プーリーの特徴
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プーリー最大の特徴は、なんといってもその見た目です。
「モップ犬」というあだ名があるとおり、長い縄状の毛に全身が覆われ、顔も埋もれているユニークな姿しています。
プーリーが走っている姿は、まるでモップが勝手に動いてモップ掛けされているよう!
プーリーの外見的特徴
犬種中でも珍しい「コーデットコート(縄状の毛)」に覆われています。
鼻は黒く、小さめです。
目は丸みのあるアーモンド型で、暗色が多く、暗色のほうが好ましいと言われています。
耳はV字型の垂れ耳で、頭の半分ほどの長さになります。
体高と体長が等しく、細身の身体ですが全体的に筋肉がしっかりついているたくましい創りです。
しっぽは背上にしっかり巻かれていますが、胴体の被毛としっぽの被毛が交じり合いあまり見分けがつきません。
歩幅が短く、非常に小回りがききます。
クルクルと弾むように、生き生きと歩く姿が特徴的で、この動き方ゆえにも「モップ掛けのよう」と言われるのかもしれませんね。
プーリーの寿命・体型
プーリーは中型犬に属し、
体高は、オスの平均値43cm、メスの平均値が40cmです。
体重は、オスのほうが若干重めではありますが、オスメスともに10~15kgほどで個体差が大きいです。
毛に覆われあまり体型が見えませんが、筋肉質で丈夫な骨格をしていますよ。
平均すると12~16歳で、中型犬として平均的な寿命の犬だと言えます。
平均寿命はあくまでも目安であって、個体ごとの体質や病気、飼育環境にも影響されます。
最近は犬の医療技術も充実し、ドックフードの質が向上していることもあり、寿命を超えて元気に長く生きる犬も増えていますよ。
プーリーの歴史
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プーリーはハンガリーが原産国の犬で、「ハンガリアン・プーリー」という別名ももっています。
「プーリー」という名前はハンガリー語で「リーダー」という意味なのですが、その名の通り当時は家畜を守る牧畜犬として活躍していました。
その歴史はとても古く、今から1000年以上も前に中央アジアからの遊牧民族が移住する際、ハンガリーにやってきたといわれています。
1000年以上、牧羊犬として羊の世話をしてきました。
群から離れた羊の背中に飛び乗ったり、背中を引っ掻いたり噛んだりして羊に方向転換をさせ、元の群の中に戻らせることができます!
さらに、オオカミやクマが家畜を襲わないように護畜犬としての役目もしっかり果たしていました。
ほぼ完全防水の被毛生かし、水中でリトリバー(猟の際に水中に落ちた獲物を拾ってハンドラーのもとに戻る)として活躍した歴史ももっています。
とても優秀な牧羊犬で、人間にとても信頼され共に生活してきました。
17世紀以降、ハンガリーではフランスやドイツの牧羊犬とプーリーの交雑が流行り、「プーミー」という犬種がたくさん作出され人気がそちらに移ってしまい、純粋なプーリーが激減し、絶滅危惧に陥ってしまいました。
絶滅から救うため、1912年に「プーリー復元プログラム」が実行され、個体数の回復が図られ、その努力もあり、1915年最初のスタンダードが制定されました。
しかし今度は、第二次世界大戦でハンガリーにいるプーリーのブリーダーが壊滅状態になってしまい、再度個体数が激減しますが、アメリカのブリーダーたちの努力によって現在まで種が守られることとなりました。
牧羊犬として大人気のプーリーでしたが、広大な草原で遊牧が廃れるという人間社会の変化に伴って家庭犬として飼育されるようになってからは、家庭犬としての人気はあまり出ず“ちょっと珍しい犬”となりました。