『肛門線』と聞くと犬のイメージが強くありませんか?
私が子供の頃飼っていた犬も、トリミングに行くととても情けない顔をしながら肛門線を絞られていました。
犬のトリミングメニューには『肛門線絞り』があるのでお馴染みかもしれませんね。
トリミングにいくことが少ない猫にはいまいちイメージのない『肛門線絞り』。そもそも猫にも『肛門線』があるの?と思う方もいるのではないでしょうか。
しかし、実は猫も肛門線を絞ってあげないと最悪爆発する可能性もあるのだそう。
『肛門線』とはいったいどんなもので、どんな猫が注意すべきなのか、猫の肛門線ケアも含めてご紹介します。
◆猫の肛門線とは
肛門線とは猫のお尻の穴、つまり肛門の左右にある『肛門嚢』というところに入っている分泌液のことを言います。
猫が飼い主さんや気に入っているものに臭い付けをおこなう時に使われる強い臭いのする分泌液です。
猫は犬と違い、うんこをする際に肛門線も一緒に排泄すると言われており、基本的には猫の肛門線を飼い主さんが絞ってあげる必要はありません。
しかし、すべての猫が『肛門線絞り』が不要なわけではないようです。
中には肛門線とうんこがうまく一緒に排泄されずつまってしまうケースもあります。
猫に肛門線ケアは必要はない!と決めつけず、肛門線のケアが必要ない猫がどうかきちんとチェックし、肛門線のケアが必要なのであれば肛門線ケアをしてあげましょう!
◆猫の肛門線がつまるとどうなるの?
猫の肛門線がつまると初めは炎症をおこします。
その後、大量に肛門線が溜まってしまうと猫の肛門が破裂してしまうのだそう。
お尻に穴があいてしまったり、手術が必要になる猫もいます。
『たかが肛門線』と思わず、肛門線がつまっていないか、きちんとチェックしましょう。
◆猫の肛門線チェック
◇猫がお尻を引きずって歩いている
◇しきりに猫がお尻をなめている
◇猫が便秘をしていていきんでもうんちが出ずに痛そう
上記のような行動を猫がしていた場合、肛門線が詰まっている可能性があります。
特に人間の便秘に効くお尻歩きのように猫がお尻を地面に擦り付けながら歩いている場合は要注意!
肛門線が詰まっている時に見せる典型的な行動です。
犬もそうなのですが、猫も肛門線がつまるとお尻が気持ち悪いらしく、お尻をしきりに気にするようになります。
掻くに掻けず、少しでもむずむずするお尻をどうにかしようとお尻を床に擦り付けながら歩くようです。
また、便秘をしていてうんこを出そうとして出ず、いたがっている場合は肛門線が詰まっている可能性もありますが、よくない便秘や猫が痔になっている可能性もあります。
何らかの他の原因がある場合があるので病院へ行った方がよいでしょう。
上記のような行動意外にも肛門嚢を触り、肛門線が溜まっていないか確認する方法もあります。
猫の肛門の左右やや下辺りを指で優しくさわってみると何かコロコロした小さな塊が見つかることがあります。
それが猫の肛門線です。
猫の肛門線がたまっているとコロコロした小さな塊があるのですが、うんこをする前だったり詰まっているわけではなくまだ排出されていないだけだったり…。
小さな塊が猫の肛門嚢にあるからと言って猫の肛門線が詰まっている!という判断になるわけではありません。
あまりにずっと肛門線があり、気になるようであれば動物病院を受診してくださいね。
◆肛門線のケアの仕方は?
自宅でも肛門線は絞ることができますが、最初に猫の肛門線を絞る際には動物病院に行くことをオススメします。
見た目に変化がなくとも上記にあるような行動を猫がしていて飼い主さんが『猫の肛門線が詰まっている』と感じるのであれば、たまりすぎて猫の肛門が炎症を起こしている可能性も否めません。
猫の肛門が炎症を起こしていないか、チェックしてもらうついでに猫の肛門線の絞りかたや頻度なども目の前で教えてもらいましょう。