犬に白菜を与えても問題ない?
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白菜には食物繊維が豊富に含まれているため消化にもよく、なおかつ少量ながらさまざまな栄養素が含まれているため、犬にも手軽に与えることができる野菜の一つです。白菜の95%は水分でできているため、犬の水分補給を補うこともできますし、カロリーが非常に低いのでダイエット食としても使うことができます。
しかし他の食材に関しても言えることですが、どんなに健康を害する成分が含まれていない食材であったとしても、大量に食べさせてしまうと消化不良やアレルギーを引き起こしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
白菜は生でも加熱した状態でも犬に与えることができますし、葉先でも芯の部分でもどこでも食べさせて大丈夫です。しかし芯の部分は硬いので、丸飲みしやすい犬の特性を考えると、白菜の与え方にも注意が必要であることが分かります。
犬に白菜を与えてもいい量
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ではまず、犬に1日に与えて良い白菜の量について取り上げましょう。犬にとっての「適量」とはどれくらいなのでしょうか。
犬の栄養素は基本的にドッグフードだけでまかなうことができます。ですから白菜も含め、他の食材を与えたい場合は、「主役」としてではなく栄養を「サポート」する目的で少量プラスするだけで良いといえます。
しかし、犬といっても犬種や個体によって大きさや体重は異なります。犬の体重に合わせて「適量」を与えるようにしましょう。では犬の体重別に、それぞれの適正量を取り上げてみましょう。
超小型犬の場合
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことです。その中にはチワワやヨークシャーテリア、ポメラニアン、トイプードルなどが含まれます。
超小型犬に与えて良い適正量の目安は約10g程度です。白菜の葉1枚が80~100g前後なので、10分の1程度と覚えておくようにしましょう。
小型犬の場合
小型犬とは体重が10kg以下の犬のことです。代表的な犬種としてはパグ、パピヨン、マルチーズ、ミニチュアダックスフンドなどを挙げることができます。
小型犬に与えて良い白菜の適正量はおよそ20gほどです。白菜の葉4分の1程度といえます。
中型犬の場合
体重25kg以下の犬が中型犬に含まれます。例えばその中には柴犬やブルドッグ、コーギーやスタンダードプードルなどがいます。
中型犬にとっての適正量はおよそ30gほどです。白菜の葉3分の1程度といえるでしょう。
大型犬の場合
大型犬とは体重が25kg以上の犬のことで、レトリーバーやドーベルマン、シベリアンハスキー、セントバーナードなどが含まれます。
大型犬に与えて良い白菜の量は40g程度です。白菜の葉2分の1が適量になります。
子犬の場合は注意が必要
子犬に白菜を与える際には特に注意するようにしてください。なぜなら、子犬は消化器官がまだそれほど発達しておらず、下痢や嘔吐など消化不良を起こしやすいからです。
絶対にあげてはいけないというわけではありませんが、体重に関わらず子犬には「ほんの少量」にとどめておくか、もしくはわざわざ与える必要はないといえます。
犬に白菜を与えることで期待できる効果
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白菜の95%は水分でできているため、含まれる栄養所要量に関してはごくわずかにはなりますが、それでもさまざまな栄養素がバランスよく配合されているのが白菜の魅力です。では簡単に、白菜を与えることで期待できる健康効果をいくつか取り上げましょう。
ビタミン
白菜にはビタミンがバランスよく含有されていますが、特に多く含まれているのはビタミンCで、白菜100g中22mg含まれているといわれています。特に外側の葉に多く含まれています。ビタミンCは風邪予防や免疫力を高める効果があります。
イソチオシアネート
イソチオシアネートはがん予防に効果を期待できる成分です。このイソチオシアネートには解毒抗菌作用や血液をサラサラにする効果もあります。ただし、イソチオシアネートは甲状腺機能に問題がある犬には与えてはいけない成分でもあります。
食物繊維
食物繊維には腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を排出することによって腸内環境を整える効果があります。
犬に白菜を与えるときの注意点
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犬が生の状態で白菜を口にしても大きな問題があるわけではありませんが、生のままだと硬くて消化に良くないので、できれば加熱して柔らかくするか、細かくカットしたものを与えるようにしましょう。
また、個体によっては白菜にアレルギー反応を起こす犬もいます。白菜を食べた後で何らかの体調の変化が見られるなら、すぐに病院に連れていき獣医師の診断を仰ぐようにしてください。
白菜の鍋や漬物は与えても問題ない?
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冬になると白菜が入った鍋をよく作られる方多いのではないでしょうか。温かくて柔らかく煮込まれた白菜やスープをあげたくなるかもしれませんが、人間が食べるものは犬にとっては塩分が濃すぎますし、犬が口にしてはいけないネギ類が含まれていることが多いので与えないようにしましょう。
白菜の漬物も同様です。浅漬けであったとしても、人間には少ない塩分量も体の小さな犬にとっては塩分過多になります。心臓や腎臓に悪影響を及ぼすので与えてはいけません。