日本語で「彼はまだまだ青い」と言うと、“彼はまだまだ未熟”という意味ですよね。ではこれを英語に訳してみてください。分かりますか?
答えは「He is still blue」ではありません。「He is still green」が正解です。面白いでしょう!意外と色に関する表現も、英語と日本語で違うもの。今回は、色にまつわる英語表現についてお話しますね。
意外と知らない色にまつわる英語表現
Blue(青)にまつわる英語表現
ブルーフィルム”Blue film”は「青い映画」じゃなくて「アダルト映画」
日本語で成人映画を表すときは”ピンク映画”と言いますよね。実は英語で表現するときは”Blue film”です。実はBlueには“下品なニュアンス”があり、このような表現があるのです。
ブルース”Blues”は音楽のことだけを言うとは限らない
Bluesと聞くと音楽の方を思い浮かべてしまいますが、“憂鬱な”という意味もあります。
他にも
- I Get the blues today.(今日、元気がないんです/気が滅入っています)
- She seems to have the blues.(彼女、元気ないみたいだね。)
というような表現があるぐらいなので、悲しい時はBluesを使って悲しみを表現しましょう!
ブループリント”blueprint”は「青い写真」ではなく「おおまかな計画」のこと
TOEICでもよく登場するblueprintですが、これは青い写真ではなく、青写真(おおまかな計画やプランのこと)を言います。なので、写真のことを言っているのではなく、今後の予定などを説明する時に使います。blueが入っていますが、色の意味にはならないので気をつけましょう。
ちなみに、同じBlueでも国によってとらえ方が異なるのを知っていますか。イギリスでは、一流や知性のイメージがあります。そういえばイギリス王室のキャサリン妃も好んで紺色の服を着ていましたね!では、アメリカではBlueには身分の低いという意味があり、”blue‐collar jobs”=労働者向きの仕事という表現もあるくらいなのです!
Yellow (黄)にまつわる英語表現
“yellow-billied”は「臆病者」
実は英語で黄色はマイナスのイメージが非常に強いのです。他にも扇情的・暴露的な報道姿勢を表す言葉として“yellow journalism”という言葉もあります。スキャンダルなど仰々しく書き立てる新聞や雑誌類のメディアを指すこともあります。
日本語ではあまり意識されていませんが、英語にはYellowにはあまり良いイメージがありません。そのイメージは果物にも表れていて、”banana”は「肌の色は東洋人でも、考え方が白人に似ている日本人⇒白人になりきれない日本人」を揶揄しています。
実際に私が留学していた時も差別的な感じで”You have yellow skin”と言われたことがあります。あまり良い気持ちにはならないので、みなさんは使わないでくださいね。
Gold(金)にまつわる英語表現
金と同じくらい良い”good as gold”で「信頼できる」
“good as gold”にはとても親切な、おとなしい、人として信頼できるという意味があります。もちろん、goldにはもちろん、金色に輝く。金のように貴重なというニュアンスも残っているので、
She is as good as gold(彼女はとても貴重な存在なんだ)
というような表現もできます。大切な女性に対して使ってみてはいかがでしょうか。
その他にも、似たような表現に“have a heart of gold”というのがあります。こちらは、とても優しい、思いやりのある、という意味です。こちらも女性に対して使われることが多いですね。
金の拍手”golden handshake”で「早期退職金」
もちろん“gold=金”ですので、お金にまつわる表現もあります。”golden handshake”は高額退職金です。”handshake”には挨拶のニュアンスもあるので、「金+さよならの挨拶⇒高額退職金」なかなか洒落た表現ですよね。他にも、高額の入社支度金なら”golden hello”となります。こちらも日本にはない洒落た表現。ビジネスシーンでも活用できると思います。
ちなみに、ゴールデンウィーク”golden week”は和製英語なので注意して下さい。私が海外の友人にゴールデンウィークを説明するときは、”Golden week holiday”と説明しています。また、日本に来たばかりの外国人には説明を兼ねて、”Golden week is just long holiday in Japan”と言っていますが。
黒にまつわる英語表現
“look black”の人は超怒ってる!
“look black”は日本語で言う“真っ赤になって怒る”を表しています。決して日焼けして焼きすぎた”sun burned“のことを表しているのではありません。
また、”black lie”は日本語と似ていて「悪意を含んだ嘘」になります。対義語として、「悪意のない嘘」を表現する言葉として、”white lie”というのがあります。この2つは日本語に近いので、頭にスッと入ってきた人も多いと思います。
いかがでしたか?色一つとっても国ごとで考え方が違うので本当に面白いですね。英語に限ったことではないですが、言葉には、その言葉が使われている国の背景(文化や歴史)が表れていると思います。そういったことを意識して英語の勉強をすると、より楽しく勉強できるのではないでしょうか。