが、どのくらいかというと「触ろうとすると実際に触れる前にひっこめられるほど」の感度。繊細なものですから、猫のひげをいじって遊ばないでくださいね。
7.猫の糸状乳頭の数
猫の糸状乳頭(しじょうにゅうとう)の数は約300個あるとされています。糸状乳頭というのは、猫の舌の上にある突起のこと。猫に舐められるとザラザラしてて痛いですよね…あれは糸状乳頭がたくさんあるからです。
糸状乳頭の役目は、獲物の肉をこそぎ取ることとグルーミングをすること。猫を含め、ネコ科の動物たちはみんな糸状乳頭をもっており、それを使って生肉を余すことなく食べたり、身だしなみを整えたりします。
そのため生まれたばかりの子猫は糸状乳頭が発達しておらず、成長して離乳が済み成猫と同じもの食べるようになる頃から糸状乳頭が発達し始めるのです。
まとめ
猫にまつわる数字の話、読者の皆さんはどのくらいご存じだったでしょうか?人と猫ではこんなにも違うのかと改めて実感したことでしょう。
猫は猫の生活に合わせて、さまざまな進化を繰り返してきました。また猫自身の個性も豊かで、その猫だけにしかない特徴を持っていたりします。
今回紹介したものが、愛猫には何個あるのか数えてみるのも面白いですよ!ぜひやってみてくださいね。
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