「ちょっとだけだよ」
そう言いながら、自分が食べる夕飯のおかずを少し猫におすそ分け。ついついやってしまう飼い主さんは多いのではないでしょうか?
あの養老孟司先生も、
「いけないとは思うんだけどね…。」
と言いつつ、愛猫のまるちゃんに大好物の「マヨネーズ」をおすそ分けしてしまい、家族の方にたしなめられていると言います。
ある雑誌の「読者アンケート」によると、
「猫に人間の食べ物をおすそ分けする」という飼い主さんは、
・時々あげる:31.4%
・毎日あげる:3.5%
と全体の約3割程度いることがわかりました。
う~ん、どうなんでしょう。我が家の愛猫は山本山のふりかけの「海苔」が大好き。丸○屋のふりかけには見向きもしませんが、こちらの海苔を食卓にあげると必ず手を伸ばしておねだりします。
少しなら大丈夫だよね…。私もつい時々あげてしまいますが、実はちょっと心配です。人間のおかずのおすそ分け、これは本当に大丈夫なのでしょうか。
■これだけは気をつけよう!おすそ分けの3つのルール
猫が喜んでくれるから…。おすそ分けをしてしまう飼い主の心理は、「猫への愛情」から来ています。でも本当は、本当はしない方が良いのはわかっているはず。
しかしどうしてもついやってしまう、あげたい!という場合は、最低限こちらの3つのルールを覚えておくと良いでしょう。
●ルール①おすそ分けの量は主食の10%以下に
猫の栄養を考えると、猫の主食は「総合栄養食」が安心です。猫の健康を考えて栄養バランスを整えて作られていますから、メインはあくまでもこちら。おすそ分けをあげる場合、このバランスを乱さない位の量にしましょう。猫が喜んでもあげすぎは厳禁。主食の10%以下の量にとどめておきましょう。
●人口の加工食品はNG
ちくわ、ハム、カニカマ。猫も人も大好きなおかずだと思いますが、猫におすそ分けするなら、なるべく人口の加工食品は避けた方が良いでしょう。保存料、調味料、添加物が必ず使われているはずです。
●毎日の習慣にしない
猫の味覚の嗜好は生後4ヶ月までに決まると言います。猫が喜ぶからと毎日おすそ分けをしていると、それが習慣になってしまい、猫に
「おねだり癖」
が付いてしまいます。また、ほんの少量でも積もり積もれば結構な量になりますから、猫の栄養バランスを崩してしまう要因にもなります。
いかがですか。猫へのおすそ分け。魚ならいいよね、と思いがちですが、魚の中でも煮干しや鰹節を与えすぎると「尿石症」になりやすくなると言います。素人判断で猫に良くないものを与えてしまう可能性がありますから、あげるときは本当に大丈夫かよく確認して下さいね。