世界各地に拡大するオミクロン株に日本人の感染者が初めて確認された。7日(2021年12月)の「モーニングショー」は「3回目のワクチン接種の前倒しが可能かどうか」を東京23区に対して、調べた結果を報告した。
6日に初めてオミクロン株が確認された日本人は、イタリアに滞在歴のある30代の男性。ローマから独のフランクフルトを経由して1日に羽田に到着。入国時に陽性が確認され、検疫所指定の宿泊療養施設にいたが、オミクロン株の感染確認を受けて医療機関へ運ばれた。無症状だ。7、8月に2回、モデルナワクチンを接種済み。羽田到着時にもう1人陽性者がいたが、こちらはオミクロン株ではなかった。同じ飛行機に乗っていた41人を濃厚接触者として指定施設に3日から10日程度待機させ、その後自宅などで計14日間待機を要請する。イタリアは、ワクチン接種率が約85%で、オミクロン株感染確認は9人(5日現在)だが、同日の新規感染者は1万5000人超に上っている。国際医療福祉大学の松本哲哉・主任教授は、「今のところ、日本の水際対策は成功している」。
岸田首相が所信表明
岸田文雄首相は6日の所信表明演説で、「大事なのは最悪の事態を想定すること。屋根を修理するなら、日が照っているうちに限る」と米国のケネディ大統領による当時の言葉を引用した。コロナ対策として医療体制の強化、ワクチン3回目接種の前倒し、検査、治療薬の態勢強化を強調した。首相のとった、全世界からの外国人の入国禁止については、世論調査では89%が評価、内閣支持率は62%と前回より6ポイント上がった。
昨日の新型コロナウイルス感染確認は全国で60人、東京都は7人、空港検疫では5人が確認された。群馬県太田市の工場の42人クラスターについては6日、25人がデルタ株の感染と確認された。山本一太知事は、「20以上の検体を検査したが、オミクロン株による感染の可能性は極めて低い」としている。
ワクチン3回目接種の前倒しについて、自治体の準備状況はどうか。
吉村洋文・大阪府知事は6日、「できるだけ早く、とくに高齢者の皆さんに、3回目のワクチンが届くように準備を進めたい」。大村秀章・愛知県知事も、「高齢者、障碍者施設、利用者、職員の方、OKとなれば速やかに打ちたい」。
番組が東京23区に「3回目接種の前倒しは可能か?」を聞いたところ、「中央、港、品川、目黒、世田谷、豊島、荒川、板橋、練馬、足立」の10区は可能と答え、あとは、「調整中、分からない」だった。
(栄)