
<日本生命セ・パ交流戦:ヤクルト8-10オリックス>◇20日◇神宮
オリックス岩崎翔投手(35)が、移籍後初勝利を手にした。8-8の9回から6番手で登板。サンタナ、オスナの主軸から2者連続三振を奪うと、古賀に左前打を浴びたが、最後は山田をフルカウントから153キロ直球で空振り三振。延長10回に中川の2点打が飛び出して白星が舞い込んだ。最速155キロで1回1安打無失点。岩崎は「自分のできること、ボールを信じて。そこだけ集中していました」と汗をぬぐった。
目まぐるしい日々を過ごした。4月1日巨人戦(バンテリンドーム)では中日の選手として右肘手術を乗り越えて1413日ぶり勝利。お立ち台では「ケガしてなにもできなくて…」と涙を流した。そこから約2カ月後の5月30日に金銭トレードでオリックスに移籍。自身3球団目となるユニホームで、同一シーズンに2球団で勝利を挙げた。
チームは土壇場で力を見せつけて3年連続交流戦勝ち越しが決定。4年ぶり優勝にもわずかながら望みをつないだ。「移籍して日は浅いですけど、充実感はすごく感じている。監督をはじめ投手コーチの方にすごくいいところで使ってもらっている。感謝して投げたい」。この日の岩崎に涙はなかった。【桝井聡】
▼岩崎がオリックス移籍後初勝利。今季の岩崎は中日時代の4月1日巨人戦で白星を挙げており、同一シーズンに2球団で勝利は23年に日本ハムで1勝、中日で2勝の斎藤以来13人目。同一シーズンに両リーグで勝利は前記斎藤以来10人目。