あぁ、猫のように暮らしてみたい。そう思う人は多いでしょう。人間にとって、猫は憧れの存在かも知れません。
生まれながらの美しい毛並みと愛らしい姿。自分勝手で気ままな性格。気に入らないことは絶対にしない我がままな態度。これが人間だったら憧れる反面、影で悪口言われ放題な人物ですが、猫だから許される……。全くもって羨ましいです。
生まれついての美貌はなくても、そのストレスフリーな生き方はぜひ真似してみたい。そんな人にオススメの、猫に学ぶ幸せに生きるために必要な考え方を考えてみました。
■空気を読まない
人目を気にする、みんなに合わせる、それは日本人の美徳と考えられていましたが、それほど他人に気を使うわりには、日本は自殺大国。日本人は心から信用できる友達を作るのは苦手なようです。
豊かな暮らしに恵まれていながら、あまり幸せを感じられないのは空気を読みすぎてしまうから?猫のようにもっとワガママに自分の好きに生きても良いのではないでしょうか。
猫は群れて暮らしません。(飼い主を下僕にして)自分の食い扶持は自分で稼ぐたくましさ。そして孤独を愛する気質。この2つがあれば、空気を読まなくても生きていけそうな気がしませんか?
■年齢を気にしない
猫は生後半年から12歳くらいまで妊娠、出産ができる繁殖能力を備えています。生殖能力は15歳、つまり人間なら75歳までは現役バリバリ。
75歳まで相手を求めて恋愛する猫。人間も猫のように年齢を気にせず行動することが、人生を豊かにする秘訣かも知れません。
恋多き画家、ピカソは91歳まで長生きしましたが、54歳の時に知り合った恋人、ドラ・マールは当時28歳。
日清食品の創業者、安藤百福が世界初のカップヌードルを発売したのは61歳の時でした。
今は100歳まで生きてもおかしくない時代です。仕事も恋愛も遊びも生涯現役。年齢を気にしない生き方は見習いたいですね。
■怠けることを恐れない

猫はよく寝る動物。むしろ毎日堂々と昼寝をして暮らす怠けモノ。でもイザッ、という時の瞬発力には驚くものがあります。
「ニート」「ひきこもり」は現代の社会問題とされていますが、いつの時代にも「働かない人」はいます。
「怠惰こそ文化」という概念が生まれたのは18世紀イギリスの詩人サミュエル・ジョンソンの作品あたりから。19世紀にはボヘミアン(世間の習慣などを無視して放浪生活をする人)ソーンタラー(散歩者)、スラッカー(サボリ屋)という言葉が誕生。
ビートニク、ヒッピー、ジェネレーションXなど、猫のように怠けるのはもはや文化の1つ。怠けることを恐れず、疲れた時は引きこもるのもアリなのが現代の社会事情かも知れません。
■所有しない
結婚しない人が増えています。子供はいらない、と宣言する人も珍しくありません。家族、友達、恋人に執着しない、人や物を所有しない生き方はシンプルでかなり自由度が上がります。
所有しないことの第一歩は、自分にとって必要ないものは買わない、しない、付き合わない、ということ。
流行だからと洋服をつい買ってしまう、付き合いで行きたくない飲み会に出席するなど、自分が必要ないことは全てしない、と意識するとかなり生きるのがラク。
まさに猫のような暮らしに近づきます。猫は飼い主に依存して生きていません。イエネコとしても、野良猫としても暮らせるスキルを身につけ、人にも物にも頼らない、所有しない生活を目指してみてはいかがでしょうか。
■直感を信じる
阪神淡路大震災が起きる一ヶ月前に、多くの犬や猫が道路を九州方面に向かって走っているのを目撃したという報告があります。
猫が地震の数秒前に察知して逃げる動画がYouTubeでも話題になりましたが、自分の直感を信じることもとても大切です。
投資家のジョージ・ソロスは、ファンドを動かす時に身体に鋭い痛みを感じたら、「危険を示すサインだ」と語っています。実は、人が「なんとなく」感じたことや第六感はほぼ当たるとも言われているのです。
人間も猫のように危険を察知する皮膚感覚を大切にして、自分の直感を信じて行動することも必要かも知れません。
■最後に
自殺大国、日本。反対に世界一自殺が少ない国が中東のヨルダンです。イスラム教が自殺を禁止している背景もありますが、ヨルダンでは自殺率が100万人に一人よりも少ないとか。
シリアとイスラエルの間にあって、常に戦争の危険にさらされているイメージがある国ですが、国民の幸福度はかなり高いようです。
「この国では、困った時助けを呼べばすぐに200人くらいの友達が集まるんだ。」
という意見もアリ。その秘訣とは?もしかして、猫のように暮らす人が多いのかも知れませんね。