ドキドキの初対面
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ワンちゃんたちにとって初対面の人に会うことは一つのイベントごとと言えるかもしれません。
散歩などで知らない人とすれ違うことはあるでしょう。
広い場所ではワンちゃんの反応も比較的穏やかなものですね。
しかし、飼い主さんの友人や家族がお家に来ることがありますよね。
限定された比較的狭い空間の中で、知らない人と接する機会です。
そんな時にはワンちゃんたちの反応にも大きな違いが出たりするものです。
積極的に近づこうとするワンちゃんもいれば、出来るだけ遠ざかろうとするワンちゃんもいます。
皆さんのワンちゃんはどのようなタイプでしょうか?
今回はワンちゃんたちが初対面の人に会った時の仕草をいくつかご紹介したいと思います。
いくつか当てはまる仕草があるかもしれませんね。
そこから、ワンちゃんの性格をも知ることができるでしょう。
ワンちゃんは初対面の人にどんな仕草をするのか?
ワンちゃんの性格は様々ですが、私たちと同じで、大きく2パターンに分けられます。
積極的か非積極的かです。
初対面の人に会った時に自ら近づいていくワンちゃんもいれば、真逆の反応を示すワンちゃんもいます。
憶病なワンちゃん
憶病なワンちゃんは初対面の人に会うと、警戒したり、尻込みしたりします。
なかなか近づこうとしないかもしれません。
臆病に逃げたり、自衛行動として攻撃しようとしたりすることさえあるでしょう。
あなたのワンちゃんが初対面の人に対する仕草によって憶病かどうかがすぐわかることでしょう。
ワンちゃんの性格が臆病だからと言ってすぐに矯正しようとはしないでくださいね。
ワンちゃんの性格をしっかりと認めつつも、徐々に慣らしてあげるようにしましょう。
そうするなら、ワンちゃんは自分の生活をより楽しむことができるに違いありません。
フレンドリーで好奇心旺盛なワンちゃん
フレンドリーなワンちゃんは、初対面の人であってもすぐに近寄っていくものです。
時には過剰なほど相手との接触を求めるかもしれませんね。
ワンちゃんが人間好きなのは良いことです。
不必要なストレスを抱えることもありませんし、トラブルが起こることも少ないことでしょう。
きっと幼いころから社会性を身に着けるための良い経験を積むことが出来ていたはずです。
そのまま楽しく生活させてあげましょう。
ワンちゃんが人間大好きであっても、相手が犬好きであるとは限りません。
特に幼い子供であれば、ワンちゃんを怖いと感じている可能性もあります。
飼い主さんはワンちゃんの好き放題にさせるのではなく、しっかりとコントロールする必要がありますね。
ワンちゃんの性格を大きく分けて考えることができました。
皆さんのワンちゃんはどちらでしょうか?
これからワンちゃんが初対面の人に取る仕草を細かく考えていきたいと思います。
見つめる
皆さんのワンちゃんは初めて会う人をじっと見つめるでしょうか?
この時のワンちゃんたちはどんな気持ちなのでしょうか?
見つめる行為は初対面の人から情報を得ようとしているのです。
ワンちゃんの性格にもよるのですが、私たちのことを知りたいという好意的な気持ちがあるのかもしれませんね。
「知らない人だけどどんな人なのだろう?何をしてくれる人なのかな?」と関心を持って観察しているのかもしれません。
もしくは、警戒しているのかもしれません。
臆病なワンちゃんだと初対面の人に近づくことはできません。
警戒しているからこそ、初対面の人から目を逸らすことができないのです。
相手が危険な行動を起こした時、すぐに逃げることが出来るように相手の行動を観察しているのでしょう。
ワンちゃんにとって「見つめる」ことは情報を取り入れることです。
同じ行為であったとしても動機は全く異なる場合があるのです。
それを見分けるためにはどうすれば良いでしょうか?
ワンちゃんとの距離を見てください。
遠くから見つめてくるのであれば、警戒している可能性が高いでしょう。
逆に近い距離でこちらを見つめてくるのであれば、好意的だととらえても良いでしょう。
初対面のワンちゃんに見つめられている場合は、こちらも様子を窺って強引な行動に出ないほうが良いかもしれません。
仲良くなりたいワンちゃんは自分の方から近づいてくるに違いありません。
こちらから強引に近づいて、警戒を強めさせることが無いようにしたいものですね。
においを嗅ぐ
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ワンちゃんにとって「においを嗅ぐ」のは情報を取り入れることです。
ワンちゃんの嗅覚は鋭く、においからたくさんの情報を仕入れることができます。
相手のにおいを嗅ぐことによって、どんな人なのか知ろうとしているのですね。
初対面のワンちゃんが近寄ってきてにおいを嗅がれたことがある人も多いのではないでしょうか?
ワンちゃんたちからの挨拶だと思ってください。
ワンちゃんににおいを嗅がせてあげて、自分からも自己紹介してあげましょう。
この行為はワンちゃんと人間だけでなく、ワンちゃん同士でも行われています。
ワンちゃん同士が互いににおいを嗅ぎ合っている場面を見たことがあるでしょう。
これもワンちゃん同士の挨拶なのですね。
「においを嗅ぐ」こと自体は好意的な行動です。
臆病なワンちゃんは基本的にこちらに近づいてきません。
初対面である私たちともっと仲良くなりたいので、「挨拶して、お互いの事を知るために近づいてくる」のですね。
ワンちゃんが私たちのにおいを嗅いだ後はもっと仲良くなれるかもしれません。
わたしたちが飼っているワンちゃんも初対面の人に対してにおいを嗅ぎたがるかもしれません。
基本的に問題の無い行為ではありますが、注意すべき点もあります。
ワンちゃんはよりにおいが強い場所や、デリケートな場所のにおいを嗅ぎたがることがあります。
場合によっては、相手に恥ずかしい思いをさせてしまうでしょう。
そのような場合は、ワンちゃんを止めてあげるようにしましょう。
ワンちゃんには相手に恥ずかしい思いをさせている自覚がありません。
ですから、飼い主さんがしっかりと制御してあげましょう。
デリケートな部分のにおいを嗅ぎたがるワンちゃんにはしつけでしっかりと教えてあげることもできます。
唸ったり吠えたりする
初対面の人に唸ったり吠えたりすることがあるでしょうか?
これは明確な警戒の表われです。
このような態度は憶病なワンちゃんや勇敢なワンちゃんに多い行動です。
臆病なワンちゃんは、知らない人を見た時に怖くなってビクビクします。
自分の身を守るために攻撃的な態度を取ってしまうのですね。
そのようなワンちゃんは精神的にも追い詰められた状態ですので、むやみに近づかないほうが良いでしょう。
自制が無く、噛みつかれてしまうかもしれません。
勇敢なワンちゃんでも唸ったり吠えたりすることがあります。
これは、自分の持ち場や家族を守ろうとする気持ちからです。
番犬としての自覚があるワンちゃんは、知らない人から家族を守ろうとします。
唸ったり吠えたりすることで「近づくな!」「何しに来た!?」という意思を伝えているのです。
警戒心が含まれていない、「吠え」もあります。
唸り声が伴う場合は警戒心が含まれていることでしょう。
しかし、「吠えるだけ」の場合はそうでないこともあります。
初対面の人に会った時に数回吠えることがあるかもしれません。
それでも近づくと、おとなしくなってにおいを嗅いだり、舐めてきたりするかもしれません。
この時の吠えは「警戒」というよりも「挨拶」なのかもしれませんね。
逃げたり隠れたりする
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人慣れできていないワンちゃんは初対面の人を極端に嫌う傾向があります。
臆病なので、同じ空間にいることも恐れてしまうのです。
そんなワンちゃんたちは相手から逃げることが多いでしょう。
震えながら隠れる事さえあるかもしれませんね。
このような場面ではワンちゃんたちに強いストレスがかかっていることを知っておくと良いでしょう。
普通のワンちゃんではここまでの反応にはなりませんが、過去の辛い経験から過敏になっているワンちゃんがいることを理解しておきましょう。
初めて会ったワンちゃんがひどく怯えて逃げるならどうしますか?
無理に追わないことです。
好意的な気持ちを伝えるために近づこうとしても、ワンちゃんにとっては恐怖心が増し加わるだけです。
仲良くなりたいなら、時間をかけて相手から近づくのを待つようにしましょう。
自分たちのワンちゃんが初対面の人から逃げたり隠れたりするならどうしますか?
強引に引っ張って同じ場所にいさせようとしてもワンちゃんの気持ちは改善されないでしょう。
人見知りワンちゃんに必要なのは時間と経験です。
少しずつ、知らない人に慣れていくことが大切なのです。
そのようにフォローしてあげましょう。