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名称:スタンダード・シュナウザー
性格:活発でかつ平静、素直
寿命:13~16歳
体重:14~20kg
体高:45~50cm
毛色:ブラック、ソルト・アンド・ペッパー
値段相場:希少犬種のためペットショップ不明、ブリーダー35~50万円前後
スタンダード・シュナウザーの性格
犬の品種の認定をはじめ、犬種標準の指定を行うジャパンケネルクラブ(JKC)によると、スタンダード・シュナウザーは南ドイツ地方で厩舎の番犬として使用されていました。警戒心が強く、素早くねずみを捕まえられたことから、初期には「ねずみ捕り」とも呼ばれていました。
主に活発で好奇心が強い性格ですが、平静も兼ね備えています。性格が良く遊び好きで、主人には献身的な犬種です。用心深いところもありますが、うるさくすることはありません。
しかし、勇敢さと従順さから、知らない人が来ると吠えて知らせることがあります。家庭犬として飼う場合には、無駄に吠えないようしつけが必要です。
似た犬種にはジャイアントシュナウザー、ミニチュアシュナウザーがおり、主に大きさで分けられています。
ジャイアントシュナウザーとスタンダード・シュナウザーの毛色がブラック、ソルト・アンドペッパーの2種であるのに対し、ミニチュア・シュナウザーにはまれにソリッド、ホワイトの毛色があります。
スタンダード・シュナウザーの平均寿命
スタンダード・シュナウザーは中型犬です。平均寿命は13~16年といわれており、一般的な中型犬と同程度の寿命といえます。しかし、平均寿命はあくまで目安であり、個体差や飼育環境により寿命は異なります。
スタンダード・シュナウザーの平均体重
スタンダード・シュナウザーの平均体重は14~20kgです。個体差はありますが、メスよりもオスの方がやや重くなる傾向があります。オスは12~18kg、メスは10~15kgが理想的な体重といえます。
スタンダード・シュナウザーの平均体高
スタンダード・シュナウザーの平均体高は、オスは47~50cm、メスは45~50cmです。骨格、筋肉ともにがっしりしており頑丈で、横からはスクエア型をしています。
スタンダード・シュナウザーの人気カット

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基本のシュナウザーカットです。シュナウザー種の特徴でもある口回りを活かしています。

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目ヤニや眼病を防ぐため、眉のあたりを短くカットしたタイプも人気です。メスの場合は目周りの一部を残し、長いまつげのように見せるカットもあります。
長い毛を持つスタンダード・シュナウザーは、カットの方法によりさまざまなアレンジが可能です。
ほかにも、口回りを丸くするカット、全体を短くした清潔感のあるカット、たてがみのようなカットなどがあります。見た目のインパクトだけではなく、お手入れがしやすい、清潔が保ちやすいなど、目的に応じてカットしても良いでしょう。
スタンダード・シュナウザーの毛色(カラー)
ジャパンケネルクラブで認められている毛色は、ブラック、ソルト・アンド・ペッパーの2種のみです。
ブラックは下毛も含めた純黒、ソルト・アンド・ペッパーはグレーの下毛を持つことが目標とされます。下毛のグレーは、ダーク・アイアン・グレーからシルバー・グレーまでの色調が認められます。
ブラック
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- ブラック
- ソルト・アンド・ペッパー
スタンダード・シュナウザーが成犬になるまでの期間
中型犬であるスタンダード・シュナウザーは、約10~12カ月で成犬になります。生後から1歳までは成長期となり、以降急激に成長することはありません。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
スタンダード・シュナウザーの鳴き声
スタンダード・シュナウザーは好奇心が旺盛であり、動くものや見知らぬ人に反応するため、しつけが十分でない場合は無駄吠えが多くなりがちです。
賢く従順なため、しつけなどの訓練はスムーズに行えるでしょう。
スタンダード・シュナウザーがかかりやすい病気
スタンダード・シュナウザーは病気への抵抗力がある犬種ですが、シュナウザー種の傾向として先天性の眼病や尿結石など、遺伝的な疾患が見られることがあります。
また、被毛が長いため眼病や皮膚病にも注意が必要です。
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
皮膚病 | アレルギー性やノミ・ダニのほか、被毛が絡まることで皮膚病を引き起こす。炎症による痒み、脱毛などの症状がみられる。 | 約7千円~3万円(通院) |
尿路結石 | 尿が排泄されるまでの器官に結石ができる。血尿、頻尿、排泄困難などの症状がみられる。 | 2万2千円~約20万円(通院・手術) |
眼病 | 先天性の白内障や逆さまつげ、被毛が目に入るなどによる結膜炎など。角膜が傷つき、涙が出るなどの症状がみられる。 | 約5千円~1万円(通院) |
股関節形成不全 | 股関節がかみ合わなくなり、炎症と痛みを引き起こす。遺伝や成長期に骨が上手く発育されないことで起こる。段差を嫌がる、不自然な歩き方をするなどの症状がみられる。 | 約40万円(手術込) |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
スタンダード・シュナウザーは寒さに強い犬種ですが、暑さにはさほど強くありません。
気温が22~23度、湿度が60%を超えてきたら熱中症に注意する必要があります。
症状が見られた場合は、濡れたタオルで包む、保冷材で首や脇を冷やすなどの対応が必要です。室内でエアコンを付けずに置いておくことも熱中症を引き起こす原因になります。
スタンダード・シュナウザーの体臭
スタンダード・シュナウザーは、体臭の少ない犬種です。しかし特徴でもある垂れ耳により、断耳をしていない場合には雑菌による悪臭が出る場合があります。
また、口まわりの被毛が長いため、よだれや食べこぼしが悪臭になる可能性があるため、定期的なケアが必要です。
スタンダード・シュナウザーの飼い方
スタンダード・シュナウザーは、抜け毛や体臭が非常に少ないです。
小さなお子様がいる家庭でも飼いやすい犬種で、見知らぬ人に吠えるといった面もありますが、忠誠心も高く賢いため、きちんとしたしつけをすれば忠実に従います。
屋外での飼育も可能ですが、暑さ・寒さの対応ができない可能性もあり、できれば室内で飼うのが良いでしょう。
スタンダードジュナウザーは多くの運動量が必要なため、毎日の散歩時間は長めに取るようにします。しつけは厳しくするよりも、愛情をもって信頼関係を築きながら行うと覚えも早くなります。
ドッグフードの量・回数
スタンダード・シュナウザーは特に泌尿器への配慮が必要なため、泌尿器の健康維持に特化したものを選ぶと安心です。
太りやすい犬種でもあるので、適切な量のフードを与え、おやつなどのあげすぎにも注意しましょう。
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。
成犬になれば基本的は1日2回、皮膚の健康のために動物性たんぱく質が豊富なものが好ましいです。美しい毛色を維持するため、アミノ酸を含んだものもおすすめです。
食べさせてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
- 柑橘類
- 酢類
- スパイス類
- クセのある葉物野菜
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
抜け毛の量
抜け毛が多いといわれている、上毛と下毛を持つダブルコートの犬種ですが、スタンダード・シュナウザーはアンダーコートが抜けにくく、抜け毛が非常に少ないタイプです。
しかし被毛が多く毛玉になりやすいため、皮膚病を防ぐためにも毎日ブラッシングするようにしましょう。
ブラッシングを行う際は、余分な毛をしっかりと抜き取るスリッカーブラシ、静電気を防ぐ獣毛ブラシ、傷付けにくくマッサージ効果もあるラバーブラシがおすすめです。
また、毛が伸び続けることもあり、定期的なトリミングが必要です。
お風呂の入れ方
スタンダード・シュナウザーは皮膚が弱いため、シャンプーは月に1回程度のペースで行います。子犬をお風呂に入れる際は、生後2カ月で予防接種を受けた2週間後が目安です。
- 子犬は人間の環境に慣れていないため、なるべく大きな音を立てないように行います。お風呂に恐怖心を与えないようにしましょう。おもちゃなどを持ち込むのも効果的です。
- 毛がもつれたり絡まったりしないよう、シャワ―前にしっかりとブラッシングをしておきます。
- 36~37度のぬるま湯をゆっくりとかけます。お尻や足、体から濡らし、嫌がりやすい顔周りは濡らした手やガーゼで拭くだけでも構いません。
- シャンプーを手のひらで泡立て、足やお尻からもみ込んでいきます。あまりゴシゴシこすらず、手のひらや指の腹で優しく洗いましょう。
- ゆっくりとシャンプーを洗い流します。顔周りに泡がついている場合は、顔から先に流します。
- 水気をよく切り、タオルやドライヤーで乾かします。吸水性に優れたタオルの使用もおすすめです。雑菌の繁殖を防ぐためにも、生乾きに注意してください。
- 子犬よりも毛が長くなりやすいため、事前にきちんとブラッシングをしておきます。
- 成犬になっても顔周りを嫌がることが多いため、お尻や足から濡らし、顔は最後に濡らします。シャワーを使う場合は、シャワーヘッドがなるべく体に沿うようにすると怖がりにくいです。
- シャンプーを手のひらで泡立て、手のひらや指の腹で洗います。
- 静かにシャンプーを洗い流します。顔周りに泡がついている場合は、顔から先に流すようにしてください。
- 水気をよく切り、タオルやドライヤーで完全に乾かします。
最適な散歩時間
運動能力が高いスタンダード・シュナウザーは、多くの運動量が必要です。1回1時間程度の散歩を1日2回、朝・晩行いましょう。
運動が大好きなので、休日にはドッグランなどで思う存分走らせる、思い切り遊ばせると喜びます。
運動量が足りないとストレスにより攻撃性が見られたり、肥満に繋がったりする場合があります。
スタンダード・シュナウザーのしつけ方法
学習能力が非常に高いスタンダード・シュナウザーは、褒めて伸ばすしつけ方が最適です。一度覚えたことを忠実に守ろうとするため、家族間でしつけの内容を統一しておきましょう。
犬のしつけを行う際には、強く叱ったり手を上げたりすると逆効果です。恐怖や痛みで萎縮させるのではなく、ご褒美などで褒めて伸ばすと効果的に覚えます。
トイレのしつけ方
子犬を迎えたら、すぐにトイレトレーニングを行いましょう。遅れてしまうと、部屋中のどこでも粗相をする、隠れて排泄をするなどのデメリットに繋がります。里親や保護犬など成犬のしつけ直しの場合も、ほぼ同じ手順で行います。成犬の場合は排泄の回数が減ってしまうため、長期的な視野で取り組みましょう。
- ケージの中に専用のトイレシーツなどを敷き、排泄のための環境を作ります。
- 日頃から排泄前の様子を観察しておきます。落ち着きなくそわそわする、辺りを嗅ぎまわるなどの様子が見られたら、トイレ用のケージへ誘導します。
- トイレ内で排泄ができたら、その場でやや大げさに褒めてあげましょう。片付けよりも優先します。
- 排泄が終わったらすぐにケージから出します。このサイクルを繰り返し行うことで、トイレをしても良い場所を覚えさせます。
無駄吠えのしつけ方法
スタンダード・シュナウザーは好奇心が強く、無駄吠えが多くなりやすい犬種です。家庭犬として飼う場合はもちろん、他の人や犬に吠えないようにするためにも、きちんとしつけをしておきましょう。
元々訓練能力が高いので、叱るよりも褒めてあげた方が覚えも良くなります。
- 吠えているときの状況を観察します。
- 吠えれば要求が通ると勘違いしてしまうので、何かをしてほしいときなどの場合、吠えている間は応じないようにしましょう。静かになってから褒めつつ要求に応じるとスムーズです。
- 人が来た際によく吠えるケースでは、警戒していることが多いです。その際抱き上げたりなだめようとすると、褒められていると勘違いしてしまいます。この場合も、静かになってから褒めるようにしましょう。
- しつけをする際には「吠えなくなったら褒められた」と認識させることが重要です。吠えないほうが良いという流れを繰り返し、習慣にします。
噛み癖のしつけ方法
スタンダード・シュナウザーは、噛み癖のつきにくい犬種です。しかし、子犬は遊びの一環として噛みつくことも多く、そのまま成犬になると噛み癖がつくことがあります。他者に危害を加えないよう、子犬の頃からしつけをしておきましょう。
- 犬が何かを噛む際は、警戒、遊び、ストレスなどがあります。噛みやすい状況を観察し、なぜ噛んでしまうのかを見定めましょう。
- ストレスが原因である場合、散歩やドッグランなどで思い切り運動をして発散させます。
- 警戒をしている場合は、怖がっている原因を除いてあげましょう。人や手を怖がっているようなら、少しずつ慣らすことから始めます。
- 遊びや要求で噛みついてしまう場合は、吠え癖のときと同じように、要求に応じないよう無視をします。噛んでも要求は通らないと覚えてもらいましょう。
待てのしつけ方法
待てができるようになると、外出や散歩に活用できるほか、別のしつけもスムーズに進められます。なるべく小さいうちから、率先して覚えさせましょう。
- 集中できる環境にするため、テレビや音の出るものは切っておきましょう。
- お座りをさせ「待て」の指示を出してから、数秒でも待てればおやつなどで褒めてあげます。褒める場合は即座に行うと、犬の中で行動と結果が結びつきやすくなります。
- 最初から長時間待たせるのではなく、最初は1~2秒からでも良いので少しずつ伸ばしていきます。
- 「待てたら褒めてもらえる」と認識するよう、1~3のステップを繰り返し行うことが大切です。
留守番のしつけ方法
性格も良く飼い主に従順なスタンダード・シュナウザーですが、留守番に慣れていないと、ストレスからいたずらやパニックに陥ることもあります。室内で飼う際には、小さいころから留守番のしつけもしておきましょう。
- 突然お留守番をさせるのではなく、日頃から犬が一匹になる時間を少しずつ作ります。
- 留守番は当たり前のことと認識させるため、大げさに出かける様子を見せるのではなく、淡々と外出・帰宅をします。お気に入りのおもちゃで遊んでいる間に出かけるのも良いでしょう。
- 飼い主の姿が見えなくなった際、犬が寂しがって吠える場合には、すぐに構わないようにします。吠えれば帰ってくると思ってしまうためです。おもちゃやクッションなど、寂しがらない環境作りも工夫してみましょう。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
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