子供のいる家庭よりもペットと暮らす家庭の方が多くなった日本。そろそろ「家族構成」という欄にペットの名前を書いてもいいのでは?と思ってしまいますよね。
我が家では保護活動もしているので、常に「四つ足の家族」が一緒に暮らしていますが、一つ困ることがあるとすれば、
「お腹が空きました!」
という言葉は上手に伝えてくれるのに、
「具合が悪いです。。。」
という言葉は上手に隠してしまうこと。特に猫はポーカーフェイスが上手です。懇意にしている獣医の先生も、
「比較的犬は病気になっても初期の状態で来ることが多いけど、猫は(嫌がるから)病院へ連れてこなかったり末期になってから慌てて来院することが多い。」
と言っていました。確かにそうかも知れません。私も犬に比べて、猫は病院に連れて行く回数は少なめです。そしてものすごく嫌がるので心が折れます。。。
飼い主さんは毎日心を込めて愛猫のお世話をしていると思いますが、いざ猫が病気になったとき、どんな症状が出て、病院でどのようなケアをするのか知っている人はあまりいないかも。
今回は猫が実際に病気になった時、こんなことを私はしました、というリアルな体験記を紹介しましょう。
■慢性腎不全になった12歳のモモちゃん
モモちゃんは12歳ごろからたくさん水を飲むようになりました。そして13歳の初めくらいから次第に食欲が落ちてフードを残すようになったとか。「歳のせいかしら」と飼い主さんは様子を見ていたところ、14歳の春、突然激しい嘔吐をしてぐったりしたため、慌てて病院へ連れて行きました。
そこで慢性腎不全と診断され、療法食と血圧を下げる薬、尿毒素を吸着する活性炭、便秘を防ぐ薬を服用することに。
モモちゃんは便秘で力むと嘔吐してしまうので、排便を促す乳酸菌や食物繊維をフードに混ぜたり、お腹を毎日マッサージして過ごしているそうです。
■糖尿病になったアールくん
19歳という高齢のシャム猫のアール君。健康診断で血糖値と尿酸値が高いと診断され、さらに前年よりも体重が4キロから7キロと急激に太ったことがわかりました。
飼い主さんによると、かなり前から多飲多尿の症状も起こっていたということで検査した結果、糖尿病が判明。
療法食を処方されましたが、アール君はこのフードを食べたがらず、最近では療法食以外のフードもあまり食べなくなったとか。
22歳の現在、体重は3キロにまで激変しました。もう高齢なので無理な治療はせず、なるべくストレスを感じさせない環境作りを大切にしているそうです。
いかがですか。猫に多い慢性腎不全とシニア猫に多い糖尿病。どんな猫もなる可能性のある病気です。ここで紹介した症例と治療法はもちろん個体差がありますから、参考までにして下さいね。それでは後編に続きます。