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猫の食事管理は健康第一だが、『好物を作っておく』ことも必要


記事では、猫の好物を作っておくことの利点について述べています。猫の好物は、栄養バランスの変化が必要な成長段階や、病気時の食欲不振を改善する際に役立ちます。特に子猫の頃に経験した味は成猫になっても好まれる傾向がありますので、さまざまな安全な食材を試して、猫の嗜好を観察することが推奨されています。一般的に猫が好む食材としては、加熱した肉や魚、乳製品、納豆、海苔が挙げられています。ただし、猫にとって毒性のあるネギ類やチョコレートなどの食材には注意が必要です。また、人間用の食べ物は塩分や糖分が過剰であるため避けるべきです。肥満や健康問題を避けるため、与える量や頻度にも注意が必要です。

猫に好物を作っておくと良い理由

舌なめずりする猫

愛猫の好物を聞かれたら、即答できるでしょうか。

市販のフードの具体的な製品名を答える方、食材で答える方などさまざまでしょう。中には「いつも同じものしか食べさせていないので分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。

成長の段階ごとに異なる栄養バランスが必要となるため、一生のうちに何回かはフードを変更する必要があります。

フード切替時、家出をした愛猫を探す時、体調不良や重病、老衰でいつものフードが食べられない時、投薬等でモチベーションを上げたい時など、さまざまな場面で「好物」が役に立ちます。

そこで、愛猫に「好物」を作ってあげることをおすすめします。好物を作る際に役立ちそうな情報を整理しましたので、参考にしてください。

猫の好みの作り方

試食する子猫

猫の場合、だいたい生後3ヵ月の子猫時代に口にしたものが、その後の好みの傾向を作るといわれています。

この年頃の猫がいる場合は、安全な食材をいろいろと積極的に食べさせて、食いつきや体調をよく観察するようにしましょう。

昭和の高度成長期になる頃まで、一般家庭の食卓に並ぶおかずは魚がメインでした。日本人が皆「猫は魚が好き」だと思っているのは、日本で暮らす猫達にとっては肉よりも魚の方が身近な食材だったからです。

つまり、普段よく口にする食材が猫の好物になるのです。普段入手しやすく、猫の健康と嗜好性に合いそうな食材を積極的に食べさせ、消化不良も起こさず食いつきの良い食材をみつけてあげましょう。

一般的に猫が好むといわれている食材

魚を目の前にする猫

一般的に猫が好んで食べるといわれている食材を紹介します。猫の個体差もありますので、これらの食材をすべての猫が好むというわけではありません。

肉・魚

猫は、捕ったネズミや小鳥をそのまま食べます。漁港の猫達も、もらった魚をそのまま食べます。そのため、肉も魚も生食の方が良いのではと思うかもしれませんが、寄生虫の問題もあるため加熱するのが基本です。また、味付けをする必要はありません。

乳製品

乳糖を分解する酵素が少ないため、牛乳を飲むと下痢をする猫も多いのですが、チーズやヨーグルトは製造過程で乳糖が分解されるため下痢をしにくくなります。

塩分や糖分が多い人間用ではなく、猫用を選びましょう。

納豆

納豆

納豆の原材料である大豆は消化不良を起こしやすいですが、発酵しているため消化が良く猫が食べても安心です。

ただし大豆のアレルギーがあるかもしれないので、最初はごく少量で試してください。

海苔

海苔を好む猫も多いようです。海苔にも猫にとって害のある成分は含まれていません。

ただし、ミネラル分が豊富なので、与え過ぎは尿路結石につながるため注意が必要です。

好物を作る時に気をつけること

ご飯を欲しがる肥満猫

愛猫に好物を作るためには、いろいろな食材を与えてみて様子を見る必要があります。その際に注意すべき点をご紹介します。

禁忌の食材は与えない

ネギ類、アワビ、ブドウ、チョコレートなど、猫に食べさせると中毒症状を起こす食材が身近にはたくさんあります。

必ず事前に、猫にとって禁忌の食材ではないことを調べましょう。

量や頻度に注意する

青魚はイエローファットを、煮干しや鰹節、海苔などのミネラル分が豊富な食材は尿路結石を招く要因になります。

また肥満は健康リスクになりますので、与える量や頻度には十分注意しましょう。

人間用の製品は避ける

人間用の製品に含まれている塩分や糖分は、猫にとって過剰です。腎臓への負担過多や肥満を招くので、人間用の製品は与えないようにしましょう。

焼き魚も、塩を振る前の状態で焼いてください。

まとめ

スプーンで餌を与えられる猫

愛猫の健康や安全性を考えてフード以外のものは与えたくないという場合は、ドライ、ウェット、液状など、様々な形態や風味のフードを幅広く与えて、その中で好物を作ってあげましょう。

特に老猫になると、ウェットフードや液状のフードが役に立つことが増えますので、若い頃から慣れさせて「とっておき」にしておくと良いでしょう。


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