猫の声帯除去手術って何?
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声帯手術とは声帯を除去する手術のことです。
主な目的は鳴き声を小さくするための物です。鳴こうと思っても声帯がないので声のボリュームが小さくなります。
他には声帯に腫瘤ができた場合、これを除去する目的でも手術は行われます。
どうして猫に声帯除去手術をするの?
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一番の理由は「鳴き声」です。鳴き声がうるさくて夜も眠れない、近所迷惑になって困っている、このままじゃ飼い続けることができない。といった理由があります。
特に老猫になると認知症や甲状腺の病気の影響で、夜鳴きが激しくなったり、鳴き声が雄叫びレベルになって、頭を抱える飼い主さんは多いことでしょう。
だったら引っ越せばいいと思われるかもしれませんが、そう簡単に引っ越せない方も多いことでしょう。だからといって保健所に送ったら、その先に待っているのはほとんどが死でしょう。
そこで、解決策の一つとして「声帯除去手術」を考える飼い主さんもいます。
猫の声帯除去手術はどうやって行われるの?
犬の場合のように、手術方法は2通りあります。
一つは「口腔アプローチ法」といって麻酔をした状態で、口からはさみやレーザーで声帯ひだを切り取る手術方法です。
この手術なら体にメスを入れることなく、声帯だけを切ることができるので、猫の体にも負担が少ないことでしょう。
もう一つは「喉頭切開法」といって、猫の喉頭(のど)を切開して声帯ひだを切り取る手術方法です。
もちろん体にメスを入れるこの方法は、猫にとっても負担がかかります。喉頭アプローチ法のほうがよさそうに見えますが、こちらの手術を行っている動物病院はまだまだ多くなく、成功率も喉頭切開法に比べると劣ります。
手術後は通常の鳴き声ではなく、かすれたような、空気の抜けるような鳴き声になります。