何かと話題になり続けている昨今の転売騒ぎですが、マスクやアルコール消毒類といった衛生用品に関しては収束に向かっているようです。しかし、新たに転売商材として話題になっているのが、まさかの山菜です。山菜をネットで転売という事態にも驚きですが、それだけではなく、さまざまな問題があると指摘がされているようです。
次の転売商材は行者にんにく
現在、フリマアプリ内で多数の行者にんにくの販売が確認できます。フリマアプリ大手のメルカリ内を行者にんにくのキーワードで検索すると想像以上の出品数となっています。
それぞれの金額は1000円前後が大半ですが、中には5000円で出品されているものまで確認できます。既に売約となっている商品も多数確認できました。改めて行者にんにくの人気の高さが伺えます。
行者にんにくには免疫力を高める効果もよく知られているので、この人気に関してはコロナウイルスへの感染を防ぎたいという意図もあるのかもしれません。
フリマアプリで行者にんにくを販売するにはさまざまな問題が
フリマアプリで行者にんにくの販売が行われていることに、特段問題はないように感じる人もいるかもしれません。しかし、行者にんにくの販売には大きく健康面のリスクと法に抵触する危険性のさまざまな問題があるのです。
北海道では毎年のように春先のニュースでお馴染みの『水仙・ニラ』『イヌサフラン・行者にんにく』取り違え食中毒事案ですが、
匂わないのは食べない
を徹底すれば避けられます https://t.co/Xlu3Dz0bil
— 南原煎餅店НАМсэнбейтэн (@NAMsenbeiten001) November 26, 2019
まず山菜狩りの際に危険なのが、行者にんにくとよく似た毒草と誤って食べてしまうケースです。特に間違いやすいのがイヌサフランという毒草です。見分け方として行者にんにくに関しては特有のにおいがあるのに対し、イヌサフランに関してはほぼ無臭です。
上記の見分け方は比較的知られていることではあるものの、行者にんにくと誤ってしまうケースは少なくありません。フリマアプリなどで購入すること自体にリスクがあると言わざるを得ません。
GWになって都会ナンバーの車が山沿いによく止まっているので注意したいのは「山はだいたい誰かの私有地です」ということ。つまり許可なく立ち入ることは「あなたの家に無言で見知らぬ人が入っている」状態と同じことです。山菜を採りたいなら地元の方の許可をちゃんと取りましょう。それ、犯罪です。 pic.twitter.com/AeCHC6DeOD
— 新卒田舎暮らしな現代の百姓 (@g100jobs) April 29, 2019
健康面以外のリスクとしては、フリマアプリでの販売行為が法に抵触する危険性があるということです。山菜狩りに関しての合法・違法に関しては解釈が分かれるところではありますが、一般的に常識の範疇内で個人で消費することを目的とする場合には容認されるケースが多くなっています。
しかし、販売行為が目的での山菜狩りとなると、何らかの法的処置の対象となる危険性が出てきます。購入する側にも分別ある判断が求められます。
行者にんにくの販売に対するネットの反応
行者にんにくのフリマアプリでの販売に対し、ネット上でも話題になっています。
行者にんにくがメルカリで売られてるのか…
嫌だなぁ…
知らねぇ人が適当に取ってきた葉っぱ売られるのってリスクが高いぜ?毒草かもだしどう保管してたかも不明だせめて知ってる人から売ってもらいたい
— アスイ(エポパテ)HMC巌流会 (@monosasiasui) May 21, 2020
上記でも触れたように健康面へのリスクを危惧するツイートも見られます。確かに危険のある食材をフリマアプリで購入するのは心配があります。
タケノコや葉っぱにも言えるけどグレーな境界だ…
・北海道産行者にんにくが3,000円/kgでメルカリ販売
・道有林や河川敷で収穫 10kg以上売る猛者もいる
・販売目的の場合、林産物売買の契約を結ぶのが真っ当
・レジャーの一つとして自分の分だけ採るのは問題ないhttps://t.co/JcTgiDBoDC— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) May 21, 2020
やはり法的な部分に関して疑問視する意見も。
メルカリするのは自由だけど、販売目的で根こそぎ収穫は悪質。だから山菜資源も枯れるよな。山菜は次の年も同じように育つように、根から採らず、収穫しない株を残すのが常識。お金欲しさとマナーの悪さ。アラサーのゆとり世代だから仕方がないか#メルカリ #行者にんにく #山菜 #札幌 pic.twitter.com/auTfGUNEx0
— あおりイカのお寿司ワレ黒いオセロ (@tmwjtadmktqtjm) May 22, 2020
健康面や法的なリスクだけではなく、マナーやモラルの面での批判も見受けられます。
ある商売道具の転売も話題になりましたが、ネットを使って収入を得ようという行為はまだまだ収まることはなさそうです。
画像:秒刊SUNDAY