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家に入れてほしいと懇願する野良猫。一家が招き入れることを拒めなかったその理由とは・・・?


 

路上生活をしていたゲマの決意


その野良猫は、カナダのトロントの路地で生活していました。最初に野良猫ゲマの存在に気付いた家族は、一日に二回ゲマにエサを与えてやるようになります。そして「その日」はやってきたのです。

それまで大人しくエサだけもらって外で生活していたゲマが、ある日突然この家族に、どうか自分を家の中に入れてくれるよう必死で請い始めました。


この家族は「ノー」とは言えませんでした。ゲマのおなかは見るからに膨らんでいて、赤ちゃんがいることが明らかだったからです。

この家族がゲマを家の中に招き入れてすぐ、ゲマは産気づきました。ところが驚くべきことに、ゲマはたった一匹の赤ちゃんを産んだだけで出産を終えてしまいました。

たった一匹の宝物

「ゲマの膨らんだお腹を見た時は、赤ちゃんは数匹いるだろうと思っていました」
この家族の友人であるリリアン・シラジ―さんはそう振り返ります。

出産の後まだ苦しそうに息をしているゲマを見て、もしかしたら何か問題があって一匹しか産めずにいるのかもしれないと感じたリリアンさんは、捨て猫のケアに詳しい人にゲマを見てもらうことにしました。


しかしその結果、ゲマは実際にたった一匹の赤ちゃんしか妊娠していなったことがわかったのです。
子猫のアギ―が生まれてからというもの、ゲマはアギ―の横を一時たりとも離れず、このたった一匹の赤ちゃんを宝物のように大切にお世話しています。


アギ―がたった一匹の子どもであるためか、ゲマはアギ―に対して少々過保護気味で、引き取られたおうちの中にいても、アギ―を手元から離そうとしません。アギ―が自らの意志で自分から離れていくことも嫌がります。


この家族は、アギ―が眠る時に抱きしめられるようにと、ぬいぐるみを与えてやりました。このぬいぐるみ、今ではすっかりアギ―の兄弟のような位置づけです。

「アギ―はこのぬいぐるみのことを自分の兄弟か姉妹のように思っているようで、どこへ行くにも連れて行くんです」


アギ―がおっぱいを飲んでいる最中もこの通り。ぬいぐるみはアギ―のすぐ後ろに置かれていて、まるでおっぱいの順番待ちをしているかのようです。


ゲマがなぜ捨て猫になったのか、その真相を知るものはどこにもいません。おそらく飼い主さんの家を迷い出てしまったか、あるいは捨てられたのだと思われます。

出産の直前、ゲマは本能的に、生まれてくる赤ちゃんを何とかして守らなければいけないという使命感と衝動に駆られたのでしょう。捨て猫のまま路上生活をしていたのでは、赤ちゃんの命が危ないと判断して、この家族の扉を叩いたのだと考えられます。


2匹の新しい冒険

アギ―は今生後3か月になりました。今でもママのおっぱいが大好きな甘えん坊さんです。

ゲマもアギ―もとても穏やかで社交的な性格をしています。お母さんのゲマはとても落ち着いていて、赤ちゃんアギ―は今はとにかく遊びに夢中です。ゲマを中に入れてやった家族は、残念ながら2匹のネコを同時に飼うことはできません。ということで、今ゲマとアギ―は新しい家族を探しています。もちろん2匹を一緒に引き取ってくれる家族を見つけるのが理想です。


ゲマが出産前に安全な場所を見つけたおかげで、アギ―は何ひとつ心配することなく、母親とこの家族から愛情を注がれて元気いっぱいに成長しています。


これから生まれてくる命のために安全な場所を確保しようとしたゲマ。母親というのは、新しい命が生まれる前に、その命を一目見る前に、すでに母親になっているのですね。

母親のもつ強さ、優しさ、愛情を伝えてくれるゲマとアギ―のお話でした。
この二匹に、一日でも早く素敵な新しい家族が見つかりますように。

 
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