猫は人間よりも高い身体能力を持っています。人の8倍、犬の2倍はよく聞こえるという聴力。人の6倍は鋭い嗅覚。体長の5倍の高さをジャンプできるといいますし、短距離なら時速50キロの速さで走ることもできます。例外は視力だけ。猫の視力は0.3程度だと言われています。
そんな素晴らしい身体能力に優れているからこそ、狭い場所でも素早く移動できますし、物にぶつからずに早く走ることもできるのでしょう。
しかし中には、
「どうしてこんな失敗を?」
と不思議に思うような不器用猫もいるのだとか。今回は、まさか天然?それとも不器用なのかどうかはわからない、ちょっと不思議な猫の失敗談をご紹介しましょう。
■物を踏んだり倒したりしながら歩く
「メインクーンのララ。体が大きいせいか、性格ものんびり屋です。それはいいのですが、部屋の中を歩くとき、物を避けずに踏んだり倒したりしながら歩きます。これは一体どうしてなのでしょうか?」
猫の前足をよく見てください。猫の前足の内側には数本の長い毛が生えています。この長い毛には神経が通っていてセンサーの役目を果たしているのだとか。
猫はこのセンサーのおかげで足が物に触れる前にその存在に気がつくため、物にぶつからずにスイスイと歩けるのだそうです。
ララちゃんは全身長毛種なので、このセンサーがちょっと働きにくいのかも知れませんね。
■1メートルの棚にジャンプして失敗する
「キジトラの桜。まだ7歳なのにジャンプが苦手です。たった1メートル足らずの棚に飛び乗るのにも度々失敗しています。」
猫はとりわけ後ろ足の筋力が発達しています。助走なしの垂直跳びは得意中の得意。成猫なのに1メートルの棚にジャンプして失敗するのは、天然というよりもやや不器用な猫なのかも知れません。
■自分より小さなモルモットに威嚇されて怯える
「今年8歳のモモちゃんは、昔からとても臆病な性格。そのせいか、他の猫と一緒に暮らすとご飯も遊びも萎縮してしまいます。以前友人がモルモットを連れて遊びに来た時、自分の半分以下の大きさのモルモットに威嚇されてブルブル震えていました。おかしいですよね?」
猫は本来平和主義。争いを避けようとする性質を持っています。猫の世界では仲間同士は目を合わせない、鼻と鼻を近づけて挨拶をするなど、友好関係を試す方法は決まっています。
うさぎやモルモットなど、異種の動物とのコミュニケーションはアプローチの手段が違うので、猫は驚いてしまうのかも知れません。
いかがですか。ちょっと猫らしからぬ失敗談。でも理由を考えると納得できますよね。異種同士のコミュニケーション手段は猫と人間でも異なります。
人間は恋人になるとじっと目を見つめたりしますが、猫の場合これをやると喧嘩を売るのと同じこと。馴染んだ猫なら大丈夫だと思いますが、知らない猫はじっと見つめない方は仲良くなれるかも知れませんよ。