仏像とは、仏教において礼拝の対象とされる彫刻や絵画による形像のこと。また、釈迦仏以外の諸尊仏の像も仏像と呼ぶようです。そんな仏像ですが、Twitterにて、かずたそカンパニー(@kazutasocompany)さんがご投稿した「カエルの仏像が生まれる動画」が注目を集めています。それは、カエルを模した仏像を制作する過程を垣間見れる動画で、最後には見事に美しく神々しいカエルの仏像が完成し、圧倒的な存在感を放っているのです。
カエルの仏像が生まれる動画がすごい!
#再掲したらフォロワーが増えるらしい
ただカエルの仏像が生まれるだけの動画 pic.twitter.com/uIkYOqjcrC— かずたそカンパニー (@kazutasocompany) April 22, 2023
「ただカエルの仏像が生まれるだけの動画」という一言と共に、制作過程の動画が掲載されたツイートを発見しました!針金の輪郭からスタートし、徐々にフォルムが完成し、最後に命を宿したかのような神々しいオーラを纏うカエルの仏像に、心奪われる素晴らしい作品ですよね。
ツイートのリプ欄には、国内外から「天才デすか!」「造形とアニメーションを融合させるなんて斬新。」「This was great, thank you!」などの絶賛の声が続々と寄せられ、多くの方の熱視線を集めています!
制作者さんインタビュー
制作者の、かずたそカンパニー(@kazutasocompany)さんは、世界の有名な絵画や彫像、仏像などをモチーフにカエル作品を制作する造形作家としてご活動されています。作品制作についてお話を伺いました。
■制作歴、制作のきっかけは?
ーー動物の生態を研究して博士号を取得し、ヘビやカメ、カエルなどの爬虫両生類を専門にする研究者として働いていました。研究生活の中で趣味として、動物の絵やフィギュアを制作していました。そんな作品を同僚や友人に見てもらい、好評の声をもらっているうちに、学術的な知見と芸術的な視点を融合させるという独自の世界観を追求したいと思うようになりました。
■なぜカエルの作品を作るように?
ーーカエルは両生類の中でも無尾類というグループに分類され、その名の通り尻尾が無いという特徴があります。尻尾がないという特徴は動物の中でも稀で、カエルとヒトに近い霊長類にしか見ることができません。そのため私は、いつもカエルに、ある種の人間らしさを感じています。そして、その愛らしい人間らしさこそがカエルの魅力だと思っています。「もし今のヒトの世界がカエルに置き換わったら?」と想像したことで、私の作風が誕生しました。
■カエルの仏像の材料は何を使用されているのでしょうか?
ーー材料はモデナという樹脂粘土を使用しています。この樹脂粘土はとても扱いが難しく、フィギュア制作においてあまり一般的ではありません。しかし、独特の質感が私の世界観と合うため、私は使用していますね。
■制作する際、特にこだわられている点を教えてください。また、細かい作業が多いですが、仕上がりまでどのくらいの時間がかかりますか?
ーー制作では、まずカエルの骨格標本をもとに針金で骨格を作り、それに肉付けしています。そのため、実際のカエルのプロポーションと近い造形を再現しています。また、仏像なども実物を見に行ける場合は、実際に行ってみて細部を観察するようにしています。 作品にリアルさを追求しつつも、カエルと仏像がうまく融合しやすいようなデフォルメを施すことがこだわりポイントですね。1体のカエルの仏像を作るのに要した期間は1ヶ月で、その間の制作時間は100〜150時間ほどです。
■反響がありますが今の心境は?
ーー私の作品への反響は素直に嬉しく思います。特に「感動した」というコメントをいただけたときに、制作活動を続けてきて良かった感じます。 また、私の作品は実際に手に取ってもらうことで、こだわった質感などを感じてもらえると思っています。作品へ好評の声をたくさんいただいたことで、今後は作品を精巧に複製し、販売して、より多くの方に感動を届けることを目指そうという心境になりました。
インタビューの最後に今後の夢についてお伺いしたところ「 私の作品を通して、多くの人にカエルの魅力を発信していきたいと考えています。また、日々の生活に中に溶け込むような、それを見た人が少しでも癒されるような、そんなカエル作品を作ることができればと思います。」と語られていたかずたそカンパニーさん。
今後も、かずたそカンパニーさんが創り出す世界観に圧倒されたいですね。表現豊かな新作にもお目にかかれるのを楽しみにしております!
仏像といえば、仏像の中からとんでもないアレが出現した話にも驚かされました。
取材協力:かずたそカンパニー(@kazutasocompany)