どうして猫の舌はザラザラしているの?
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猫に手をペロペロなめられたことはありますか?まるでおろし金のようにザラザラしていますよね。
猫の舌がザラザラしている理由について解説します。
猫の舌がザラザラしている理由
猫の舌のザラザラの理由は、舌の表面に突起があるからなんです。
舌の一部ではなく、全体に突起があるので、ザラザラした手触りがするわけです。
でも生まれたての猫の舌には突起がありません。
母猫から離乳すると、少しずつ突起が表面に現れてきます。
猫の舌の表面に無数の突起がある理由
猫の舌の表面に数多くの突起があるのはどんな理由があるのでしょうか?
猫の舌が果たす役割を考えながら3つの理由を説明します。
獲物の肉を削ぐため
猫の舌がザラザラしている理由は捕まえた獲物の肉を削ぐためです。
舌のザラザラを使って肉を骨からうまく分離して食べやすくします。
ちょうど人がナイフやフォークを使って肉料理をおいしく食べるのと同じです。
おかげで肉食の猫も美味しく肉料理の食事をとることができるというわけです。
水を上手く飲むため
猫は舌の上にある突起のおかげで水を上手くすくって飲めます。
ちょうどスプーンで水をすくって確実に口に運ぶような感覚です。
ちなみに犬は舌で水をすくえないので、舌の裏側を丸めてすくうようにして水を飲みます。
一度にたくさんの量を口に運べない犬は、いつも周りを水浸しにして水を飲むわけです。
その点猫は、一度にまとまった量の水を口に運べるので、水の器から周りにこぼすことなく優雅に、スマートに飲めます。
毛繕いをするため
人間は外出する時、洋服についたゴミやほこりをブラシできれに取り除きます。
猫も舌を使って身だしなみを整えます。
ザラザラの舌は被毛についたごみやほこりを取り除く役割を果たします。
被毛についた汚れをきれいにできるので、清潔でいられます。
また人間は髪の毛をくしやブラシを使ってきれいに整えます。
猫もグルーミングといって、ブラシ代わりに舌を使って毛繕いをします。
毛並みを整えながら、毛玉や抜け毛を取り除くことにもなるというわけです。
猫の舌のザラザラした部分には味蕾がない
人間の舌には味蕾(みらい)と呼ばれる食べ物の味を感じる器官があります。
食べ物が舌に触れると、甘味、塩味、酸味や苦味などを感じ取ります。
猫の舌のザラザラした部分には味蕾があまりありません。
どうして猫には味蕾がないのでしょうか?
正確には、猫に味蕾が全くないわけでなく、舌の中央にないんです。
猫の味蕾は先端と奥の限られた部分にしかありません。
猫は「酸味」が一番敏感で「苦み」を2番目に良く感じ取りますが。「塩辛味」と「甘味」はほとんど感じません。だから一般に甘い味は反応しません。味覚よりもニオイによって美味しさを判断しています。また食物の好みがうるさい動物だと言われており、単一の食物だけを与えるとそれがバランスの取れた物であっても嗜好性が一時的に低下することがあります。また日常生活に変化が起きると簡単に食欲を無くします。また犬猫には「水の味」を感じる受容器があり異なった種類の水を識別する事が出来るそうです。出典:http://www.kobe-flanders.com/column/column4.php
猫の舌は、塩味をそれほど強く感じず、肉に含まれる酸味には最も敏感に反応するんですね。
これは猫が肉食の動物であることの理由だということが分かりますね。
苦みに対する反応は、食べ物が腐っていたり、健康を損なう可能性のあるなら素早く察知して避ける助けになります。
猫はどちらかと言えば、味覚よりも嗅覚で食べ物を味わっているので味蕾が多くないという理由です。
まとめ
猫の舌にはさまざまな役割がありますね。
あのザラザラした舌のおかげで、食事がとりやすくなります。
また身だしなみもきれいに整えることができるというわけなんですね。