愛犬との時間は飼い主さんにとっても癒しの時間ですが、生活環境の変化や仕事が忙しくなってしまったりと生活が変化すると愛犬をひとりぼっちにさせてしまうことが増えてしまうことがあります。
ひとりぼっちにさせてばかりいると愛犬が思わぬ行動を取ることもあります。
犬をひとりぼっちにさせてばかりいると
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犬は人と遊んだり、構ってもらうことが好きな愛らしい動物です。何よりも飼い主さんのことが大好きでいつも関心を示してもらうことを喜びます。
犬は、飼い主さんのよき理解者、大事な友人、どんなことがあっても信じてくれるかけがいのない家族のような存在です。
それなのに、愛犬と過ごすのは、ご飯とトイレの掃除といった必要最低限の時間だけで、一緒に遊ぶことも構うこともせずにひとりぼっちにさせてばかりいたら愛犬との信頼関係は築かれていかないでしょう。
犬は、言葉を話すことができないですが飼い主さんの行動や表情を汲み取って理解することができます。
いつもひとりぼっちにさせられていると犬はどのような行動を起こすようになるのでしょうか。犬をひとりぼっちにさせるリスクをご紹介したいと思います。
犬をひとりぼっちにさせるリスクを紹介
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ひとりぼっちにさせられた犬は、寂しさを感じて問題行動を起こすようになることがあります。
問題行動はストレスの表れでもあるので、単に叱るだけでは意味がなく行動をエスカレートさせてしまうことにつながることもあります。犬が問題行動を起こす原因は、ひとりぼっちにさせてばかりいるためだということを自覚するようにしましょう。
それでは、ひとりぼっちにさせている犬が起こす問題行動を幾つかあげて考えていきましょう。
1.攻撃行動
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犬をひとりぼっちにさせることで、人間やほかの犬に対して攻撃的になることがあります。例えば、うなる・吠えかかる・歯をむき出しにする・噛むといった行動のことを攻撃行動と言います。
攻撃行動は、犬を怒鳴ったり、手をあげたりするなどの飼い主さんの間違った行動によっても拍車がかかることがあります。飼い主さんの興奮している状態により反応して攻撃的になることがあるので、落ち着いて飼い主さんが行動することが大切です。
2.不安行動
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不安行動とは、特定の物や音に過敏に反応したり、極度におびえたりすることを言います。実は先程説明した攻撃行動は、この不安行動から発生しているのです。ひとりぼっちの寂しさから不安を感じた犬はドアを引っかいたり、物を壊したり、トイレではない場所に排泄したりするようになります。
そのほか、食欲減退や唾液の増加、体の同じ個所をなめ続ける、同じ所をぐるぐると歩きまわるいった行動をとることもあります。ひとりぼっちの不安や寂しさを感じることが犬にとって大きなストレスとなり、そのことが行動につながってしまうのです。
3.要求行動
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要求行動とは、飼い主さんに対して催促したり、吠えて従わせようとしたりすることです。また、飛びかかったり、まとわりついたりして要求に飼い主さんが答えてくれるようにする犬もいることでしょう。
中には飼い主さんの注意を引こうとして、足のケガが治ってもなお、飼い主さんがいるときだけ足を引きずって歩く犬もいるそうです。
要求行動というとおおげさに聞こえますが、飼い主さんがご飯を食べているときに腕をかけてきたり、机に手をかけたりすることも要求行動のひとつです。一口欲しいと吠える犬にご飯を与えていると、利口な犬は吠えたらご飯がもらえると理解してしまうので注意しましょう。
こうした要求をやめさせたいのであれば、犬の要求を無視し続け一貫した態度をとる必要があります。犬は記憶したことに基づいて行動しますので、良いことと悪いことを正しく記憶することができるように教えていきましょう。
4.そのほかの問題行動
そのほかにも、食糞や過度の狩猟行動といった問題もあります。子犬の食糞は母犬と離れるのが早すぎて、ひとりのゲージの中に長時間ゲージの中に入れられて興味と退屈からウンチを食べてしまうということもあるそうです。寂しさがこの行動にも関係しているかもしれませんね。
また成犬の場合も、長時間のお留守番で体力が余っていて暇だから退屈しのぎに遊んで口に入れてしまうということもありますし、飼い主さんがウンチを食べた時に大騒ぎしたことに喜びを感じてしまった場合あるそうです。ウンチを食べる=構ってくれるという図式が愛犬の中で出来上がってしまっているのかもしれません。
狩猟本能をゆえに動いているものに対して無意識に犬は反応します。散歩中にも飼い主さんの気を引こうとして拾い食いをすることもあるかもしれません。これも問題行動のひとつと考えることができます。