犬に納豆を与えても問題ない?
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納豆は発酵食品の代表ともいえる食品で、古くから日本人の健康食材として愛されてきました。納豆の原材料は大豆ですが、大豆はドッグフードに使用されていることもあるので、基本的には納豆も犬に安心して与えることができるといえます。
しかし、納豆のネバネバや独特のにおいを嫌がる犬もいるようです。そんなときには犬用の納豆サプリメントやフリーズドライの納豆も販売されています。また、犬用の納豆ふりかけやおやつもあるので、それらを上手に活用して愛犬の健康維持に役立てましょう。
犬に納豆を与えてもいい量
納豆には確かに体つくりに効果がある栄養素がたくさん含まれてはいますが、犬が納豆からそうした栄養素を「補充」しないといけないのかというと、必ずしもそうではありません。
犬が必要とする基本的な栄養素はドッグフードの中にすべて含まれています。ですから納豆を犬に食べさせる時はメインとしてではなく、ドッグフードのトッピングやおやつ的なものとして与えるだけで十分です。
犬に納豆をあげるときの目安の量は、犬の体重や体の大きさによって異なります。犬の体重別の「適正量」は下記のとおりです。
超小型犬の場合
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことで、チワワやトイプードル、パピヨン、ボロニーズ、マルチーズ、豆柴やヨークシャーテリアといった犬種が含まれます。
超小型犬に納豆を与える際の目安は3g~5g程度です。小さじ1杯程度と覚えておきましょう。少ないと思うかもしれませんが、おやつや間食としては十分な量です。
小型犬の場合
小型犬とは体重が10kg以下の犬のことをいいます。代表的な犬種としては柴犬やパグ、シーズー、ミニチュアシュナウザーやミニチュアダックスフンド、狆やペキニーズなどがいます。
小型犬で体重が5kgの犬の場合は7g程度、10kgの犬で16g程度を目安にしてください。
中型犬の場合
中型犬には体重が25kg以下の犬が含まれていて、紀州犬や甲斐犬、パセンジー、ボーダーコリー、ブルドッグ、バセットハウンド、テリアやコッカースパニエルなどを挙げることができます。
中型犬に与えていい納豆の目安量は体重15kgの犬で22gほど、20kgの体重で27g程度です。愛犬の体重に合わせて増減してください。
大型犬の場合
大型犬とは体重が25kg以上の犬種のことです。例えばアイリッシュセッターやアフガンハウンド、サモエド、シベリアンハスキー、ドーベルマン、セントバーナードといった犬種がいます。
体重が30kgの犬の場合で約37g程度を目安にしてください。40kgの犬であれば45g程度です。
子犬の場合は注意が必要
子犬にも納豆を食べさせることができます。しかし子犬の場合、消化器官がまだ発達していないので、与え方や量には特に注意するようにしましょう。
粒のまま与えて丸飲みしてしまうと消化不良を起こしてしまう可能性もあるので、ひきわり納豆にするか、もしくはペースト状にしたものを与えた方が良いでしょう。量も「ほんの少し」程度にとどめておくことをおすすめします。
犬に納豆を与えることで期待できる効果
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納豆は人間にたくさんの健康効果を与えるように、犬にとってもさまざまな効果を期待できる食べ物であると考えられています。例えばどんな効果を期待できるのでしょうか。
筋肉や骨を作ったり、皮膚や臓器を守ったりする働き
納豆の原材料である大豆には、豊富な植物性たんぱく質が含まれています。この植物性たんぱく質には筋肉や骨を強化したり、皮膚や臓器を守ったりなど健康を維持する働きがあります。
脳循環を改善する働き
納豆には「ナットウキナーゼ」と呼ばれる酵素が含まれています。このナットウキナーゼには脳梗塞や心筋梗塞などを予防する効果があるといわれていますが、犬にとっても脳循環を改善するのに効果があると期待されています。
腸内環境を整える働き
納豆は発酵食品なので、含まている納豆菌が腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれることを期待できます。
犬に納豆を与えるときの注意点
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納豆は犬にとっても健康にある程度の効果を期待できるとはいえ、中には大豆にアレルギー反応を示す犬もいるので注意が必要です。特に初めて食べさせる時はほんの少しだけ与えて様子を見るようにしてください。
もし納豆を食べた後で耳の内側や脇、内股などをしきりに掻く様子が見られるとか、口周りや喉元、首にかけて赤くなったり痒がったりしているようであれば、大豆アレルギーの可能性があります。
何らかの体調の変化が見られるようであれば、自己判断するのではなく動物病院に連れて行って獣医師に見てもらうようにしてください。
納豆巻きやフリーズドライの納豆は与えても問題ない?
市販の納豆巻きは味付けされていることもありますし、犬にとって有害なネギが入っている場合もあるので食べさせないようにしてください。
海苔とご飯、納豆だけで作った手作りの納豆巻きであればいいですが、海苔がのどに張り付く危険があるので、小さくカットしたものを与えるようにしましょう。
人間用のフリーズドライの納豆は塩やしょうゆなどで味付けされていたり、添加物が含まれていたりするので与えてはいけません。犬用に販売されているフリーズドライの納豆を与えるようにしてください。