犬にはちみつを食べさせても大丈夫?
はちみつは、犬用のお菓子に含まれていることがあったり、高齢犬などが食欲減退した時に 少量舐めさせると言われることがあります。
ちょっとぐらいなら平気、とはちみつを犬に与えている飼い主さんもチラホラいますよね。 最近ではマヌカハニーなど、ハチミツが健康に良いと言われています。健康に良いのであれば愛犬にもあげたい、と思う飼い主さんも少なくないです。
でもその前に、はみちつをあげても大丈夫なのかが気になるところですよね?
先に結論から言ってしまうと、犬にはちみつを与えても問題はありません。基本的にはちみつはアレルギーが出ないと言われています。
ただし、どんな犬でも食べることができるわけではありません。特に子犬には注意が必要です。
人間が口にする食材で犬に与えても良いものもあれば良くないものもあります。どの食べ物にも言えることですが、個体差もありますし、適量を知ることが第一です。
そして実は、はちみつはできればあまり食べさせないほうが良い食べ物と言われているのです。 その理由はいくつかありますので、詳しく説明していきますね。
犬にはちみつを与えると、カロリーオーバーの可能性
よく人間が口にするはちみつですが、グルコースという「ブドウ糖」とフルクトースという「ショ糖」という「糖分」が主な成分です。
他にも、グルコン酸という「有機酸」やホスファターゼやジアスターゼといった「酵素」、ビタミンC・ビタミンB1・ビタミン B2・ナイアシンといった「ビタミン類」、さらにはナトリウム、カルシウム、カリウム、リン、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガンといった「ミネラル」や、たくさんの種類の「アミノ酸」類、「ポリフェノール」類が含まれています。
ですから、犬に栄養満点なはちみつを食べさせると、その量によってはカロリーがかなりオーバーにする可能性があります。はちみつは高カロリーであり、肥満の原因にもなり得るため、あまりはちみつを与えることは好ましく無いのです。
どうしてもはちみつを与えたい場合は、ティースプーン1杯くらいにとどめておくのならば大丈夫だと言われています。
ティースプーン1杯と言っても、身体の大きさにもよりますよね? 超小型犬から小型犬ならばグリーンピースの半分くらいの量、中型犬ならばグリーンピース1個くらいの量、大型犬ならばグリーンピース2個くらいの量にしておいた方が無難でしょう。
1日に何度も分けて与える場合は、上記の分量を毎回与えてはいけません。必ず上記の量を分けて与えるようにしましょう。
そして、はちみつの種類によっては食後の血糖値の上昇が穏やかな「低GI」のものも売られているので、そちらを使用したほうが良いですね。
GIとは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)という食後の血糖値の上昇の度合いを示す指標のことで、食べ物に含まれている糖質の吸収度合いのことを言います。
また、犬用のケーキに砂糖の代用品として使用する際も、分量に注意しましょう。 できれば使用しない方が良いとされています。加熱することで甘みが増すサツマイモなどの野菜を混ぜるなどして工夫してみましょう。
砂糖を与えるよりもはちみつは健康的
前述した通り、はちみつには体にとって良い成分が多く含まれているため、砂糖を含ませた食べ物や飲料を与えるよりかははちみつで甘みを加えた食べ物・飲み物の方が健康面上は好ましいです。
また、砂糖と違い血糖値を上げるスピードが遅いため良いとされています。
犬にはちみつを食べさせると、犬がはちみつを大好きになってしまう危険性が!?
はちみつはとても甘いですが、なんと、白砂糖と比べると はちみつのカロリーは意外と低いのです。 白砂糖の半分くらいの量で同じくらいの甘さを感じられると言われています。その理由から犬のおやつにも使われることがあるのです。
そして犬は、甘味にとても敏感な動物なのです。つまり、犬がはちみつのような甘い食べ物を口にすると、少しの量でも「美味しい」と感じてしまいます。
美味しいのであれば大丈夫とも思うかもしれませんが、はちみつのように甘い美味しい食べ物に興味を持つと、普段のドッグフードを好んで食べなくなってしまう可能性も考えられます。
そして栄養バランスが崩れた食生活を続けることにより、病気や肥満になる可能性が高くなるのです。ですから、犬がはちみつ好きになってしまわないように気をつけましょう。
もしはちみつ好きになってしまっている場合は、少量でも甘みが分かる犬の特性とはちみつの甘みの特性を活かし、かなり少量を水に溶かすなどして、たくさんもらっていると錯覚させるのも良いでしょう。
アレルギーの心配はないけど、中毒の可能性が
先述のとおり基本的には、はちみつのアレルギーの心配はしなくても大丈夫ですが、極めて稀に何かしらの症状や中毒が出る犬がいるのも否定できません。
蜂蜜はそもそも、花の蜜を蜜蜂が巣に集め、それを抽出して生成を加工した物です。 ですから、はちみつの中には菌や花粉が混ざっている事が少なからずあり、中毒症状が引き起こる可能性も少なからずあります。
花粉に対するアレルギーがある犬が、アカシアなどの花粉症症状を引き起こす花の花粉が混入しているはちみつを食べることにより、アレルギーを引き起こすこともあるのです。
その症状は、犬の場合皮膚症状が主です。 体を壁や床にこすりつけたり、涙が出たり、顔をかきむしる、発疹、色素沈着、外耳炎などがあります。また、目の周辺の毛が抜けてしまったり目の周辺の皮膚が赤くなることもあります。
ですから、はちみつアレルギーというよりは、花粉アレルギーの症状が出るため、元々花粉アレルギーのある犬の場合は与えるのをやめましょう。
そしてはちみつの抽出加工の過程で、ボツリヌス菌という細菌が潜んでいる場合があります。 とても少ない可能性ですが、ボツリヌス菌は長時間加熱しなければ死滅しないため、中には食中毒になる犬もいます。
食べすぎも良くありませんが、免疫力のない高齢犬や、特に子犬には絶対に与えないほうが良いでしょう。人間の赤ちゃんもはちみつを食べさせないほうが良いと言いますが、この原因によるものです。
犬にはちみつを食べさせると、量によっては下痢になってしまう
はちみつは糖度が高く、水分量が少ないため、はちみつの糖度を分解する力が弱い犬にとって、下痢や軟便になってしまう可能性があります。
もちろん与える量や個体差があるため一概には言えませんが、こういった理由から、犬にはちみつを与えることはできるだけ避けたほうが良いのです。
ほんの少しなら大丈夫だと思うかもしれませんが、確実に大丈夫と言うことはありません。
中には胃腸が強く、全く問題の無い犬もいますが、それを継続的に続けて肥満にならなかったとしても、老犬になっても同じような与え方をしてしまうと、加齢と共に徐々に弱った内臓にかなり負担をかける事になります。
犬にはちみつを与えるくらいなら、犬用おやつを与えたほうが良い
これまでお話したとおり、犬にはちみつを与えることにはデメリットのほうが多いです。量や与え方に気をつけても、様々な症状が起きる可能性があるため、できるだけ与えないようにしましょう。
犬用のおやつを最初から与えておいたほうが中毒や量の心配もそこまで気にしなくて良いですよね?はちみつの栄養満点さに変わるドッグフードやおやつはたくさん市販されています。
できるだけ犬用おやつを与えるようにして、愛犬の健康管理をしてあげましょう。
先述のとおり基本的には、はちみつのアレルギーの心配はしなくても大丈夫ですが、極めて稀に何かしらの症状や中毒が出る犬がいるのも否定できません。
蜂蜜はそもそも、花の蜜を蜜蜂が巣に集め、それを抽出して生成を加工した物です。ですから、はちみつの中には菌や花粉が混ざっている事が少なからずあり、中毒症状が引き起こる可能性も少なからずあります。
花粉に対するアレルギーがある犬が、アカシアなどの花粉症症状を引き起こす花の花粉が混入しているはちみつを食べることにより、アレルギーを引き起こすこともあるのです。
その症状は、犬の場合皮膚症状が主です。体を壁や床にこすりつけたり、涙が出たり、顔をかきむしる、発疹、色素沈着、外耳炎などがあります。また、目の周辺の毛が抜けてしまったり目の周辺の皮膚が赤くなることもあります。
ですから、はちみつアレルギーというよりは、花粉アレルギーの症状が出るため、元々花粉アレルギーのある犬の場合は与えるのをやめましょう。
そしてはちみつの抽出加工の過程で、ボツリヌス菌という細菌が潜んでいる場合があります。とても少ない可能性ですが、ボツリヌス菌は長時間加熱しなければ死滅しないため、中には食中毒になる犬もいます。
食べすぎも良くありませんが、免疫力のない高齢犬や、特に子犬には絶対に与えないほうが良いでしょう。人間の赤ちゃんもはちみつを食べさせないほうが良いと言いますが、この原因によるものです。