いきなり暑くなると心配になるのが猫の体調管理。朝は冷え込んでいたのに、昼間は真夏のような暑さになる時期は、猫の熱中症対策が必要です。
クーラーを入れるほどの暑さではなくても、閉め切った室内は温度が上昇しがちです。初夏の頃、猫が元気がない、呼吸が荒い場合は熱中症かも知れません。
特に高齢のシニア猫や子猫、持病のある猫などは自分で体温調節がうまくできず、熱中症にかかりやすい傾向があります。
また肥満気味なニャンコも皮下脂肪が体の放熱を遮ってしまうために体内に熱がこもりやすく熱中症にかかりやすくなります。
このような熱中症が心配なタイプの猫は、日頃から飼い主さんが猫の態度をよく観察してみてください。
■熱中症の症状とは
①元気がなくなって呼吸が荒くなる
なんだかいつもより寝ている時間が長い、肩で大きく息を吸って荒い呼吸をする様子が見られます。
②口を開けて呼吸し、体を触ると熱い
ハアハアと口を開けて呼吸し、体温が急激に上昇するため、体を触ると熱く感じます。
③ぐったりして目の縁や口内の粘膜が赤くなる
ぐったりしてヨダレを垂らしたり、目の縁や口内の粘膜が充血して赤くなります。ここまでくると重症のサインです!
④フラフラして嘔吐やけいれんが始まることも
フラフラしてまともに歩けず、目の焦点が合わないことも。嘔吐やけいれんが始まることもありますから、至急病院へ連れて行きましょう。
■受診までに飼い主さんができること

愛猫が熱中症にかかってしまったら、まず第一に
「猫の体を冷やす」
ことが重要です。猫を涼しい場所に移動させ、濡れタオルを固く絞ったものを猫の体にかけてクールマットなどの上に寝かせましょう。
5分ほど猫の体を冷やしたら、猫の体温を感じやすい内股に手を入れて猫の体温をチェックしてみてください。猫の平熱は38~39度程度です。人の微熱があるときの熱さですね。
呼吸が荒いままで重症だと感じたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。保冷剤をタオルに包んだものをキャリーバッグの中に入れるか、猫の前足の内側や首筋を冷やしながら運んでください。
いかがですか。猫の熱中症は悪化すると命に関わることがあります。熱中症にかかったかも?と思ったら、猫の体を冷やすことが大切ですが、いきなり猫の体に水をかけたり、保冷剤を直接体に当てるのはNG。
いきなり当てると高熱状態の猫の心臓に負担がかかる場合があります。人間でも熱中症になった時に同じことをされるとびっくりしてしまいますよね。
猫が熱中症になった時はなるべく早く、しかしじんわりと冷やすことが大切です。おかしいと思ったらすぐに病院を受診してくださいね。