多くの現代人が日々、悩まされている便秘。
便秘が長引くと不快感だけでなく、健康への影響も懸念されます。
そこでお通じを改善する最良の食材として注目されているのが、食物繊維の豊富な野菜です。
これまでの研究によると、特にある種の野菜が腸の健康を改善し、便秘を予防する効果があることがわかっています。
そこで今回は「便秘に効く最良の野菜4つ」を見ていきましょう。
目次
- 便秘に効く野菜の特徴とは?
- 便秘を解消する最適な方法とは?
便秘に効く野菜の特徴とは?
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野菜が便秘に効くといっても、すべての野菜が同じ効果を持っているわけではありません。
便秘解消に特に優れた野菜には、次の3つの特徴があります。
1:食物繊維が豊富 –便のかさを増やし、腸内をスムーズに移動させます。
2:水分を多く含む – 便を柔らかくし、排便を促します。
3:天然の緩下作用 – 一部の野菜には腸の動きを活発にする成分が含まれています。
また、消化を助ける食物繊維には、大きく分けて2種類あります。
・不溶性食物繊維:便のかさを増やし、消化をスムーズに進める働きをします。葉物野菜や果物・野菜の皮、全粒穀物などに含まれています。
・水溶性食物繊維:水分を吸収してゲル状になり、便を柔らかくして排出しやすくします。サツマイモ、豆類、ニンジンなどに多く含まれています。
理想的なのは、これら2種類の食物繊維をバランスよく含む食品を摂ることです。
それでは便秘の予防と解消に役立つ4つの優れた野菜を見ていきましょう。
その1:葉物野菜のスーパーフード「ほうれん草」
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ほうれん草は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を豊富に含んでおり、消化を促進する最適な野菜の一つです。
また、マグネシウムも多く含まれており、このミネラルは腸の筋肉をリラックスさせ、排便をスムーズにする効果があります。
研究によると、ほうれん草は便秘対策に重要な栄養素を提供するとされており、便秘の発生率が低い食事の一部としても推奨されています。
ほうれん草の旬は春の終わりから秋の初めですが、一年中ほとんどのスーパーやファーマーズマーケットで手に入ります。冷凍ほうれん草も手軽で、同様の健康効果が期待できます。
ほうれん草を美味しく食べる簡単レシピ
・ほうれん草サラダ :新鮮なほうれん草にオリーブオイルとレモン汁をかけ、アーモンドやベリーなど食物繊維が豊富なトッピングを加える。
・グリーンスムージー :ほうれん草をバナナ、チアシード、アーモンドミルクと一緒にブレンドし、腸にやさしいドリンクに。
・ほうれん草のソテー :ほうれん草をニンニクとオリーブオイルで炒め、シンプルで栄養価の高い副菜に。お好みでパルメザンチーズを加えると風味がアップ。
その2:食物繊維が豊富で腹持ちもいい「サツマイモ」
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ジャガイモは多くの人にとって親しみやすい食品ですが、サツマイモはより健康的な選択肢とされています。
その理由は、ビタミン含有量が高く、血糖値の上昇を緩やかにする低GI(グリセミック・インデックス)食品だからです。
サツマイモは食物繊維、水分、天然の糖分を豊富に含み、腸の健康をサポートします。
中くらいのサツマイモ1個には約4gの食物繊維が含まれ、水溶性と不溶性の両方が消化を助ける働きをします。
研究でも便秘の改善に役立つことが示されています。
サツマイモを美味しく食べる簡単レシピ
・焼きサツマイモ :丸ごと焼いて、ギリシャヨーグルトとシナモンをトッピング。
・マッシュサツマイモ :茹でたサツマイモをオリーブオイルと混ぜて、クリーミーで食物繊維が豊富な副菜に。
・サツマイモフライ :細切りにして調味し、オーブンで焼けば腸にやさしいスナックに。
残りの2つも続けて見てみましょう。
便秘を解消する最適な方法とは?
その3:腸を癒すアブラナ科の野菜「ブロッコリー」
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ブロッコリーはぜひとも食べておきたい野菜の一つです。
ブロッコリーは食物繊維のスーパースターであり、1カップあたり約5gの食物繊維を含んでいます。
また「スルフォラファン」と呼ばれる成分を含み、腸内の有害な細菌を減らして消化を促進する働きがあります。
冷凍のブロッコリーも良い選択肢ですが、新鮮なものもほとんどのスーパーやファーマーズマーケットで手に入ります。
ブロッコリーを美味しく食べる簡単レシプ
・ローストブロッコリー :ブロッコリーの小房をオリーブオイルと絡め、カリッとするまでロースト。
・ブロッコリースープ :蒸したブロッコリーを野菜ブイヨンとブレンドし、温かいスープに。
・炒めブロッコリー :ニンニク、ごま油、少量の醤油と一緒に炒めて、手軽な副菜に。
その4:小さくても強力な食物繊維ブースター「グリーンピース」
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グリーンピースは小さな豆ですが、食物繊維を豊富に含んでいます。
調理済みのグリーンピース1カップには最大約9gの食物繊維が含まれ、消化を助ける最良の植物性食品の一つとされています。
またレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を含んでおり、腸内の善玉菌を養い、便の状態を改善する働きがあります。
さらに、グリーンピースはタンパク質の良い供給源でもあり、スープやシチュー、サラダなどさまざまな料理に簡単に加えられます。
缶詰のグリーンピースも使用できますが、塩分が加えられていないか確認しましょう。
グリーンピースを美味しく食べる簡単レシピ
・グリーンピースとミントのスープ :調理したグリーンピースを野菜ブイヨンと新鮮なミントとブレンドして、爽やかなスープに。
・グリーンピースとキヌアのサラダ :調理したグリーンピースをキヌア、レモン汁、オリーブオイルと和えて、食物繊維たっぷりの一品に。
・ニンニク炒めグリーンピース :グリーンピースを少量のオリーブオイルとニンニクで炒めて、簡単で美味しい副菜に。
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食物繊維はお通じを改善する重要な存在ですが、他方で、急激に食物繊維の摂取量を増やしたり、食物繊維ばかり食べるのはNGです。
腸が過剰に反応して逆効果になったり、オナラが多くなったりしてしまいます。
そこで食物繊維の摂取量は徐々に増やして、十分な水分も一緒に摂ることが大事です。
水がないと食物繊維は便をスムーズに移動させられません。
それから腸の働きを活発にする手助けのために、ウォーキングなどの適度な運動も大いに役立ちます。
また先に挙げた4つの野菜が苦手なら、他に
・ 全粒穀物(玄米、全粒パン)
・果物(ベリー類、リンゴ)
・豆類(レンズ豆、インゲン豆)
・ナッツや種子類(アーモンド、チアシード)
もオススメです。
食物繊維をバランスよく摂り、十分な水分と適度な運動を取り入れれば、便秘とオサラバできるかもしれません。
参考文献
The best vegetables to help you poop, based on science
https://www.zmescience.com/medicine/nutrition-medicine/best-vegetables-for-constipation/
ライター
千野 真吾: 生物学出身のWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部