猫は基本的に無駄に鳴かない動物です。犬と比べてみてください。お散歩、遊びのたびに元気よく吠える犬に比べ、もしかしたら、猫は1日中鳴き声をださない、ということもあるのではないでしょうか。(最近はほとんど吠えない犬も増えていますが)
もし猫が飼い主さんに向かって鳴くとしたら、それははっきりとした要求がある時でしょう。
だいたい猫の欲求は「ご飯・トイレ掃除・遊びたい」のどれかのはず。
それのどれも当てはまらない。そして13歳を超えた猫が突然夜泣きを始めたら。もしかしたら重い病気のサインかも知れません。
若い猫もたまに夜鳴きをすることがありますが、ほとんどの場合が「遊んで欲しい」といった要求です。
今回は、シニアの猫の夜鳴きについて、原因を考えてみました。
■夜鳴きの仕方をチェックしよう
猫の鳴き声はとてもわかりやすいですよね。「にゃーん」というご飯を催促する甘えた鳴き方、「ギャ!」という喧嘩の時の短い鳴き方、寂しい時の「にゃ…。」という可愛い鳴き方。
もし、高齢の猫が、
・一定のリズムで吠えるような大きな鳴き声をあげる
・1点を凝視しながら鳴く
・発情期よりも低い鳴き声で鳴く
というときは、認知症や高血圧、脳腫瘍といった病気の可能性があります。1,2日なら他の理由も考えられますが、ずっと続くようなら動物病院を受診して先生に相談してみてください。
■自宅でできる健康チェック
忙しくて健康診断に連れて行かれない、という飼い主さんは、せめて日頃から猫の様子を観察して、最低、体温、体重、心拍と呼吸数は普段からチェックしておきましょう。
・体温:耳で簡単に測れるペット用の体温計なら簡単です。猫の平熱は37.5~39度程度です。
・体重:飼い主さんが猫を抱っこして体重計に乗り、その後飼い主さんが一人で乗った重さを引けば、猫の体重は簡単に測れます。
・呼吸数:猫がリラックスしている時の胸の上下で測定します。1分間測るのは大変なので、まず 15秒間カウントして、その4倍の数値があなたの猫の呼吸数です。健康な猫の呼吸数の目安は1分間で24~42回程度です。
・心拍数:猫の胸にそっと手を当てて鼓動をチェックしてください。呼吸数同様に15秒間カウントして4倍にします。健康な猫の心拍数は、1分あたり120~180が目安となります。
いかがですか。突然の猫の夜鳴き。数日続くようなら、必ず何か原因があるはず。特にシニアの猫は病気のサインになるかも知れません。
排泄物をチェックしたり、食欲や飲水量は健康のバロメーターですが、何より大事なのは飼い主さんとのスキンシップ。
体に触れて異常がないか、しこりや痛みがないか、よくチェックしてみてくださいね。