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犬が雪を食べても大丈夫なの?雪に関わる危険や注意点を詳しく取り上げます!


犬が雪を食べても大丈夫?

雪を食べる犬

Anastasiia Tarasova/shutterstock.com

雪の日に外に出るのが好き、という犬は少なくありません。特に日本原産や寒い地域原産の犬種は寒さに強く、夏のうだるような暑さに苦しんできたため、雪が降るとここぞとばかりに遊ぼうとするものです。

雪に降る日に犬を外で遊ばせていると、犬が雪を食べることがあります。犬が雪を食べても問題はないのでしょうか。

雪そのものは問題なし

ご存知のように、雪は水から出来ているただの氷です。厳密には、空気中の微小な塵を元に水蒸気が結晶化し、それが大きくなって地上に落ちてきたものです。

暖かいとそれは雨になりますが、気温が低いと雪として降ってきます。そのため雪に毒性はなく、ただ水を飲んでいるのと同じように水分補給することになります。

犬が雪をなぜ食べるのかについては、未だ統一された見解はありません。水分補給のためとか、足を踏み入れたり雪を噛んだりしたときの音が楽しいからとも言われています。

いずれにしてもここで重要なのは、雪を食べるかどうかではなく、食べている雪が衛生的かどうかです。

汚い雪には注意が必要

当然ながら、雪も大気汚染の影響を受けます。排気ガスなどによって汚染された空気は世界中を移動し、寒い地域ではその空気が混ざった雲が雪を降らせます。

地球全体が環境汚染にさらされている以上、厳密な意味で環境汚染を避けられる人はいないため、衛生面で雪が大丈夫だということはありません。

現実的に言えば、私たち人間がそうであるように、犬もある程度の汚染や不衛生には耐えうる強さがあります。ある程度であれば、雪を食べたからといってすぐに中毒症状を起こすわけではありません。

しかしたとえそうだとしても、やはり雪を食べさせるのは控えた方がよさそうです。雨水を飲み続けると衛生面で危険があるように、雪を大量に食べていると、それが原因で何らかの疾患に発展する危険性があります。

降っている雪を食べているのであればまだ危険性は少ないかもしれませんが、大抵は地面に積もっている雪を食べるはずです。地面の雪はさらに汚れています。走る車の排気ガスをもろに受け、汚れた地面の雑菌を拾い上げます。

都市部で積もった雪は、たとえ積もりたての新雪だとしても環境汚染の影響をより受けているため、基本的には一切食べないほうが良いでしょう。

少しぐらいであれば食べても問題なく、特に慌てる必要はありませんが、出来るだけ避けたほうが賢明です。地面の色が付いた雪や泥付きの雪、あるいは如何なる理由でも何かしら色が付いた雪も同様です。

それが犬に無害な食紅か何かである可能性は限りなく低く、一般的に言って雪についた色はゴミや尿、排水、塗料か何かであるはずです。

雪と一緒に食べれば問題ないという訳ではないため、もし犬が雪を食べるそぶりを見せるようであれば、それが清潔な雪なのかどうかをすぐに確認し、そうでなければ立ち止まらないようにしましょう。

では、田舎で積もっている真っ白な新雪であれば問題ないのでしょうか?

融雪剤と凍結防止剤にも気をつけよう

田舎で降る真っ白い雪であれば絶対に安全!とも言い切れません。大抵の場合、融雪剤や凍結防止剤が撒かれている可能性がありますから、やはり注意が必要です。

融雪剤や凍結防止剤は塩化カルシウム、または塩化ナトリウムで出来ています。この塩化カルシウムは、皮膚や肉球が赤くただれる症状を起こす危険がありますが、それは高濃度の液体に長時間触れた場合です。そのため、地面に撒かれる融雪剤であればそこまで慌てる必要はありません。

飲み込むと嘔吐や下痢などの体調不良を引き起こします。脱水症状や脈拍が速くなる、発熱、中枢神経に異常をきたすなどの重大な症状もあり得ますが、これは高濃度のものを大量に摂取した場合であり、融雪剤や凍結防止剤でそこまでの症状を引き起こすことはまずないでしょう。

しかし、食べているようであればすぐにやめさせ、早めに雪が付着した部位を十分に洗い、今後はそのような場所を歩かないようにするのが最善です。

基本的に、融雪剤や凍結防止剤が撒かれている場所には注意書きがあります。人通りが多いところや交通量が多い場所に散布するため、そのような場所を避けて散歩させましょう。

肌荒れや皮膚炎を患っている犬が融雪剤の上を歩いた場合も、やはりそれが原因で皮膚の状態が悪化する危険性があります。人間でさえ、肌が弱ければ手袋をしていても肌荒れするのと同じです。

さらに、塩化カルシウムは吸水反応を起こして発熱します。お菓子の包装に含まれている乾燥材と同じで、水に反応して発する熱が不意に低温火傷や炎症を起こす原因になるかもしれません。

塩化ナトリウムも同じです。これはいわゆる塩ですが、皮膚や傷口につくと傷みます。ナトリウムは生物が生きていく上で必要な成分であるとはいえ、不要な接触は肌荒れや炎症などの原因になる可能性があります。

あらかじめそのような場所を避けて散歩するか、帰宅後はすぐに足、肉球の間、下腹部をしっかりと洗い流し、肌の乾燥や炎症が起きていないか確認してあげましょう。

雪を溶かすものに注意

NataliaL/shutterstock.com

不凍液も危険

車のラジエーターなどに投入する不凍液も危険です。雪がたくさん降る地方では、不凍液を使うことも日常的です。車の周りや駐車場などに赤や緑の液体が落ちていれば、大抵は不凍液です。

この不凍液はエチレングリコールというアルコールから作られており、甘味があるのが特徴です。犬は甘味を認識することができるため、ふとした拍子に不凍液を舐めてしまうかもしれません。

不凍液を少量でも摂取してしまうと、アルコール中毒と似たような症状を引き起こします。

不凍液はエチレングリコール濃度が非常に高いため、中毒症状を起こす危険性が高くなります。小型犬であれば致死量は2ml以下とも言われ、個体差があるものの非常に危険な液体です。

犬や猫は人間と違って、アルコールを体内で分解するための酵素を持ち合わせていません。そのため、アルコールの毒素がいつまでも体内に残留し続け、各器官を麻痺させる状態がずっと続きます。

人間でもお酒に弱い人が一気に飲むと急性アルコール中毒を起こすように、犬や猫は少量のアルコールでも中毒症状を起こしてしまいます。それで、不凍液を使用することがあるという家庭や、車や駐車場の数が多い場所を散歩ルートにしている場合は注意が必要です。

体格の大きな犬であれば少しは耐性がありますが、危険であることに変わりはありません。嘔吐やふらつき、痙攣などの症状が見られる場合はもちろん、不凍液を少し舐めてしまっただけでもすぐに最寄りの動物病院を受診するのが最善です。

駐車場や庭に犬を放し飼いにしている場合、不凍液の保管場所や作業中にも注意を払わなければなりません。不凍液が甘いことを覚えてしまうと犬が自分から探してしまうこともあるため、手の届かない場所に保管することや、こぼしてしまった不凍液はすぐに拭き取って洗い流すなどの対策が重要です。

水中毒にも警戒する

雪が原因で起こりにくいとはいえ、水中毒も警戒しておいて損はありません。

当然ですが、雪が体内に取り入れられると、体温で解かされて水に変わります。冷たい雪を体内で溶かすにはカロリー消費が必要になるため、体が冷やされて体調不良になったり体力を消耗したりする原因となり得ます。

さらに、意外と知られていない水中毒にも注意しなければなりません。水中毒とは、水を大量に摂取することで体内のナトリウム濃度が薄れ、電解質のバランスが崩れて本来の機能を失ってしまう中毒症状です。

水の調節機能が正常に働かないため、血液の機能を正常に保つことができず、細胞間の栄養補給や循環も上手く機能しなくなります。

結果、疲労や頭痛、めまい、ふらつきや歩行困難、よだれの異常な分泌、痙攣や呼吸困難を引き起こし、応急処置が遅れれば死に至る、驚くほど危険な症状です。大抵は水分補給が多くなる夏場や、川や海などで泳いでいる際に発生します。

愛犬を連れて家族で川遊びやリゾートに出かけた際に、多量の水を飲み過ぎて水中毒を発症し、近くに動物病院が見当たらずにそのまま死んでしまったというケースは決して珍しくありません。アメリカでは毎年20万匹もの犬が水中毒で命を落としていると見られています。

川ではなくそれが仮に雪だとしても、愛犬の様子に注意を払うに越したことはないでしょう。雪をあまりにも食べる場合も、水中毒を起こす危険性が全くないわけではありません。

もしかすると、腎臓や肝臓に異常があるために普段から水を多く飲んでいる犬であれば、必要以上に雪を食べようとする傾向があるかもしれません。普段の多量の飲水に加えて、雪をしょっちゅう食べていないか気を配ってやりましょう。


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