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猫がトイレ前に鳴くのはなんで?鳴く理由と対策を紹介します!


猫はトイレ前に鳴くことがある

トイレの横で上を見上げる猫

New Africa/shutterstock.com

猫がトイレに行く前に鳴く様子を見たことがあるでしょうか?すべての猫がそうするわけではないようですが、必ず鳴いてからトイレに入る子もいるようです。まず飼い主の方を向いて「ニャー」と鳴きます。「何か言いたいのかな?」と思っていると、スタスタとトイレの方に向かいます。そんな時は「何で鳴いたのかな?トイレ報告?」と疑問に感じることがあるかもしれません。

わたしたち人間は猫の行動のすべてを把握することはできませんが、猫の習性を学んだり、行動を観察するなら気持ちを推察したり出来るものです。全ての行動の理由を探ろうとする必要はありませんが、猫の異変に気付くことで体調の変化や病気を早期発見できる場合があります。ですから不思議に思ったなら、猫の習性や行動を考えてみましょう。

今回は猫がトイレに行く前に鳴く理由をご紹介したいと思います。場合によっては病院で診断を受ける必要もあるでしょう。よく観察して鳴く原因を見極めてあげてくださいね。

猫は意味なく鳴かない

猫はもともと野生動物として生活していました。ですから周囲には外敵が多くいるものです。

そんな中で、自分の居場所を知らせることは危険な行為に当たります。「鳴く」ことは自分や群れの仲間を危険に晒しかねない行為です。ですから、「意味もなく鳴く」ということはほとんどありません。

猫は「鳴く」ことで「何かを伝えようとしている」のです。何を伝えようとしているかは、状況によって異なるでしょう。猫の行動や気持ちを知ることが出来るなら、その伝えようとしている内容を推察することが出来るかもしれません。

飼い猫として生活していると、その環境に慣れてしまうものです。ですから、野良猫ほど危機管理能力を持ち合わせていません。安心できる環境に慣れているので、小さなことでも鳴く癖がついている場合もあるでしょう。

飼い主さんは猫の鳴き声に過敏に反応するのではなく、普段との違いに意識を向けると良いでしょう。

猫にとってのトイレとニオイ

猫にとってトイレはかなり無防備な場面です。外敵に狙われやすい時間でもあるのです。トイレの際の最中や後にはニオイが周囲に漂います。ですから、自分の居場所を知らせるようなものなのです。

ですから、猫は安全でリラックスできる場所でしかトイレをしません。広い場所などでは落ち着いてトイレをしづらいことでしょう。飼い主さんの前でトイレしてくれるのであれば、猫が飼い主さんを深く信頼している証拠です。

猫はニオイに敏感な動物でもあります。野生の猫は自分の生活スペースから離れたところで排泄します。また、ニオイをマーキングとして活用することもあるようです。

これらを総合して考えると、猫はトイレの際には、かなり気を遣っているのです。トイレの場所やニオイについて本能的に気にしてしまうのですね。

猫の習性について少しご説明することが出来ましたね。次の項目からは猫がトイレ前に鳴く理由を詳しくご説明したいと思います。

猫がトイレ前に鳴く理由

ソファの上でダッシュする猫

Nils Jacobi/shutterstock.com

猫がトイレの前に鳴く理由としては以下のようなものが考えられます。

1.トイレハイ

「トイレハイ」というものをご存知でしょうか?猫がトイレ前に鳴くのはこのトイレハイが原因かもしれません「トイレハイ」とはその名前の通り、トイレの前後にハイテンションになる現象の事です。トイレハイにはうんちをしたときだけなるようです。大抵はトイレの後にハイテンションになることが多いようですが、猫によってはトイレ前にもハイテンションにある子がいるようです。

トイレハイになるとどんなことが起こるのでしょうか?

猫はトイレハイになると、そのハイテンションに身を任せて暴走します。家中を走り回ります。止まっていたと思ったらいきなりダッシュするのです。トイレ後にはトイレ砂をかけまくったりすることもあるようです。

ハイテンションの行動の中には鳴くことも含まれます。いきなり大きな声で鳴き続けたりするのです。あまりにも急なテンションの上がり方に困惑する飼い主さんも多いようです。

猫がトイレハイになるのはどうしてでしょうか?いくつか原因があるとされています。その一つとして挙げられるのは、「交感神経の活発化」です。

交感神経は自律神経の一部なのですが、興奮している時に優位になる神経系なのです。逆にリラックスしている時には副交感神経系が優位になります。

この二つには関連性があります。興奮している時は交感神経が働き、副交感神経は働かなくなります。逆にリラックスしている時には副交感神経が働き、交感神経は働かなくなるのです。

うんちの最中には副交感神経が優位に立ち、交感神経系は抑えられた状態です。ですから、うんちの前後にはその反動で、交感神経が優位になるという説があるのです。トイレ前後には交感神経が優位になるので興奮していて、ハイテンションになります。それが暴走の原因です。

猫がトイレ前に頻繁に鳴いていて、気になりますか?もしトイレハイが理由で鳴いているのであれば、特に気にする必要はないでしょう。身体のどこかが悪いわけでもありません。むしろ、交感神経と副交感神経が正しく作用しているので、安心できるものです。

鳴き声以外にもダッシュなどの暴走行為で困っているのであれば、対策してあげても良いでしょう。例えばトイレの場所を比較的広いスペースに設置してあげたり、家の中の壁や障害物に衝撃緩和のシートなどを巻き付けてあげたりすることも出来るでしょう。

2.飼い主への報告

猫がトイレ前に鳴く理由の2つ目として、猫の飼い主への報告が考えられます。猫がトイレ前に飼い主にどんなことを報告しようとしているのでしょうか?猫の気持ちを正確に知ることはできませんが、これまでの飼い主さんと猫の関係やしつけから察することはできます。

多くの猫は「これからトイレするよ~」と行動報告をしたいのでしょう。飼い主さんに自分の行動を報告してリアクションを待っているのですね。他にも「ちょっと離れるね」「またね」という挨拶なのかもしれません。律儀に報告してくれる猫は可愛らしいものですよね。

しかし、猫はどうして自分のトイレ行動を飼い主に報告するのでしょうか?もしかしたら、褒めてもらいたいのかもしれません。

飼い主さんは猫を出迎えた後に、早い段階でトイレトレーニングを行なうはずです。トイレの場所を覚えてもらって家のあちこちでうんちやおしっこをしないようにしつけるのです。

トイレトレーニングの最中は良く褒めたはずです。猫が上手にトイレできたら「良く出来たね」と褒め言葉をかけたり、撫でてあげたりしたことでしょう。ご褒美のおやつを与えていたかもしれません。

成猫になっても、幼いころのトイレトレーニングを覚えているのかもしれません。飼い主さんに正しくトイレできることをアピールしているのです。「今からちゃんとトイレに行くよ。褒めてよー」と甘えているのでしょう。

飼い主さんを信頼している猫は、褒めてもらうことが目的でなくとも、飼い主さんに細かな報告をすることがあります。

飼い主が出かける時には「いってらっしゃい」の「ニャー」、帰ってきたときには「おかえりなさい」の「ニャ」があるかもしれません。トイレの前にも同様の挨拶や報告があるのでしょう。コミュニケーションだと思って、飼い主さんも返事をしてあげてくださいね。


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