猫のフンはなぜそんなに臭いの?
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猫のフンは特に臭いことで知られています。すでに猫を飼っている方ならご存知のことでしょう。野良猫が家の庭に来てフンをして、その臭いがクサくて困っている…など、猫のフン事情でお困りの方もいるかもしれません。
なぜ猫のフンはこんなにクサイのでしょうか?それは動物性たんぱく質の量がニオイの原因となっているからです。猫は人間の4~5倍のたんぱく質を摂取しなければいけない動物です。ですから、ニオイがとてもクサイのです。
ここでは、猫のフン対策や猫が特定の場所で排泄する理由などについて解説していきます。さっそくみてみましょう。
猫が特定の場所で排泄をする理由とは?
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猫を完全室内飼いにしている場合、猫は決められた場所にあるトイレでいつも排泄をします。
一方、室内だけでなく屋外も自由に行き来することができる飼い猫の場合、家の中にあるトイレはもちろん、自宅の庭やよその場所で排泄することもあります。
では、なぜ猫は特定の場所で毎回排泄をするのでしょうか?それは、猫が縄張り意識が強い動物であることが関係しています。猫は自分の縄張りがあり、その中でごはんを食べたり昼寝をしたり、トイレ場所を決めて行動したりしています。
ですから、完全室内飼い猫の場合は家の中が自分の縄張りとなっているので、いつも決められた場所にあるトイレで排泄するのです。
もし、庭や自宅付近などいつも同じ場所にフンがあるという場合、もしかすると外を自由に出かけることができる愛猫のテリトリーなのかもしれませんし、もしくはよその野良猫が来て同じ場所に排泄をしていることも考えられます。いずれにせよその場所に排泄をしてもらいたくないなら、猫がそれを理解できるまで根気よく教える必要があります。
飼い猫が庭や自宅付近の特定の場所で排泄をしているなら、まだ比較的簡単に教えることができるでしょう。しかし、野良猫の場合は思うようにいかないものです。
たとえば猫は報復行動をすると言われています。いつも排泄している場所に何かしらの撃退対策をすると、車の上に排泄したとか、複数の仲間猫を連れてきて、さまざまな場所にフンをしたなどの報復事例が寄せられています。
ですから、根気をもってフン対策をしていくことが必要となることでしょう。
猫のフンに効果的な対策とは?
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では、飼い猫や野良猫を含め、猫が庭や自宅付近などに排泄をして困っている方のために、効果的なフン対策を6つご紹介しましょう。
対策①見慣れないものを置いてみる
猫はとても警戒心の強い生き物です。そのため、見慣れないものに対しては警戒心を抱くという習性があります。この習性を活かして猫がいつも排泄をする場所に、植木鉢や置物など猫が見慣れないモノを置くと、警戒して近づかなくなることでしょう。
しかし、数日経過すると慣れてしまい、また排泄をする可能性がありますので、定期的に違うモノを置きましょう。そうすることで、猫が慣れないようにさせることができ、猫は警戒心から排泄をしなくなることでしょう。
定期的に見慣れないモノを置く必要があるので少し手間がかかりますが、とても効果的な方法のひとつです。
対策②猫が苦手な植物を植えてみる
猫が庭の特定の場所で排泄をすることで悩んでいるなら、猫が苦手な植物を植えてみましょう。猫はニオイが強い植物を苦手とします。庭に直接植えることもできますし、鉢やプランターなどに植えたものを、猫が排泄する場所に置くこともできます。
個体差もありますが、猫が一般的に苦手とする代表的な植物には、ローズマリー、レモングラス、レモンティーツリー、タンジー、サントリナグリーン、ルー(ヘンルーダ)、カニナ、コリウスなどが挙げられます。これらは動物に対して忌避効果があると言われています。
対策③猫よけの機器を使ってみる
猫のフンで悩んでいる方は多いため、さまざまな猫よけグッズが販売されています。たとえばそのひとつに、猫が来ると自動で感知し、猫がキライな光や超音波、水をだして、猫を追い払い近づかないようにさせる機器があります。
複数のメーカーから販売されており、金額もそれぞれ異なっていますので、購入前にすでに使用している人の口コミや評判などを調べてから購入することができるでしょう。
対策④ニオイを消してみる
猫のフンのニオイを消すだけでは対策にはなりませんが、ニオイがずっとしているのは不快です。完璧な対策ではありませんが、猫のフンのニオイを消せば少しは改善されることでしょう。
では、どのように不快なフンのニオイを消すことができるでしょうか?猫のフンのニオイを消すには、使用済みのコーヒーの粉や木酢液、重曹などが動物にも環境にも優しいのでおすすめです。
対策⑤地域に相談してみる
飼い猫ではなく野良猫のフンで悩んでいるなら、おそらくあなただけでなく、ご近所さんも同じ悩みを抱えているはずです。さまざまな対策をしても野良猫の排泄が改善されないなら、自治会など地域に相談してみましょう。良い解決策が見つかるかもしれません。
対策⑥快適なトイレを用意してあげる
屋外も自由に行き来できる飼い猫のフンで悩んでいるなら、快適なトイレを用意してあげましょう。猫は自分のニオイが付いている場所で排泄する習性がある生き物です。
ですからその習性を活かし、猫にとって快適なトイレを用意してあげれば、そこをトイレとしてずっと利用してくれることでしょう。
たとえば、プランターなどの入れ物に柔らかい土を入れて置くことができるかもしれません。まずその作ったトイレを、いつも排泄する場所に置きましょう。その中に猫のフンのニオイがついた土を入れておくことがポイントです。
そして、猫がそのトイレで排泄をするようになったら、少しずつ場所を移動していきます。最終的には自分が良いと思う目立たない場所へと誘導することができるでしょう。
毎回トイレ掃除をすることになりますが、してもらいたくない場所に排泄をされるよりはストレスにならないでしょう。飼い猫だけでなく、野良猫にも適用することが可能です。
猫がトイレの砂を何度もかける理由とは?
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飼い猫の場合、トイレの時間が長いと気になることはありませんか?
家の中にあるトイレの砂だけでなく、猫は排泄が終わると砂や土などを何度もかけたり掘ったりしています。なぜでしょうか?その理由をみてみましょう。
理由①自分の排泄物のニオイを消すため
猫のフンは、動物性の高たんぱく質のお肉を主食としているのでとても強烈なニオイがします。人間だけでなく、猫も自分のフンのニオイがクサイと感じるため、砂や土を必死にかけるようです。
つまり、フンのニオイが薄くなるまで何度も砂をかけるわけです。
理由②身元を隠すため
猫はキレイ好きだから砂を何度もかけているのでは?と思われている方もいるかもしれませんが、そうではありません。猫が砂を何度もかけるのは、排泄物のニオイを消して獲物に気づかれないようにするためです。
猫は今まで狩猟生活をしてきました。待ち伏せ型の狩りをしてきた猫にとって、自分の排泄物を通して相手に自分の存在がバレてしまうと生き抜くことができません。このような習性から猫は排泄物に砂を何度もかけ、自分の身元を隠しています。