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夜中眠れない時の対処法「エレベーターをイメージして”あるフレーズ”を唱える」


深夜に目が覚めて考え事が止まらない経験を持つ人に、心理学者ジェフリー・バーンスタイン氏が紹介する「エレベータートリック」が効果的です。この方法は、目を閉じ、エレベーターに乗り込む自分を想像し、エレベーターがゆっくりと下降するイメージを持つことで、脳を落ち着かせます。さらに「This thought can wait(あとで考えればいい)」というフレーズを唱えることで、思考の緊急性を解除し、心をリラックスさせます。このフレーズを呼吸に合わせて繰り返すことで、深い安らぎを得ることができるとされています。この2つの組み合わせにより、深夜の考え事による睡眠障害を軽減する効果が期待できます。

午前3時、ふと目が覚めて、次々と考え事が湧いてきます。

「あのメール、送ったかな?」 「なんで会議であんなこと言っちゃったんだろう……」 「銀行の振込、ちゃんと済ませたっけ?」

そんなふうにぐるぐると考えて、目が冴えてしまう経験は誰しもあるのではないでしょうか。

眠りたいのに眠れない。 目を閉じているのに、脳だけがどんどん加速していく。

そんな深夜の思考ループから抜け出す方法として、心理学者のジェフリー・バーンスタイン氏(Jeffrey Bernstein)は、「エレベータートリック(Elevator Trick)」と呼ばれるリラクゼーション法を紹介しています。

さらに、このエレベータートリックに「ある4語のフレーズ」を組み合わせることで、より深い安らぎが得られるかもしれません。

では、その方法とは一体どのようなものなのでしょうか?

目次

  • 眠れない時の「エレベータートリック」とは?
  • 「This thought can wait」──脳を落ち着かせるフレーズ
  • エレベータートリック+フレーズ──2つを組み合わせる具体的な手順

眠れない時の「エレベータートリック」とは?

エレベータートリックは、深夜に目覚めたときに再び眠りにつくための視覚イメージと用いたシンプルなテクニックです。

方法は簡単で、ベッドの中で静かに目を閉じて、エレベーターに乗り込む自分を想像するだけです。

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エレベーターがゆっくりと下降するイメージをもつ / Credit:Canva

ドアが静かに閉まります

そして、エレベーターはゆっくりと階を降りていき、自分も深く静かな場所へと入っていくのをイメージするのです。

エレベーターが下に降りていくにつれて、体は重く、呼吸はゆっくりに、心は静かになっていく

このような「下降するイメージ」は、眠りに落ちる時の神経系が自然に行っている働きを模倣するものです。

なぜこの方法が効果的なのでしょうか。

バーンスタイン氏によると、イメージと言語は過剰に活動している脳を落ち着かせることのできる「副操縦士」のようなものです。

エレベーターは「休息状態に入る」ことを視覚的かつ物理的に表現しており、これをイメージすることで、心を落ち着かせ、再び睡眠状態へと入ることができるというのです。

そしてバーンスタイン氏は、このエレベータートリックに加え、ある短いフレーズを繰り返すことを勧めています。

「This thought can wait」──脳を落ち着かせるフレーズ

エレベータートリックに慣れてきたら、ぜひ一緒に試してほしいのが、心の中で唱える4語からなるフレーズです。

それは「This thought can wait(あとで考えればいい)」というシンプルなもの。

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考えすぎて眠れない時は、「あとで考えればいい」とイメージできる / Credit:Canva

このフレーズは、呼吸に合わせて唱えるのが効果的です。

ゆっくりと息を吸って吐きながら、心の中で「あとで考えればいい」と、リズムに合わせて唱えるのです。

これを必要に応じて何度か繰り返すことができます。

もし、この最中にぐるぐると別のことを考えてしまっても問題ありません。

心を落ち着かせて、再びこのフレーズを唱えると良いのです。

この言葉が効果的なのは、「暴走する思考」と戦うのではなく、「それはあとで考えれば大丈夫」と、脳を自然に納得させることができるからです。

「今じゃなくていい」と思えるだけで、思考の緊急性が解除され、自然と意識が静まっていきます。

また非常に短いフレーズなので、たとえ午前3時でも思い出せて、簡単に唱えられるというメリットもあります。

では、エレベータートリックとこのフレーズを組み合わせるとどうなるでしょうか。

エレベータートリック+フレーズ──2つを組み合わせる具体的な手順

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エレベータートリックと「あとで考えればいい」というフレーズで安らかな睡眠を手にしましょう / Credit:Canva

ここまでで、エレベータートリックと「今じゃなくていい」というフレーズがそれぞれ単独でも効果的であることを紹介しました。

では、2つを組み合わせると、どのようなステップになるのでしょうか?

以下に、再入眠のためのベストな流れを紹介します。

  1. 目を閉じてエレベーターをイメージし、その中に乗り込むところを想像する
  2. ドアが静かに閉まるところを想像する
  3. エレベーターがゆっくりと下降していくにつれ、体がリラックスしていくのを感じる
  4. 各階ごとに「あとで考えればいい」と唱える
  5. 心と体をリラックスさせ、眠りの波に身を任せる

夜中に目が覚めてしまっても、問題ありません。

私たちの身体と心は、正しい方法を知れば、自然と安らかな状態に戻る力を持っています。

次にもし夜中に目が覚めて、考えすぎてしまいそうになったら、バーンスタイン氏のエレベータートリックを試してみてください。

※もし眠れない状態が続いたり、日常生活に支障をきたす場合は、専門の医療機関に相談することも大切です。

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参考文献

The Elevator Trick: A Surprising Way to Fall Back Asleep
https://www.psychologytoday.com/us/blog/liking-the-child-you-love/202505/the-elevator-trick-a-surprising-way-to-fall-back-asleep

The 4-Word Sleep Trick That Stops 3 A.M. Overthinking
https://www.psychologytoday.com/us/blog/liking-the-child-you-love/202505/the-4-word-sleep-trick-that-stops-3-am-overthinking

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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