突然の災害など、とっさに人も動揺して判断力を失うことがありますよね。それは猫だって同じです。
猫はもともと警戒心の強い生き物です。大きな物音や環境の変化が苦手なので、パニックになりやすい、不安を感じやすい性格。
そして飼い主さん自身が不安を感じると、その精神状態を一緒に暮らしている猫は敏感に感じ取ります。それは本当に不思議なくらい、猫には伝わってしまうのです。
猫が不安を感じたときは、まず飼い主さんが冷静になって猫の気持ちを落ち着かせることが大切です。
今回は、猫が不安を感じるとき。猫のパニック行動の5つのパターンと対処法をご紹介します。
■猫がひたすら鳴き続けるとき
猫がいつもは出さないようなトーンで鳴き続けるときがあります。多くは高くて大きな鳴き声で不安を訴えます。
我が家の猫がこの鳴き声をあげるのは毎回動物病院へ連れて行くとき。もう私が今日は連れて行くぞ!っと思った瞬間から愛猫は顔を硬くしてこちらを凝視して鳴くこともあります。
こんなときはまずキャリーに入れる前に体を密着させて抱っこします。スリングに愛猫を入れて肩から下げて抱っこするのも方法の1つ。
またはキャリーに入れてバスタオルなどを上からかけて暗くすると落ち着くこともあります。精神を安定するサプリなどを試すのも良いでしょう。
■びっくりして隠れてしまったとき
地震、突然のドアのチャイムなど、不意の出来事が起こると猫は脱兎のごとく走って隠れ家に身を隠します。
猫は不安を感じると、自分の身を隠して苦手な出来事をやり過ごそうとする習性があるとか。体調が悪いときも本能的に誰にも見つからない場所で体を休めようとします。これが「猫は死ぬときは姿を見せない」と言われる理由のようです。
この場合は猫の名前を呼んだり無理に抱っこをして落ち着かせるのは禁物です。猫の様子を静かに観察して、少し落ち着いたらおやつやご飯、マタタビやおもちゃなどで外に連れ出すようにしてあげましょう。
■飼い主さんにまとわりつく
猫は不安を感じると、信頼できる飼い主のそばにまとわりついて安心感を得ようとします。いつまでも飼い主の後追いをしたり、抱っこをせがんで甘えん坊になることがありますよね。
この場合も体を密着させて抱っこします。スリングに愛猫を入れて肩から下げて抱っこするのも良いでしょう。
しかしいつもこれをやっていると猫が「分離不安症」になる場合もあるので、ほどほどにすることも大切です。適度な距離感で接してあげてください。
■暴れる
猫が急にパニックになると、家中を走り回って暴れることがあります。縦横無尽に走り回って物を落としてけがをしたり、足の爪を折るなど結構大変なこともあるので、飼い主さんも不安になりますよね。
しかし興奮状態の猫は周りが見えていません。猫が暴れているときは、飼い主さんが落ち着かせようと思って猫に近づくと思わぬけがをすることも。
こんなときは離れた場所で様子を伺って、猫が完全に落ち着いてから愛猫に近寄りましょう。猫が走り回るのをやめて体を舐めるなどをしだしたら、それが近づいても良いサインです。
声をかけながら近寄り、猫がけがをしていないか確認してあげましょう。
■猫が威嚇するとき
猫は過度な恐怖や不安を感じると、大好きな飼い主さんにさえ威嚇行動をとることがあります。
背中をまるめて「フーッ!」とか「シャーッ」と唸るときは近づいてはいけません。
そしてこのとき大事なのは決して猫も目を見つめないこと。猫の目を見つめることは相手を威嚇するサインとなり、突然飛びかかられることもあります。
この場合は猫の目を合わせず部屋を離れるのがベスト。猫が落ち着くまで距離をとってみてください。
■最後に
いかがですか。のんびりおだやかな猫が不安を感じる時。飼い主さんはいつもと違う愛猫の姿に驚くこともあるかも知れません。
特に猫が威嚇してくるときはご用心。猫はライオンと同じ仲間だということを思い出しましょう。まず猫から逃げることも大切な対処方法の1つです。
猫が不安を感じたときは、猫の様子から対処の方法を知っておくことは飼い主さんの身を守ることにもつながります。覚えておくと安心ですね。